劇場公開日 2025年4月11日

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「若干寂しげなブリジット物」ブリジット・ジョーンズの日記 サイテー最高な私の今 鶏さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0 若干寂しげなブリジット物

2025年4月11日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

2001年に初回作が公開されて以降、2004年、2016年と忘れた頃に続編が世に出た”ブリジット・ジョーンズ”シリーズ。今回の4作目は初回作から約四半世紀が経過しての公開ということで、そりゃあ出演者の皆さんも老けますわな。ただブリジット・ジョーンズ演ずるレネー・ゼルウィガーは、初回作などは敢えて増量して撮影に臨んだこともあり、それと比較すると本作の方がシュッとしてて、特にバッチリメイクを施したシーンなどは、若々しい雰囲気も感じられました。流石は俳優さんですな。

で、本作では、前作で子宝を授かり念願適ってマーク(コリン・ファース)と結婚したものの、いきなりマークが故人として登場するという展開に。確かにブリジットの恋物語を描くのであれば夫の存在は邪魔っちゃ邪魔なんでしょうけど、かなり乱暴とも感じられる設定でした。でも心の中のマークはしょっちゅう画面に登場するので、映画的には良い意味での共存関係になっていたと言えるのかも知れません。
夫が亡くなって2児のシングルマザーとなったブリジットが、仕事にも恋愛にも復帰して巻き起こるドタバタを、従来通りのコメディタッチに描いたお話であり、まあシリーズファンには受け入れられるだろう内容ではあったように思えました。ただ、全体的に年を取った常連出演者が醸し出す雰囲気は、いくら明るいタッチで描いてもどこか寂し気な感じも無きにしも非ず。邦画で譬えるならシリーズ終盤の寅さん物を観ている感もありました。まあ仕方ないことではありますが。

最後に内容を離れて英語の副題について。邦題の副題は「サイテー最高な私の今」なんですが、英語の副題は「Mad About the Boy」。直訳すると「その少年に夢中」となるところでしょうが、ロマンポルノ風に言えば「若後家 ツバメに首ったけ」と言ったところでしょうか。個人的にはこの路線で邦題も付けてくれれば面白かったのですが、まあ無理ですわな。

そんな訳で、果たして5作目があるんだろうかと思いつつ、本作の評価は★4.0とします。

鶏
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