「ストーリー性」8番出口 Stephenさんの映画レビュー(感想・評価)
ストーリー性
ゲームにハマったので、一体これをどうやって映画化するのかと言う興味本位だけで鑑賞。予告編でも思ったとは言え、まずはやはりあの空間をほぼ完璧なまでに現実で再現しただけでも感動。ある程度ループで作ったのか、それとも編集で上手く繋ぎ合わしているのかを、メイキングで公開してほしいと思います。
前半20分程度は、主人公が異変を探しつつ8番出口を求める描写に終始。各所をチェックしながら進む姿は、まさにゲームプレイ中の自分と同じで少々ニヤリとしてしまう。しかし、その後はまさかのオジサン視点のストーリーに切り替わると言う超展開、ネットでは尺稼ぎなどと揶揄されつつも、役者の演技力もあり個人的には悪くなかった。ゲームをやっていれば偽の出口と気付くので、子供の忠告を無視して突き抜けていった彼はその後どうなったのだろうか。
その後は再び主人公と子供視点に戻るが、この辺りで大体の人はこの子供が未来の息子である事に気づいていたのではないかと思う。物語の9割はこの地下道で展開されていくだけに、このようなストーリー性を持たせた事は単純に凄いと思う。
気になる点と言えば、明らかに異変があるのにすぐに引き返さないシーンがままある事。暗闇の中で気色悪い生き物が現れた際は、流石に目を細めてしまった。ゲームでもグロい描写はなかったので、果たしてこのシーンは必要だったのかと思ってしまう。
そして、クライマックスの津波のシーンにおいても、音が聞こえた時点でそれはもはや異変なのに、何故かすぐに引き返さず結局巻き込まれてしまったのも非常に不自然。ゲームであればここでゲームオーバーで最初からやり直しなのだから、その通りに行けば映画でも0番からではなくてはおかしいはず。これは釈然としなかった。
レイトショーながら眠くもならず、最後までそこまで飽きずに観る事も出来たけども、はっきり好き嫌いが二分されてしまうかと思う。もしテレビや配信なら途中で脱落してしまったかと思うので、映画館だからこそ最後まで観れたとも言える。
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