「大切な題材の作品で、面白く観たのですが‥」父と僕の終わらない歌 komagire23さんの映画レビュー(感想・評価)
大切な題材の作品で、面白く観たのですが‥
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(完全ネタバレですので必ず鑑賞後にお読み下さい!)
(レビューが溜まっていたので短く)
結論から言うと。今作の映画『父と僕の終わらない歌』を大切な題材を扱った作品と感じ、面白く観ました。
特に素晴らしいと思われたのが、父・間宮哲太を演じた寺尾聰さんの唄で、寺尾聰さんの唄の素晴らしさが、この映画の価値を決定づけていると思われました。
父・間宮哲太が患うアルツハイマーと、息子で主人公の間宮雄太(松坂桃李さん)や母・間宮律子(松坂慶子さん)の家族や周囲の人が直面する精神が削られる困難さは、どんな人にも起こり得る重要な切実さがあったと思われます。
そんなアルツハイマーに関わる辛い心情も、十分伝わる良さがあったと思われます。
ただ、実話の原作がイギリスの話で、今作も舞台がアメリカ海軍基地のある神奈川県の横須賀で、日本的な雰囲気から遊離していた映画の空気感は、好みが別れると思われ、個人的には苦手な所はあったと思われます。
あと、息子の主人公・間宮雄太をアルツハイマーの症状が進んだ父・間宮哲太を責める場面があるのですが、私にはちょっと過剰な感じは受けました。
この過剰さも、イギリス原作と今作のアメリカ的空気感がそうさせているのではとも思われました。
そのような点から、僭越ながら今回の点数になりました。
ただこれは好みではあり、大切な題材と周りの人々の心に響く心情描写と、特に父・間宮哲太を演じた寺尾聰さんの唄の説得力がある、優れた点ある映画になっていると、一方では僭越思われました。
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