「デジタルと現実の融合に目を輝かせていました」トロン:アレス Ken@さんの映画レビュー(感想・評価)
デジタルと現実の融合に目を輝かせていました
前作のレガシーが大好きなので、最新作も観る前から楽しみにしていました。
3Dプリンタのようなもので人型AIや乗り物を実体化させる場面は、SF好きにとってワクワクするものになっていました。デジタルと現実世界が一体化する技術は夢のようで、近い将来実現しそうな予感を感じながら目を輝かせていました。AIの進歩が凄まじい現代では、プログラム通りに動いているはずが途中から自我を持って暴走する光景を見て、本当に起こるのではないかと少し不安になりました(ターミネーターかな?)。
音楽もすごく魅力的で、ロック調の電子音でズンズンと攻めているメロディーに痺れました。ヘビーメタルのボーカルも加わることで、前作のレガシーに負けない仕上りになっていました。
一方で、ストーリーがやや強引だったのが気になりました。主人公のアレスは当初、人間に指示された通りに行動していました。しかし、なぜか途中から心変わりしてライバル会社の味方になった様子にモヤモヤしました。映像重視のためか、アレスの具体的な描写が少なかったため、彼の心情に感情移入しづらかったです。
私は事前に前2作をディズニープラスで観てきましたが、初代のオマージュが意外な形で登場したことに驚きました。それでも、今作は過去作との関連性にはそこまで触れていないので、全く予習しなくても安心して楽しめます。
今回はULTRA 4DXで鑑賞しましたが、まるで絶叫アトラクションのような迫力になっていました。予想以上に映像と座席の動きがマッチしていました。特に、バイクで疾走するシーンは左右に揺さぶられるように振り回され、振動も加わることで一緒に乗っているような感覚でした。また、水と熱風の効果は「ここで使われるのか!」と思うぐらい活かされていました。
他にも、左右のスクリーンにも投影された場面が多くて好印象でした。ゴーグルを付けないでVR映像を見ているように没入感が高かったです。
どうやら賛否両論になっているみたいですが、前評判を調べずに劇場へ向かったので純粋に楽しむことができました。かっこいい映像と音楽だけでも観る価値があるので、SFが好きな方はぜひ現実とデジタルが融合した世界を体感してみてください。
