劇場公開日 2025年7月11日

「ヒーローの存在意義とは」スーパーマン regencyさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0ヒーローの存在意義とは

2025年7月11日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

興奮

『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』で、既にDC作品を手がけていたジェームズ・ガン。そんな彼がお気に入りのアメコミヒーローとして挙げていた内の1人がスーパーマン。『マン・オブ・スティール』の監督候補になっていた彼にとっても、満を持しての王道参入だ。
『スーパー!』や『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズなどで、「ヒーローの存在意義とは?」をしきりに描いてきたガンだが、本作でもそれは通底。事情や思惑はどうあれ、「人を殺めるのは良くない」という基本道徳に忠実なヒーローを真正面に捉えている。陰謀論やフェイクニュースでスーパーマンを陥れようとするレックス・ルーサーは否が応でも現代社会の問題とリンクさせられるし、異星人のスーパーマンを排除しようとする流れも、トランプ政権の移民排斥とダブって見えてしょうがない。
ダークなストーリー展開に加えて製作上のゴタゴタが露呈した事で陰なイメージが拭いきれなかったDCEUの反動(反省?)とばかりに、陽のイメージを纏わせたのはリブートの常套手段(個人的にはDCEU路線は嫌いじゃなかったけど)。それを象徴するのが相棒犬クリプトとジャスティス・ギャング。単なる添え物ではなくしっかり見せ場も設けていたし、彼らの活躍は今後ももっと見たい。
元々ジェームズ・ガンは信頼が置けるフィルムメーカーなだけに期待値は高かったが、その期待は裏切られることはなかった。ガン作品には欠かせない触手描写もちゃんと抑えていたのもご愛嬌。

regency
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