「トロンは面白いよ」トロン:アレス Scottさんの映画レビュー(感想・評価)
トロンは面白いよ
ふつうにお話としてどうかって聞かれたら、多分そんなに面白くないの。
でも、トロンだから。観ちゃうから。
オープニングのシンデレラ城が赤のワイヤフレームでナードっぽくていいの。
いつものディズニーのオープニングは「ダサ」と思うんだけど、このオープニングは敢えてダサくしててカッコよく感じんの。
それで電脳世界の中を飛び回りながらニュース映像で背景説明すんのね。
そこからの数シーンで、どうも業界トップを争うライバル社がいて、片方が悪役で片方が主人公サイドだってわかんの。
それで電脳世界で作られた兵士が、戦いを学習させられて、かなりというか常識はずれに強くなんのね。
そいつらをレーザーで現実世界に顕現させると無敵の戦士になりますみたいな売り込みを軍事関係者にしてんだよ。悪役が。
しかし重大な欠点があり、29分経つと戦士は崩壊してしまうのですっていう。
それで主人公サイドは崩壊せずに顕現させる永続コードを見つけんのね。
悪役はそれを不正な手段で盗み出そうと頑張りますと。
そこからの話の筋は、極めて典型的なアクション映画なの。
だからストーリーに特筆すべき点はないんだけど「《トロン》だ!」ってのが連発なんだよ。
やっぱり《トロン》といえばあのオートバイ。
ライト・サイクルっていうらしいの。Chat GPTで調べた。
パトカーを真っ二つにしたりしていいね。
それでごちゃごちゃやってって、電脳世界から来て主人公サイドに寝返った戦士を1980年代の電脳世界に送るんだよ。トロンだよ。
そこでもライト・サイクルなんだけど、もうカッコいいよ。オリジナルのトロンに出てくるやつ。
それで色々やって最後に主人公サイド勝って終わり。
敵役は電脳空間に逃げ込んで続編含みにしてるけど、同じ設定で続編はやらないだろうからな。敵役は永遠に電脳世界で過ごすことになると思うよ。
最後の戦いのところで、主人公は戦士に「早く逃げろ!」って言われてもなかなか逃げないんだけど、最後に逃げるんだよね。
でも、実は逃げてませんでしたって感じで、絶体絶命の戦士に武器渡すのいいんだよ。
ベタ展開。
こういう細かなところはしっかりしてたよ。
オリジナルのトロンは「これがCGだ!」って感じでやってたの。
だからトロンはストーリーなんかどうでも良くて、CGのギミックというか、「すげえな」ってことを連発してくれれば、それでいいんだよ。逆にそこはしっかり描かなきゃなの。
その縛りの中で、これだけのストーリー展開もってきたのはすごいと思ったね。
そんなわけで観なくても良い映画なんだけど、僕は絶対に観るよ。トロンだから。また十数年後につくって欲しいな。
