「ストーリーそのままで仮面ライダー化してほしい!」トロン:アレス ヘマさんの映画レビュー(感想・評価)
ストーリーそのままで仮面ライダー化してほしい!
82年の「トロン」を鑑賞した小学生時代に思いを馳せつつ、超絶洗練された最先端CG映像の『トロン・アレス』を鑑賞。「デジタル世界が現実世界を侵食する」というキャッチコピーが的を射てて、掴みにくくなりがちなSF設定をわかりやすくしている。また3Dプリンターの赤色レーザーをモチーフのディズニーのオープニングロゴもバーチャルボーイを彷彿させてカッコよかった。
スーパー3Dプリンターで、大型装甲車のみならず深層学習で極限まで戦闘訓練した強化兵士まで作れてしまう超技術を開発し、世界を席巻しそうなハイテク企業・デリンジャー。製作時間も数分間なため、強化兵士も使い捨てて感覚で製造可能と、まさに完全無欠な技術…と思いきや、実体化はわずか29分間。制限時間が過ぎると崩壊してしまう。
この制限時間が物語を面白くさせているよね。
デリンジャー社が欲するのは、その崩壊を止める「永続コード」と呼ばれるプログラム。そして彼らのライバルであるエンコム社が、その「永続コード」の在処を探し出したので、その「永続コード」を奪おうとするデリンジャー社と、守ろうとするエンコム社のバトルを、現実世界とデジタル世界を跨いで描かれている。
とにかく新・映像革命と銘打っただけあって、CG演出の映像がとても綺麗。迫力もあってのめり込んで鑑賞できました。
SF設定は現実世界とデジタル世界の建て付けが、少々強引にそれっぽく作っている感はあるものの、物語自体は普遍的な構造で小難しくないので、S Fが苦手な人も安心して観られるよ。
いやーしかし、このアレスらを仮面ライダーデザインで観てみたい。夜の街並みに戦闘服のラインが光る様はどう見ても仮面ライダーなんだよね。
ところで日本語版のアレス役の声優さん、諏訪部順一さんですって。ディズニープラスで配信されたら吹替版でもう一度観ようっと。
