「舐めていた!さすがは川村元気というべきか」8番出口 kenshuchuさんの映画レビュー(感想・評価)
舐めていた!さすがは川村元気というべきか
原作となったゲームは一応クリアするまでやったことがある。とてもシンプルなゲームでそれなり面白かったが、これを実写映画にするなんてどうかしてると思っていた。実際観るかどうかは迷っていたし。でも、川村元気が監督と脚本と知って俄然興味が出てきた。どんな話にするんだろう?と。
あの通路に迷い込むまでは本当にゲーム画面を見ているかのようでちょっと面白い。先に進むか、引き返すかの選択が正しいかどうかは次の通路に差し掛かった時の掲示の数字で明らかになる。だから、結構進んだ段階で目にする「0」の文字にはなかなかショックを受けたことを思い出せられた。そうだったそうだった。
でも、それだけじゃなくてワンシチュエーションの不条理スリラーとしてうまく作ったなという印象だ。視点を変えてみたり、ちょっとした伏線がはられていたり。ゲームの要素をきちんと盛り込みながら、飽きさせない展開が待ち受ける。さらにそこに付加した物語性が意外といい。この手の不条理スリラーなんて訳がわからなくていい。何かが明らかにならなくてもいい。でも、なんか目が離せないってことが大事だ。なんとなく前向きな終わり方なのもよかった。
これ、結構ヒットするんじゃなかろうか。面白かったもの。川村元気という人のすごさを感じた。だから続編なんて考えないでほしい。ここからの続編はつまらなくなりそうだから。いや、でも川村元気なら驚くような続編を作ってくれるのか?
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