「評価に悩む一作。」プレデター バッドランド マラサイさんの映画レビュー(感想・評価)
評価に悩む一作。
私自身一部コミックを除くプレデター、エイリアンシリーズは飽きるほど見てきたファンであり、老害なり言われても仕方がないとは思うのは承知である。
なお本レビューの星の数は、現状何個つければ良いか判断がつかないため、とりあえず一つもつけていない。
それを踏まえた上でのレビューだが、最近の映画やシリーズものに感じている違和感がプレデターにもやってきたか...という感じがどうも否めない、というのが今回の簡単な感想である。
どういうことか分かりやすく言うと、例えばラーメン食べたくてラーメン屋に入ったのにめちゃくちゃおいしいパスタを出された、ということである。確かに美味しかったし、満足はしているけど、当初の目的とはズレている、というものである。
今作もやはりそれであったのだ。プレデターが主人公という時点でそれはやはりプレデター映画か?というと首をかしげざるを得ない。
どの映画、どのシリーズにも必ず外してはならない「型」が存在する。プレデターで言えば
プレデター映画というのは人間が主役であり、プレデターはそれらを襲う敵、映画全体の雰囲気としては不気味でシリアス寄り(コメディやギャグなどは一作目のホーキンスやプレデターズのスタンズ程度のものとする)、というのが大まかなプレデター映画における「型」であるはずだ。
ここがズレていてはやはりそれは別物になってしまいかねない。
評価があまり著しくない『プレデターズ』はそのような「型」を壊さず、初のプレデターvsプレデターという新しい挑戦をしてくれた、個人的には絶対に外せない快作だ。
故に「新しいことをやった」と評価されている本作であるが、私に言わせれば「新しいことをやるのと別物を作るは表裏一体である」といったところである。
本当に手腕がいいのであれば型を守りつつ新しいことをしてくれるはずだが、プレデターに限らず、そのような「新しいこと」を一回やってしまうことによって、今後無限に別物を製造することを可能にし無限に金儲けできる、昨今の娯楽業界のコンテンツ消費体制(ディ◯ニーのスター・ウォー◯とかねぇ...)は正直いかがなものかと思う、というのが私の感想だ。
総じて映画の内容自体はとても面白いが、プレデター映画とはとても呼べるものではなく、この内容をプレデター映画で実践する必要があったのか?と、どう評価をつければいいものか悩むことしかできない一作であった。
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