「人生の意味なんて考えちゃったときに観てほしい」サスカッチ・サンセット さとうきびさんの映画レビュー(感想・評価)
人生の意味なんて考えちゃったときに観てほしい
野生動物と変わらない暮らしぶりのサスカッチたち。
発展とか、進歩とか、何も考えていないように見えるその暮らしぶり。
食べて、排泄して、寝て、子孫を残す。
ただそれだけ。
ただ生きているだけ。
けれど、その姿かたちや仕草がどうしても人間を連想させます。
そして生きているだけのようなサスカッチ達がなんの益もない行動、つまり”遊び”に時間を費やし、それぞれに個性溢れる特定のものに拘り、そして悲しげな表情で何かとのコミュニケーションを試み続け、仲間の身に起きた出来事には真摯に心を痛める。
食べられる物の見分け方や体調管理などの方法を見ると、人間の根源的な本質がなんとなく見えてくるように思えます。
原初自然を想起させる森や草原の美しい風景の中を彷徨うサスカッチ達が何だか幸せそうに感じられますが、それなのにとても悲しげな表情に見えるギャップが観客の心に不安を掻き立てます。
予告編を観て、変な映画なんだろうなぁと思ったら、案の定変な映画。
ところが鑑賞後にクヨクヨしていた気持ちがなんだか楽になった。
変で不思議な映画でした。
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