「人生における幸せとは何なのかという問いを突きつけられる」ケナは韓国が嫌いで 和田隆さんの映画レビュー(感想・評価)
人生における幸せとは何なのかという問いを突きつけられる
主人公のケナに明確な夢や目標があるわけではありませんが、韓国では生きていられないといういら立ちがスクリーンからひしひしと伝わってきます。そんな人生に葛藤する女性を等身大で演じているのがコ・アソンです。
ポン・ジュノ監督の傑作「グエムル 漢江の怪物」(2006)でソン・ガンホ演じる主人公の中学生の娘役を演じた天才子役で、怪物に連れ去られたあの彼女が成長して、現代に生きていると仮定して見ると、また違った趣も加味されるでしょう。
観客はコ・アソン演じるケナの目を通し、異国の地で生きてみることで、本当の居場所はどこなのか、自分とは何者で、人生における幸せとは何なのかという問いを突きつけられ、道を切り開いていこうとする姿を追体験していくことになります。
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