劇場公開日 2025年5月23日

「「ルビーの指輪」から44年。寺尾聰の俳優と歌手生活の幸福な集大成。」父と僕の終わらない歌 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0 「ルビーの指輪」から44年。寺尾聰の俳優と歌手生活の幸福な集大成。

2025年9月27日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

幸せ

ドキドキ

カワイイ

寺尾聰が俳優そして副業かな?
JAZZシンガーとしての実力と魅力を遺憾なく発揮した素敵な映画でした。
私たちの世代には「ルビーの指輪」1980年に160万枚を売り上げて、
レコード大賞を受賞して、社会現象にもなった曲の歌い手にして作曲者。
その時寺尾聰は33歳で俳優として知られていました。
その彼が歌手としてミリオンセラーを出すなんて驚きでした。
《人に歴史あり》
と言うか寺尾聰のバックボーンや音楽活動は紆余曲折があり、
一言では語り尽くせないけれど、今も積み重ねた音楽活動と腕前は
衰えていなかったのですね。
寺尾聰を一言で言えば《味がある》
芝居も歌も《味がある》と思います。
新劇の重鎮で名優であった宇野重吉の長男。
音楽活動は高校時代に遡るらしいです。
宇野重吉の息子、そんなプレッシャーを嫌い《石原プロ》に所属。
俳優としても芽を出す。
ブランクもありながら今では名優として独特のポジションにある
売れっ子俳優。
「ルビーの指輪」ヒットの34歳の時のイメージも外見も
ほぼ変わらないのは驚きです。
《芸は身を助ける》
英語のJAZZナンバーを軽々と歌いこなす実力あればこそこなせた役柄。
松坂桃李という利発な男と松坂慶子という芸歴57年の大ベテランの
あどけない個性。
今風に長男・松坂桃李の恋人はディーン・フジオカ。
認知症アルツハイマーという有りげな設定も、寺尾聰78歳の年齢を
鑑みると致しからない設定でしょう。
横須賀が舞台ということですが、いきなりフェニックスが並ぶ道路を
走るので南国のようでした。
ロケーションは素敵でしたね。
哲太のアメ車も良かったですね。
ハイカラさと人情味の匙加減も絶妙でした。

琥珀糖
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