「シリーズあるある拡大路線、作風の良さギリギリの続編も 1,2には及ばず」パディントン 消えた黄金郷の秘密 ITOYAさんの映画レビュー(感想・評価)
シリーズあるある拡大路線、作風の良さギリギリの続編も 1,2には及ばず
松坂桃李の生真面目な吹替演技が好きなので、日本語吹替版で鑑賞。
7年ぶりの続編、パート3。
大スクリーンで観るパディントンの顔面アップ、毛並みの微妙な感じが凄い。
冒頭から、パート1、2に出ていたパディントンの友人・知人、ご近所さんが引き続き登場して嬉しい。
そして、前作冒頭のルーシーおばさんとの出会いのさらに直前の出来事が描かれていてる(どうして川に流れてたか)のも気が効いてる。
パディントンの紳士で誠実なところ、家族の良さはそのままに、パート3はやっぱり、拡大路線。
このどうしても話が大きく派手になっていくのがシリーズの難しいところ。
特に、身近な話、小さな優しさがいいところであることと、どうしても相反することなので、そういう続編は大概失敗する。
本作はキャラクターの強さでギリギリ踏みとどまったかどうか微妙なところ。
今度はルーシーおばさんを助けに、故郷のペルーへ、しかもブラウン一家全員で行く。
これもシリーズあるあるですが、ママさんの俳優が変わってしまったのが本当に残念。
本作の女優さんの方が、見た目から包容力がありそうで優しくていかにもファミリー作品でパディントンにはぴったりのイメージ。(良いアクセントになっていた1,2のサリー・ホーキンスのほうが好きでしたが。)
長男長女はさらに成長著しく。
この後、4以降があっても、特に一家は同じキャストでいてほしい。
新キャラ、1人目、修道女オリヴィア・コールマンのノリの良さ(「サウンドオブ」ノリの歌うシーンはありがちではあるが)とイイ役なのか悪役なのか印象がころころ変わる感じがいい。
吹替版の吉田羊が自らちゃんと歌も歌うとは思いませんでした。
もう一人、ハンター役アントニオ・バンデラスも彼らしいキャラで、本作では一人で何役も楽しんで。
吹替のステイサムでおなじみ山路和弘は、ベテランで超安定の演技。
今作でも、シリーズ特有の「伏線回収」は一応健在。
ふつうのファミリーが経験するには凄すぎる大冒険、わかりやすいインディジョーンズ他パロディなどは観る人によって評価は分かれるかも。
最後のサプライズは、本当にびっくりした!
次回作はミュージカルの予感?
超余談ネタ、こんなパディントン続篇は嫌だ。
パディントン ニューヨークへ行く(長男長女が独立、一家で会いに行く)
パディントン 小さな恋の物語(ガールフレンド登場)
パディントン 宇宙の旅(パパさんの会社が宇宙旅行保険を企画、一家はそのモニターに)
パディントン 名探偵登場(家族が誘拐されて現代のホームズと共同捜査)
パディントン 恐竜王国(イギリスだからネス湖のネッシーを探しに)
・・・・・ごめんなさい。
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