劇場公開日 2025年10月10日

「仮想と現実が交錯する圧倒的スペクタクル!」トロン:アレス おじゃるさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5 仮想と現実が交錯する圧倒的スペクタクル!

2025年10月12日
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鑑賞方法:映画館

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■ 作品情報
監督はヨアヒム・ローニング。脚本はジェシー・ウィグトウ、デヴィッド・ディジリオ。主要キャストはアレス役のジャレッド・レト、イヴ・キム役のグレタ・リー、ジュリアン・ディリンジャー役のエヴァン・ピーターズ、アテナ役のジョディ・ターナー=スミス、アジェイ・シン役のハサン・ミンハジ、セス・フローレス役のアルトゥーロ・カストロ、エリザベス・ディリンジャー役のジリアン・アンダーソン、そしてケビン・フリン役のジェフ・ブリッジス。製作国はアメリカ。

■ ストーリー
物語の中心となるのは、現実世界に送り込まれた高度なAI兵士アレス。彼は圧倒的な戦闘能力を持つ究極の兵士だが、現実世界で存在できるのはわずか29分間という制約を抱えており、この制約を解消する「永続コード」を巡る戦いが描かれる。エンコム社のCEOで天才プログラマーのイヴ・キムは、ケビン・フリンが開発した「永続コード」を見つけ、その力を人々のために使おうとする。一方、ディリンジャー・システムズのCEOであるジュリアンは、このコードを利用して、アレスのようなAI兵士を無制限に現実世界に実体化させ、軍事利用を目論む。アレスは当初、ジュリアンの命令に従うが、現実世界での経験を通して人間的な感情や倫理に目覚め、自身の使命に疑問を抱き始める。彼の心の変化が、デジタル世界が現実世界を侵食する危機の中で、物語の大きな転換点となる。

■ 感想
公開初日、IMAXの座席を予約し、前作までの予習もしっかり終え、満を持して劇場へ。正直なところ、レビューサイトでの芳しくない評価に少しだけ不安を覚えていましたが、それは全くの杞憂で、迫力ある映像表現に酔いしれてきました。

本作の最大の魅力は、やはり仮想世界「グリッド」と現実世界を行き来する展開とそれをリアルに感じさせる映像表現に尽きるでしょう。AIがもたらす危険性というテーマは、前作までと共通する部分で、今や少しありきたりに感じるかもしれませんが、そこに「現実世界への侵食」という新たな視点が加わることで、物語は一気に深みを増します。

このアイデア自体にも既視感があるのは否めませんが、それを圧倒的な映像美でねじ伏せにきている点が心地よいです。トロンの象徴であるライト・サイクルやディスク・バトルが現実世界で繰り広げられる大迫力は、まさに圧巻の一言。特にライト・サイクルのスタイリッシュさとスピード感、そして陣取り合戦のようなバトルは、前作までのすばらしい映像を凌駕するほど。現実世界で起きるバトルは、やはり一味も二味も違います。巨大な門型のレコグナイザーの登場にも驚かされました!まさかあれほど巨大だったとは……!生成工場のほうが小さく見えたのですが、どうやって実体化させたのでしょう?

一方、ストーリーも悪くなかったです。思想の異なる二つの会社が永続プログラムを巡って激しく衝突する中で、人型AIが自問自答する姿は、ヒューマンドラマとしても見ごたえがあります。

ただ、実体化したプログラムがなぜ29分間しか持続しないのかは疑問です。そして第1作から登場している物質転送レーザーは、第2作でプログラムの実体化レーザーとして使われ、本作でも3Dプリンターのごとく使われていて、これこそ最大の発明だと思うのですが、そこに深く触れられないのも疑問です。このあたりに科学的な説明をつけて、現実味を感じさせてほしかったです。まあ、深掘りしだすと楽しめなくなるので、「そういうものだ」と割り切って鑑賞するのが正解かもしれません。

とはいえ、前2作を未鑑賞だと本作の内容を完全に理解するのは難しいかもしれないと感じた本作。エンドロール後には次回作を匂わせるポストクレジットがありますが、もう少し観客が理解しやすい設定にしないと、もはやついていけなくなってしまうのではないかと、少し心配になります。今回は、前作を予習しておいて本当によかったと心から思いました。

おじゃる
吹雪まんじゅうさんのコメント
2025年10月12日

無予習勢ですw

おっしゃる通り、「そういうもんなんだな」って感じで全て受け入れて楽しんできました😊映像と音響の迫力が素晴らしく、私的に作品のテーマも刺さりました✨

吹雪まんじゅう
映画LOVEさんのコメント
2025年10月12日

今晩は^ ^ レビューにイイネ有難う御座います♪♪最高にテンション上がる⤴️映画でしたw ガジェットの登場シーンで外側崩れてから出てくるのも期待値以上でorz ハッキングシーン好きでしたw

映画LOVE