トロン:アレスのレビュー・感想・評価
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映画館の音量の調節が残念だった(爆音過ぎ)
これは『はたらく細胞』や『インサイド・ヘッド』みたく、コンピューター内部のはたらきを擬人化したお話ですね。DISNEY映画だしお子さま向け?と思ったが、ジャレッド・レトが格好良すぎ(特に人間界の人になったあたりから)80年代ロックに対する思いを語ったりとか、やはりロックミュージシャンだなぁ。(サーティー・セカンズ・トゥ・マーズ好き)
それから、エンコム社CEOのキムお姉さんの顔がスケートの浅田真央に鈴木保奈美を乗っけたようなお顔で、まあいろんなとこでなかなか楽しめた。
しかし、映画館の音量が(音楽も効果音も会話音も全てが)今までの通常とは違う爆音で、最近そこはそういうことが多いので耳栓常備していたので助かった。耳栓なければ多分無理。(ない時はティッシュ丸めて耳に突っ込んでた)
そのことを、終わってからスタッフに言ったら、全ての作品が最高音か平均かが85デシベル(いわゆる騒音の音量)に設定している(しなくてはならない?)らしく、音楽も会話も全てが平坦に大きな音になってる作品だと、ずっと騒音聞いてる状態ですね。そこのところ聴力の優れたスタッフが実際に聞いて、不快ではないように調節するとかの融通利かせられないんでしょうかねぇ。まさか違いがわからないとか?(+_+)
初デートで観たトロン
前2作の予習は必須??
この世界観は何だ!
凄かったのに…なぜだろう
まだ始まったばかり
吹き替え版を鑑賞しました。
内田真礼さん(イヴ・キムを担当)と石川界人さん(ジュリアン・ディリンジャーを担当)が先月(2025年9月30日)に結婚発表し、今作のジャパンプレミアに夫婦揃って登壇しました。『非公認戦隊アキバレンジャー』を観て内田真礼さんのファンになりました。結婚おめでとうございます。何パーセントか嫉妬してますが。
アメリカの映画(『オズの魔法使い』、『ダークナイト』、『アクアマン』等)と日本のアニメ(『機動戦士Zガンダム』、『AKIRA』、『デジモンアドベンチャー』等)を彷彿とさせる映画でした。シリーズ三作目というのもあり既視感があり、格好良いシーンはオマージュのオンパレードで独自性が損なわれていたのが残念でした。
完結したというよりは、始まったばかりのような終わり方でした。
映像と音は満足しました。
私好みの映像体験に無条件で体がゾクゾクする。
いや~見て良かった!この世界観は個人的にはドンピシャ。初代トロンに憧れてた者としては近未来的に流れる赤い光軸の乗り物が次々に出て来るゾクゾクする映像体験の興奮度はスターウォーズ以上かも。バイクとか凄くカッコいいよね?!私だけかなあ?
随所に80年代へのリスペクトが見られて流れる音楽はもちろん効果音もbeep音ぽかったり終幕時の字体、フロッピーとかルービックキューブとか当時ならではのグッズも多数登場。ディズニーランドのトュモローランドの香り。
若い世代にはこれらの80sギミックも意味不明で古くさく感じる所もあるのかもしれませんが映像のスピード感ダイナミックさは今風の技術で素晴らしく表現されています。さほど深く無いストーリーや中だるみは少し感じましたが凄まじい映像体験だったなーという印象です。トロンの万博パビリオンに入った位の軽い気持ちで楽しんでください。都合で吹き替え版になりましたが特に違和感なし。会話情報も多目だったので逆に良かったかも。
今作のみ鑑賞
ライドムービー
トロン、トロン・レガシー観て、3作目。
最近のディズニーポリコレ問題もチラリと聞こえてきて、正直あんまり期待せずに劇場へ。
頭空っぽにして観て楽しめる作品でした。
色々説明不足だったりする場面は山盛りあるので、あのオープニングも「え?こういうので全部説明しちゃうわけ?」と冒頭で不安になったが、そこからはジェットコースター的で楽しめた。
体感型ライドムービーとして楽しむのが正解。
多分、元々の脚本は最近流行りの3時間超えの分量はあったんだろうと想像。扱ってる内容が壮大な割に「全部29分圏内の移動」という狭い空間だし、登場人物も、主要キャラは片手で足りる。
長大な脚本のアッチを削り、コッチも削り、重要度の高いところだけ残したら、こんな作品になりました!って感じ。
キャラの深掘り不足気味ではあるが、それぞれのキャラの行動は、納得は出来るレベルなので、最もベターな完成形なんだろう。
個人的に、初代トロンサーバーの世界のシーンが1番好き。
あ、ラストシーンの、さらに後のシーンは蛇足。
人気あったら続編作りますよ的なのは、興ざめする。
誰に向けた作品なのか
まさかのトロン3作目
冒頭のエンコム社のCEOに姉妹が就任でえっ!?となり、あまりに美しくないヒロインで冒頭から辛かったです
予告編でほとんど出てこないので、これがメインヒロインか…とガッカリしました(申し訳ないけど苦手なお顔…)
因縁のディリンジャーやエンドクレジットのサークなど、1作目の世界をモチーフにした内容が散りばめられているが、40年以上の時を経た作品に誰が思いを馳せるのか
(しかもトロンは出てこない)
たぶん今の若い子は1作目を視聴しても絶対途中で止めると思う
レガシーのキャラクターは、ほぼ登場せずストーリー上の繋がりも皆無で一体どの層をターゲットにしているか全く分からない
時間を置いて公開されたトイストーリー3が大傑作になったのは、当時子供だった世代にドンピシャでアンディとシンクロするような作品になっていたから
登場する新しいキャラクター達と共にいっそのこと新しい世界へ連れて行って欲しかった
IMAXで観た映像の迫力はすごく、ジャレッド・レトもエヴァン・ピーターズも良かったので、とても残念
誰も求めていない4作目はきっとないでしょう…
映像良し!音良し!脚本は、、、
予備知識は無くても大丈夫そうです! “映像美”という言葉がまさにこ...
天才あれすくん。 レトはもっと出る映画を選んだ方が良い😅
コンピューター内に広がる電子世界での冒険を描いたSFアクション『トロン』シリーズの第3作。
前作から10数年。かつてエンコム社の幹部であったエド・ディリンジャーの孫で「ディリンジャー社」のCEO、ジュリアン・ディリンジャーはグリッド内のプログラムやライトサイクルを実体化する技術を開発。軍事目的に利用しようと株主に売り込むのだが、これには29分間しか実体を保っていられないという欠点があった。
同じ頃、エンコム社の現CEOであるイヴ・キムは失踪した元CEO、ケヴィン・フリンの残したデータからデジタルの実体化に必要な「永続コード」を発見する。コードが彼女の手にある事を知ったジュリアンは、マスター・コントロール・プログラムの「アレス」とその副官「アテナ」をグリッドから呼び寄せ、その奪取を命じるのだった…。
ディリンジャー社のMCP、アレスを演じるのは『ファイト・クラブ』や「DCエクステンデッド・ユニバース(DCEU)」の、オスカー俳優ジャレッド・レト。本作の製作も務めている。
ディリンジャー社のCEO、ジュリアン・ディリンジャーを演じるのは『キック・アス』や『X-MEN』シリーズの、名優エヴァン・ピーターズ。
「世界ではじめてコンピュータグラフィックスを本格的に用いた映画」という肩書きのみを武器に、40年以上戦い続けてきた『トロン』シリーズ(1982-)にまさかの3作目が登場。
『1』(1982)から43年、2作目の『レガシー』(2010)から15年という悠長すぎるタイムスパン。忘れた頃に新作がやって来るのが『トロン』シリーズの特徴だが、どれだけ間が空いても新作が作られ続けているという事は、それだけ多くの熱烈なファンが存在しているという事なのだろう。でもこのシリーズのファンダムなんて見たことも聞いたことも無いんだけど…。一体誰が喜んでんだ?
この第3作目の企画は『トロン:レガシー』公開直後から持ち上がっていたらしいのだが、ディズニーはマーベルやルーカスフィルムの買収で色々と忙しく、結局後回しにされてしまったとのこと。それでまぁ15年も時間が経ってしまった訳だが、その休眠期間中にこの映画は完全に腐ってしまったようだ。
ちなみに、『レガシー』はジョセフ・コシンスキーの長編映画初監督作品。『トップガン マーヴェリック』(2022)と『F1®︎/エフワン』(2025)の大ヒットで今や押しも押されもせぬ人気監督となったコシンスキーだが、そのキャリアのはじまりは『トロン』シリーズにあったのである。
コシンスキーは本作に製作総指揮として携わっているが、代わりに監督を務めるのはノルウェー人のヨアヒム・ローニング。この人『パイレーツ・オブ・カリビアン 最後の海賊』(2017)でハリウッドデビューを果たして以来、ずっとディズニーで映画を撮っている、いわばディズニー専属の業者監督である。スタジオの注文通りに映画を作れるプロフェッショナル、という事で重宝されているのだろうが、そういう人が作る映画って大抵ツルッとしていて面白みがないのよね…🌀
以下、辛辣な事を述べるかも知れませんが、自分はこの映画、実は結構好きです。はっきり言って今世紀最大級のヘッポコ映画だと思いますが、このあまりのヘッポコぶりに愛着すら湧いて来てしまった。終盤なんてもうずっとニッコニコ♪
このダメダメっぷりは一見の価値あり!オススメっ!!
まずもって言いたいのは、キャスティングのバランスの悪さ。ジャレッド・レトは、まぁ彼の演技は毎度賛否両論を巻き起こすとはいえ、現代を代表するハリウッドスターの1人である事は間違いない。悪役を務めるエヴァン・ピーターズも『ダーマー』(2022)の怪演により今やサイコパス俳優の第一人者へとのし上がった。
主人公と悪役、それぞれにスターを配しておきながら、何故かヒロインが…。そりゃグレタ・リーも『パスト ライブス/再会』(2023)で世界的にガツンと評価された名優ではありますが、使いどころが違うだろぉ〜!彼女は足が地に付いたヒューマンドラマ系の作品だからその良さが発揮されたのであって、この様なSFアクションのヒロインに向いているタイプの役者ではない。良くも悪くも「普通の人」って感じなので、異常なルックスのジャレッド・レトと並んでもなんのケミストリーも生まれないどころか、チグハグすぎてなんかいたたまれない気持ちになってしまう。人には適材適所っつーもんがあるのよっ!
そして何より、ダサいっっ!これに尽きるぞこの映画はっ!!
キャラのルックス、アクション、ストーリー、映像、セリフのやり取り、全部ダセェ。よくぞここまでダサく出来たなと感心するほどダサい。アテナが螺旋スロープを駆け上がってくるシーンなんて、そのあまりの間抜けさに危うく吹き出しそうになってしまった。
これ撮影監督はフィンチャー映画を多く手掛けているジェフ・クローネンウェスなんですよね。レトの出世作のひとつである『ファイト・クラブ』(1999)も彼の仕事。そんな名キャメラマンが参加していてなんでこんな事に…?
更に言わせてもらえば、ショボい!昨今の大作映画にあるまじきショボショボなスケール感には、途中で金が無くなったのかと訝しんでしまったほど。
グリッド内にプログラムは無数に居るはずなのに実体化されるのはアレスとアテナだけだし、『トロン』シリーズではお馴染みのクレーンゲームみたいな兵器(レコグナイザー)はひとつだけしか出てこないし…。
本作の製作費は約1億8,000万ドル。これだけあれば『ゴジラ-1.0』(2023)を10本以上作れる訳ですが、それだけの予算をかけた様には全く見えないです。
お話ははっきり言って『ブレードランナー』(1982-)と『ターミネーター』(1984-)をごっちゃにした感じ。SF映画の2大巨頭をよくぞまぁここまで臆面もなく真似できるなと逆に感心してしまう。
提示される「自我を持ったAI」観は要するに『ブレラン』のレプリカントな訳だが、そういえばレトって『2049』(2017)でレプリカントの創造主を演じてましたね。キャスティング的に考えても、本作はパロディとして意図的に『ブレラン』に寄せているのだと思うのだが、それを歴史あるフランチャイズで堂々とやるってのはどうなのよ。ディズニーにプライドとか無いんかっ!?
ストーリーの骨子は『ターミネーター』から。…今時『ターミネーター』の丸パクりってそれはどうなのよ、という事は横に置いておくとして、なぜ『2』(1991)が感動的な物語になっていたのかといえば、それはシュワちゃんとジョン・コナーの絆をきっちりと描いていたから。では本作はどうかと言うと、お世辞にもアレスとイヴの間に友情が芽生えている様には見えない。だってこの2人、多分1時間くらいしか一緒に行動してないし。にも拘らず、最終的に2人がチューしちゃうんじゃないかとドキドキするくらい、なんか距離が近くなっている。いやいつの間に?
『ターミネーター2』を真似するのであれば、表面的な事だけでなくキャラクターの描き方までちゃんと真似して欲しいところである。
実体化には「29分」というタイムリミットがある、という設定は面白い…のだが、それを上手く活かしきれていなかった点は非常に勿体無い。特にアレスにとって3度目の実体化、つまりこの機会を逃せばデリートされてしまうというラストチャンスで、その殆どを車の運転シーンに費やしてしまうというのは完全にどうかしている。ここでもっとサスペンスフルなアクションを見せてくれればこっちとしても「アレス本当に間に合うの!?」と手に汗握る事が出来たのだが、緊張感に欠ける展開で拍子抜けも良いところだった。
勿体無いといえばアレスの性格もそう。80'sのシンセポップが好きという設定がただのアクセサリーにしかなっておらず、「だからどうした?」という以外の感想が出てこない。わざわざ古い音楽が好きだという設定にしたのであれば、それをキチンと物語に落とし込んで欲しい。『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』(2014)を見習いなさいよ。
本作は3つの舞台、現実世界、デリンジャー社のグリッド、オリジナル『トロン』のグリッド、でストーリーが展開する。これもまた問題があると思う。というのも、コロコロ舞台が変わるせいでひとつひとつのパートの印象が弱くなってしまっているのだ。特にイヴがデリンジャー社のグリッドに閉じ込められてしまうところなんて、そこで何が起こったのか何も覚えていられないほど印象が薄い。
現実なら現実、グリッドならグリッドと、軸となる舞台を選んで物語を描き込んで欲しい。あれもやりたいこれもやりたいじゃ物語が散漫になるだけです。
さんざん貶してきたが、ライトサイクルの表現は素直にカッコ良い。『AKIRA』(1988)オマージュのスライドブレーキもばっちり決まってて言う事なし!
また、オリジナル版のグリッド内部を完全再現していた点もなかなか趣が深い。ダチョウ倶楽部がMCしてた頃の「天才てれびくん」を彷彿とさせる安っぽいCGだけでなく、あのやけに青暗い顔色までも忠実に再現。ジェフ・ブリッジスが想像以上に爺さんになっていてちょっとショックだったけど、ここのバカバカしさはとっても良かったと思います👍まぁただ、ここでの冒険はあくまでもオマケという感じでサラッと流されてしまう。このザ・トロンな世界こそ、もっと本腰を入れて描くべきだったと思うんだけどね。
ジャレッド・レトの映画に当たりなし!…はまぁ言い過ぎだとしても、近年の彼の出演作品はなかなかに凄まじい。『スーサイド・スクワッド』(2016)に『ブレードランナー 2049』、『モービウス』(2022)、そして本作。なんて立派なクソ映画請負人なんでしょう。レトさぁ、あんた一応オスカー貰ってんだから仕事は選びなさいよ!…まぁこの映画は自分でプロデュースしてるんですけど。
『レガシー』に登場したデジタル生命体を清々しいまでにスルーした本作。「それは次回作でやりますからっ!乞うご期待!!」みたいなポスクレシーンがくっ付いているが、この出来で次なんかある訳ねーだろっ!!
「一見様歓迎!」とは言えないながらも、シリーズ最高傑作
《IMAXレーザー》にて鑑賞。
【イントロダクション】
『オリジナル』(1982)から43年、前作『レガシー』(2010)から15年。ディズニーがAI全盛時代に仕掛ける、新たなる映像革命。本作では、遂にコンピューター世界の存在が現実世界へとやって来る。
本作のキーパーソン、アレス役にオスカー俳優のジャレット・レト。レトは本作の製作にも参加。監督に『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊』(2017)、『マレフィセント2』(2019)のヨアヒム・ローニング。脚本にジェシー・ウィグトウ、ジャック・ソーン。
【ストーリー】
かつてコンピューターの内部世界「グリッド」に囚われた「エンコム社」のCEO、ケヴィン・フリン(ジェフ・ブリッジス)の救出を息子のサム・フリンが試みてから15年。
その間、コンピューター技術の最先端を行き、時代をリードしていたエンコム社も経営の危機に直面しており、サムは経営陣を後退。新たにイヴ・キム(グレタ・リー)とテス・キム姉妹に経営を譲っていた。
一方、かつてエンコム社に勤めていたエド・ディリンジャーの子孫、ジュリアン(エヴァン・ピーターズ)は「ディリンジャー社」としてエンコム社と業界トップの座を賭けた熾烈な技術革新競争を繰り広げていた。そして、ジュリアンは新たな発明としてコンピューター世界のプログラムを軍事利用を目的に実体化させる技術を開発し、政府や投資家へのプレゼンテーションを行っていた。ジュリアンは自社のサーバー内でAIプログラム“アレス(ジャレット・レト)”を開発し、優れた知能と脅威的な身体能力を売り込んで投資家達を満足させた。しかし、ジュリアンはプログラムの実体化による活動限界である“29分の壁”を突破する手段がまだ見つかっていない事を伏せていた。
その頃、イヴはアラスカの雪山の研究施設で、亡くなったテスが追い求めていた29分の壁を超える解決策である“永続コード”の発見に着手していた。ケヴィン・フリンを信仰するテスの思惑通り、永続コードはフリンの80年代のグリッド内に保管されており、イヴはデータを摘出してミカンの木を実体化させ、その効果を確認した。永続コードによって29分の壁を超えて存在し続ける木に、イヴはコードの効果が確かな事を確認すると、ディリンジャー社に奪われる前に世間に発表する為、プライベートジェットで帰国する。
しかし、ディリンジャー社ではジュリアンがアレスをエンコム社のサーバーに侵入させ、ハッキングを試みていた。アレスはイヴの過去を検索する中で、彼女が永続コードを手に入れた事を確認し、ジュリアンはコードを奪うべくアレスと部下の“アテナ(ジョディ・ターナー=スミス)”を実体化させ、イヴを追跡させる。
街中での激しいバイクチェイスが繰り広げられる中で、ジュリアンは奥の手として用意してあったレーザー砲でイヴをグリッド世界へと転送させる。イヴは転送の直前に永続コードをダウンロードしたUSBを破棄していた。
グリッド世界に囚われたイヴ。永続コードの入ったUSBを破棄したと訴える彼女に対して、アレス達は「一度でも視認したのなら、永続コードの情報は脳に記憶されている」として、イヴの脳から永続コードの情報の摘出を試みる。しかし、永続コードの情報を摘出すれば、イヴの生命に危険が及ぶ事が判明し、アレスは摘出を躊躇ってジュリアンに指示を仰ぐ。あくまでコードの入手を優先する非道なジュリアンに対し、心が芽生え始めたアレスは彼の命令に反逆。イヴと取引をして共にグリッド世界からの脱出を試みる。
【前書き】
メインの感想の前に、少々前置きを。
特徴的な電子音、夜の街に赤く発光する巨大監視ユニットが浮遊している様子等、予告編からは面白そうな印象を受けた。しかし、私にとって、本作の鑑賞は一種のギャンブル、怖いもの見たさだった。
というのも、主演のジャレット・レトは『ダラス・バイヤーズクラブ』(2013)でアカデミー賞助演男優賞を受賞した演技派だが、同時に最低映画の祭典ゴールデン・ラズベリー賞(通称:ラジー賞)にて『ハウス・オブ・グッチ』(2021)で最低助演男優賞、『モービウス』(2022)で最低主演男優賞にも選ばれており、他にも、近年の出演作である『ブレードランナー2049』(2017)や『ホーンテッドマンション』(2023)は興行的に大失敗しており、すっかり「出演作がコケる俳優」というイメージが私の中で定着してしまっていたからだ。
また、私は予告編を観た時点では過去シリーズ鑑賞前だったが、それでも『オリジナル』(1982)はカルト映画、『レガシー』(2010)は当時話題となっていた3D上映を採用して話題にはなっていたと思うが、興行的に大成功したとは聞いていないと記憶しており、前作『レガシー』ですら『オリジナル』から28年という長い時を経て蒸し返すが如く続編を製作したのに、再び15年という間隔を開けて本作を製作する意義や、ディズニーに勝算があるのかと疑問だった。
【感想】
ネガティブな前置きになってしまったが、ようやく本作に対する感想に移る。
私としては本作『アレス』、いや中々に楽しめた。間違いなく、シリーズ最高傑作だろう(そもそものシリーズとしてのポテンシャルが低かったというのもあるが)。過去作の予習は必須だが、それだけの価値のある仕掛けも施されており、特に『オリジナル』との関係性が密接なので、予習してから鑑賞した方がより深く楽しむ事が出来る。
脚本のテンポも良く、舞台設定の説明から事態が動き出すまでの流れがスムーズで、すぐにアクションシーンへと移行する様子は、体感型とも言える本作への観客の参加を適切に促してくれていた。
特に中盤でアレスがフリンの80年代のサーバーにやって来るシーンは、思わずニヤリとしてしまった。グリッド線を直線にしか曲がれないライト・サイクル、『オリジナル』でフリン達が開けた壁の穴、YES/NOという最低限の会話機能しかないビット等、『オリジナル』に対する敬意が表れている。
アレスが心を手に入れた事の証明が、イヴへの恋心ではなく、80年代ミュージックやあの時代に愛着が湧くという「好きという気持ちでしか説明できない」ものなのも良い。本来、全てを理屈で論理的に組み立てるはずのAIが、自らの抱く興味や好印象を「好き」という曖昧な表現でしか説明出来ない様子は、フリンの言うように「面白い」のだ。そして、そんな言語化出来ない感情を抱える事こそが、ある種の人間らしさなのだ。
アレスやアテナ達プログラムや、ライト・サイクル、監視ユニットを実体化させる技術が、レーザーによる3Dプリンター的演出で現実味を帯びて描かれている様子も良い。彼らを構成する物質が何なのかといった細かい所へは言及しないが、フィクションとして最低限の説得力を生む工夫が成されていた。前作ラストでクオラが実体化して現実世界へやって来た際、彼女を構成する物質は何なのか疑問に思った私にとっては、こうした最低限の演出があるだけで割とフィクションは成立するという事を再確認させてくれる。
29分の壁により、炭や砂のように肉体が崩壊していく演出も、儚さと恐ろしさが共存しており、芸術的で素晴らしい。
前作『レガシー』より更に進化したディスクの形状とアクションも印象的。
逆三角形の変則ディスクは、ライバル社のプログラムである事を示す荒々しさも示しており、赤く発光する電子回路線ともマッチしている。
前作では、せっかく武器まで発光し、軌道線を描いて視覚化するというギミックがあるのに、それを活かしたアクションの組み立てがされていなかった事を勿体ないと感じた。しかし、本作ではライト・サイクルから出る実体化するライト、「ライト・リボン」によるパトカーの切断、無数の小型無人機でイヴの周囲を円形に囲って閉じ込める、アレスや敵兵のディスクやバーの軌道がライト・リボンによって描かれ、観客に彼らの動きが把握出来るようにするといった様々な応用が見て取れる。
これは誰もが納得する所だろうが、音楽を担当したナイン・インチ・ネイルズの楽曲が悉く抜群にカッコイイ。『レガシー』の音楽を担当したダフト・パンクの楽曲も素晴らしかったが、本作ではそれすらも上回って見せたと思う。IMAXの大音量で重低音が身体に響いてくる感覚も最高の映画体験だった。
このように、様々な要素が現代的にアップデートされ、結果的にSFアクションとして(脚本やジュリアンの行動に粗さはあれど)一級のエンターテインメントに仕上がっている。
更に高度化したAI、プログラムを現在に出力する等、本シリーズはその時代ごとを写す鏡なのかもしれない。
エピローグで自由を得たアレスが世界を旅する中で「ネット断ち」する様子は、ジョークであると同時に我々現代人への皮肉が効いている。また、彼が目にする新聞には、前作でサムと共に現実世界へやって来たクオラの姿があり、今後シリーズ化されるようならば、アレスと彼らの出会いや共闘もあるのだろうか。
また、ミッドクレジット・シーンにて、グリッド世界に逃亡したジュリアンが祖父のプログラムである“サーク”を手にするシーンは、更なる波乱を予感させる。彼にディスクを取るように語り掛けたのは、かつてフリン達に敗れたマザー・コンピューター・プログラム(MCP)の残骸データなのだろうか。
とはいえ、本来のタイトルである「トロン」が、本作ではいよいよプログラムどころか街の名前ですら存在しなくなってしまったのは残念だ。本作の主役はあくまで「アレス」であり、彼の名前が副題に冠されているのは、主人公を交代して新シリーズをスタートさせたいという製作側の思いの現れだろうか。
また、現代では最早描けない物は無いほどにまでコンピューターグラフィックス(CG)表現が発達し切ってしまったので、“映像革命”という謳い文句を掲げる事は実質不可能だと感じた。
【総評】
更に進化したCG表現、テンポ良く展開される脚本、卓越した音楽と、一級のエンターテインメントとしてディズニーにとっては久々の当たりを打ち出せたのではないだろうか。
新たなシリーズの幕開けを予感させるラストと、今後の展開にも注目したい。
問題なのは、本作が本国での興行収入が予想より振るわず、シリーズ化の可能性が早くも消えつつある事だが。これまで散々、製作スタジオやIPを買収しては、粗雑な出来の作品を打ち出して赤字続きで信用を失ったディズニーが、ここに来て自社のIPまで潰しかねないというのは何とも皮肉な話である。
そして、ジャレット・レトの「出演作がコケる」というジンクスに、また新たな1ページが加わりそうなのは気の毒である。
3D字幕
toho池袋3D字幕で鑑賞
ガラガラでした
レビューを見返したら2023年1月に見たアバター2以来の3D。tohoはメガネ持っていないと、プラス500円。昔は300円くらいで見られたような?
序盤から3D効果もりもり映像で楽しい
中盤のバイクチェイスシーンからグリッド脱出シーンに興奮!
映像制作の気合いが感じられる(エンドロールの関係者の多さよ)
ストーリーもシンプル明快
最後まで楽しく見られました
音楽はナインインチネイルズでバッキバキ
(トレンドレズナーは制作総指揮とのこと)
アキラオマージュからの夜のホンコンシティに浮かぶ赤と黒のメカはサイコガンダムか?
ヒットしたら続編あるかな
タイトルはトロン:リベンジでしょうか
この映画でしか得れない栄養があります。
映像技術がここまで進歩した現在。
やはり、2010年に公開されたレガシー当時のような衝撃はない。
しかし、この映画でしか得れない栄養素は現在。
前情報を得なかったためデジタル世界から現実世界に物体として登場する設定は斬新。
物体からデジタルはあるあるですが、その逆はあまりない。
無限に活動できるわけではなく29分しか活動できないと言うつかみはかなり良い。
良かったシーン
•近未来の赤いバイクでアキラのスライドブレーキはもはやまんまアキラ(デザインも似てる)
・黒人の女性を指揮官。ブラックパンサーの親衛隊ように凛々しくかっこよかった。
・シールド?を使ったバトル
デジタル世界でよくあった残像?をシールドや攻撃として使っていてよかった。
・F-35?のよう戦闘機が弄ばれてるシーンもどんぱちしてるだけでなく手が混んでいた。
・近接バトルがカッコいいのは言わずもがな
・立体レーザーで兵器だけでなく有機物を作っていたのは斬新(ツッコミどころあるけど)
・敵が最後デジタルの世界に逃げるシーンは、ほーんってなった
・ニーアオートマタのような飛行ユニットカッコ良すぎて鳥肌立って飛びそうになった
バイクも良い。巨大メカも良い。
ツッコミどころ
・有機物をレーザーで作るのはツッコミどころ満載でさすがに醒めかけたけど他の点で挽回した。
TDLは早くライドサイクル実装して?
前作未視聴勢ですが楽しめます。
展開の速さと映像美、疾走感で物語に没入できました。
しかし、物語は惜しかったところがいくつかあった印象。
劇中でアレスがフォームチェンジ?したのは熱かったのに、明確に強くなったり特殊効果付いたりしなかったのは謎でした、、
残機1になってリターンないのはただの弱体化では、、?
冒頭のようなアレス無双もっと見たかったです。
AI兵器ノーリスクで呼び出せるなら、もっと大量に召喚すればいいのにって思って見てました。
登場人物たちの動機の薄さも相まって惜しい印象でした。
主人公の女社長が可愛くなかったので−1
是非IMAXで観てほしい!!
最近家の近くにIMAXシアターが出来たので、前作から15年ぶりの本作をIMAXで鑑賞しました!!
結論から言うと、最高!!
これはIMAXで見るべきですね。
特に前作を見てた勢からすると、アレスが永続コードを手に入れるために、第1世代のグリッドに入ってライトサイクルを運転してた時はチープなCGで懐かしさを感じました。
続編期待してます!!
ただ、ヒロインのイブが個人的に美人ではなく刺さらなかったので、評価-1とさせていただきました。
全352件中、101~120件目を表示













