「どうなることかと思ったけど後半良かった」アオショー! あかしさんの映画レビュー(感想・評価)
どうなることかと思ったけど後半良かった
推しが出演していたため拝見しました。
青春をテーマにしたお話だったので、若手の方々の演技には多くを求めず。むしろその初々しさを観るのが好きなので、一生懸命な演技にほっこりさせられました。
あわのちゃんが出てきた瞬間、島の子なんだからもう少し薄メイクの素朴な雰囲気の子が良かったな……とは思いつつ、だんだんクセになってその可愛らしさを楽しんだり、はたまた時折この人何歳なんだ?と我に返ったり……気持ちが行ったり来たり。
終わってから自分と変わらない歳の方だと知り、大変びっくりしました。顔も声も仕草も若い!!
そして脇を固める俳優陣のなんと豪華なこと!そういう方々の演技のおかげで、舞台寄りに作られた作品なんだなと察することができました。
しかし前半つまらなさすぎてどうしようかと思いました。とにかく脚本がつまらなさすぎる……!
ほんで映像の切り替え下手か!ぶつ切りを繋ぎ合わせた感じと、一貫性のない手法。今どきそれを映画で使う?と思うようなエフェクト。音ズレしてる?
見てる途中ずっと不安な気持ちでいっぱいでした。
一応推しが出ていますので、人に勧められる素敵な作品であるよう願っていましたから。
なんというか、振り切ってない絶妙なボケが挟み込まれていて、笑っていいのかダメなのかわからない中途半端さだったり。(堤下さん良かったです)
間の感じも、ああこれ舞台だったら面白いはずなんだよなぁ、って思ってしまう残念さ。あれは生の舞台だから良いわけであって、映画として出したらダメだ。
途中の合唱や挿入歌はすごく良かったです。
爽やかであたたかくて和やかな空気がたっぷり伝わってきました。
景色も綺麗!
そんな感じで、癒される部分はありつつ、こりゃダメかなと思ってみていたのですが、いなくなった子を見つけた時、合唱曲を3人で歌い出すところ辺りから、歌うシーンが一気に増えてきて、こういうのが見たかったんだ!って思って、そこからはわりと面白かったです。
舞台原作を映画化するのであれば舞台をまんま映像に落とし込むか、完全に映画として作るかだと思うんですが、それが中途半端なせいで微妙だったと思うので、みんなが歌えば歌うほど舞台を落とし込んでいる感じがしてとても良かった。
おかげで観終わったあとの感想は
結構いい映画だったな!!!
でした(笑)自分でもびっくり(笑)
エンドロールでジーンときていました。
RANくんの歌声めちゃくちゃいいですね。あと選曲も素晴らしいです。
劇場には6組ほど観に来ておられたのですが、若い男の子たち数名のグループが良かったな!青春!合唱したくなったわ!と話しているのを聞いて、やっぱりいい映画だったよね?!と話しかけたくなりました。そういう感化を与えられたのはいい事!
歌の楽しさはテーマのひとつだと思うので!それがしっかり伝わりました!
強いていえば、後半はしっぺいくんとあわのちゃんのデュエットのみならず、一緒に合唱をした仲間たちと別の歌を歌うなど、仲間の大切さ、絆をもっと主張してくれたらな〜と思いました。
確かにしっぺいくんがあわのちゃんに一目惚れして始まった物語でしたが、恋主体というよりは、一目惚れをきっかけに知った合唱によって仲間の絆が強まったこと。友情の大切さ、周りの人との絆みたいなものもテーマだと思いましたので。
とにかく前半ブレブレなのと、映像として稚拙なせいで若干不安感は煽られますが、トータル幸せな気持ちになれる作品ですので、嫌いではありませんでした。後味が良いことはめっちゃ大事!
あともうひとつ。
アオショー!ってタイトルにも、舞台と同じく「超青春合唱コメディ」と入っていれば、初見さんにも受け入れやすいかなぁと思います。
とにかく前半「これは何を見せられている?」感が強いので……テーマはっきりしとこうぜって意味で。
この監督さん、舞台SINGの監督さんなんですね。
舞台SINGを原作として別の映画監督さんが作ったのかなと思って観てたんですが、怪しいと思って調べたら……。映画はこれがはじめてでしたか。
まぁ脚本家さんや演出家さんなど細かいところは見ていないのでなんともですが、ちょっとなるほどと思ってしまいました。
小山さん、年齢的に学生役どうなん?と思っていましたが観ていたらめちゃくちゃ馴染んでましたね。この人も若い!あといい味出しててすごく上手かったです。
主演含め合唱組の子たちも、初々しくもみんなキャラが立ってて良かった。しっぺいくんは東京育ちなのに控えめで素朴ですごく癒されました。