フロントラインのレビュー・感想・評価
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DMAT隊員の勇気ある決断に敬意の念を抱いた。映画としては、もっとエンタメに寄せて、盛っても良かったような気もするし、これぐらいが丁度良かったような気もするし、どっちかよく分からない (^^)。
「限られた選択肢の中では最善を尽くした」
DMATの指揮官·結城 (小栗旬さん)が終盤に言ったこの言葉に尽きると思う。心に滲みて印象に残った。
もちろん、この映画みたくトントン拍子に事が運んだわけがないのは想像に難くない。しかし今、当時を振り返ってみても、ダイヤモンド・プリンセス号の対応に当たった人は、DMATを含めて、ホントによくやったと思う。
映画にも出てきた感染症対策の不備や、薬、PCR、病院、政府や厚労省の対応などに、「なかなか上手く進まないよな」などと思いながらテレビニュースを見ていた記憶がある。
しかし、冒頭のセリフをもう一度繰り返すが、「限られた選択肢の中では最善を尽くした」 ことに間違いはない。
松坂桃李さん演じる厚労省の役人·立松が、マジ超優秀で、さすがエリート官僚。
感染症の災害が、自然災害(台風など)や人為災害(火災・事故など)と違うのは、災害に対応する医療従事者の命が危ぶまれる点だと思う。つまり、自分も感染して命を落とすかもしれないのだ。
未知のウイルス感染症に対応ることは、当時のDMAT(災害時派遣医療チーム)の想定外だ。確かに大規模感染やパンデミックも災害ではあるが、感染症に対応することを想定していないのだから、訓練も研修もしていない。
感染症の現場は、死ぬかもしれないという意味で、銃撃戦やミサイル攻撃がある地域と同じだ。
隊員は、まさか自分が命懸けで災害対応をやるとは思っていなかったはずだ。
医療従事者だから感染症の知識があるぶん素人の何倍も怖かったと思う。ましてや、そのウイルスが、感染力、致死率、治療法も分からない新種の未知のウイルスと来たもんだ。
だから、僕はDP号に乗り込んだDMATの方々の勇気ある行動に敬意を抱く。
たぶん、DMATの方々は「誰かがやらなければならないのなら、私がやる」という気持ちでDP号に乗り込んだのだろう。この志は尊いものだと思う。
ただし、この気持ちは個々人が自主的に心に思うことであって、上に立つ者が、訓辞か何かで部下に言うとなると、僕は「大変なことをやらせるために下の者に自己犠牲を強いるのか」と思って鼻白んでしまう。
フロントラインにしてファーストコンタクト
船内で起きた事がこれから日本中に広がるという絶望は避けられませんがエンディングは希望の持てるものでした
実際はここから多くの医療現場の地獄が始まる訳ですが
思い起こされるのは福島原発の映画のような災害ノンフィクションです
前線は常に未知であり英断と愚行が状況と立場により目紛しく変わります
今回は人道という視点が一つの答えでした
メインどころは皆自身の得意なキャラクターを演じていたと思います
窪塚洋介は若い頃の浮世離れの印象が強かったのですが今回の適度にリアリストな演技も板についてました
国宝の陰に隠れず評価されて欲しい映画です
未知のウィルスの対応の最前線
劇中で、夫が病院に運ばれ船に残された妻が、夫の状況が分からず不安定になるシーンがある。
検疫官の言うルールに従わず、「現場のDMATが勝手にやったこと」として、下船させて夫と同じ病院に入院調整を行っていた。
ルールを守ることはもちろん大切なことであるが、信念を持って考えることができるかどうかが必要になってくる。
厚労省やマスコミ、世間を気にするのではなく、目の前の人に向き合う姿は敬服する。
医療従事者とその関係者に感謝
気になってた映画でしたので鑑賞!
未知のウイルスに最前線で立ち向かったのは、我々と同じ日常を持ちながらも、 眼の前の「命」を救うことを最優先にした人々だった。
船外から全体を指揮するDMAT指揮官・結城と厚労省の立松、 船内に乗り込んだ医師の仙道と真田、 そして羽鳥をはじめとした船内クルーと乗客たち。
TV局の記者・上野らマスコミの加熱報道が世論を煽る中、 明日さえわからない絶望の船内で、彼らは誰1人としてあきらめなかった。全員が下船し、かけがえのない日常を取り戻すために――。
というのがあらすじ!
この映画はDMATを中心的に描かれていくのですが恥ずかしながら初めて知りました…
災害派遣医療チームで感染症ははじめてらしく地震の時とは違ってかなり大変だったろうと思います
当時はダイアモンド・プリンセス号のニュースはちらっと観てただけで大変そうだなと他人事のように観てたと思います
厚労省の立松は最初はめちゃくちゃ冷たくて自分たちのことしか考えてない感じかと思ってたら全然そんなことはなかったですね!
むしろ冷たそうに見えて中には熱いものを持ってましたし柔軟に対応して命を助けようとしたましたね
こんな役人がいっぱいいたらましな世の中になるかもです…
それに比べてマスコミは…笑
邪魔しかしない!笑
動画の時はちゃんと裏を取らずに放送したりするし盛り上がればいいという感じでしたね
しかも防護服の脱衣所を1メートルずらしただけで動画を削除するとは…笑
不安や恐怖から医療従事者が差別されるのはつらいです…
ただただ目の前の命を救おうとしてるのに…
個人的にはいつ自分が感染してもおかしくないのに人の命を救おうと働いてる医療従事者とその関係者の方々には尊敬と感謝しかないですね!
この映画ではクルーや医療従事者の家族のことにもスポットが当たってて改めていろいろ考えさせられました
この映画は実際にあったことを元に制作されています
目の前の命を救うために最善を目指す人たちの葛藤と苦悩が痛いほど伝わってきました!
ほんとみなさんの演技がすごかった!
このダイヤモンド・プリンセス号での経験が今後に活かされてほしいですね…
素晴らしい映画をありがとうございました😊
序章‼️
日本人なら誰もが知ってるであろうクルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号の物語を描いた作品‼️船内に隔離された乗客たち、船内で治療活動にあたる医療ボランティア組織の人々、クルーズ船のクルー、対応を迫られる政府、報道に追われるメディアなど、コロナ拡大の阻止と乗客たちの命を救うために、様々な障害に立ち向かいながら一生懸命闘った人たちを描いた熱いドラマです‼️基本的に正義感や使命感の塊のようなキャラばかりなので、映画的には純粋な悪役を出してもっとカタルシスが欲しかったですね‼️キャラの中では始めは冷酷な政府の高官なのかなと思わせといて、実はイイ奴な松坂桃李がオイシイ‼️パンデミックを描いた映画としては緊迫感があって、人間ドラマとしても優れてるとは思うのですが、ダイヤモンド・プリンセス号から始まった悲惨なコロナ禍を知ってるだけに素直に楽しめない作品ではあります‼️ぜひ全国に拡大したコロナウィルスの脅威に立ち向かう主人公たちのその後の姿も観てみたい‼️フィクションでもいいから‼️
マスコミってほんとに。。
ダイヤモンドプリンセス号の話、見てきました。
ごく一部を切り取っただけでしょうけど(きっと現場の過酷さはもっとあったんじゃないか、とは思いますが)
医療従事者と、厚生労働省の役人目線でそれなりに当時の大変さを表現してくれていたように思います。
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プリンセス号の乗務員の苦悩(お客様の気持ちを最大限汲み取りたいけど医療スタッフとの板挟みに合う)、
乗客の例として夫が感染した妻の苦悩、
小学生くらいの息子と2人旅だったけど持病の薬が必要な母(薬は早めに手配してもらえて良かったですが。。)
両親が先に感染し別病院に送られていて12歳と6歳くらいの兄弟だけ取り残されしかも陽性は弟だけ、という家族の苦悩。。
そして医療スタッフとして活動に加わったけどその妻や子を世間の目からどう守るのか、という問題。医療スタッフのおかけで患者は治療してもらえるけど、その子の通う保育園とかではその子が親からもしや感染してないだろうか、という疑心暗鬼の目で見られる。。
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これ、そういえば物流業界でも配達スタッフが同じようにバイ菌扱いされて酷かった、というニュースもあったように思います。
医療スタッフも物流スタッフも居てもらわないと困るのに、これじゃ携わる人いなくなってしまう、という問題。
色々と当時を思い出しました。
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そして中でも映画で印象的に描かれていたのがマスコミの姿勢。
現場の真実や医師や看護師の苦労とかよりも、「どうすれば記事が売れるかどうか」しか問題にしていない編集長。
いかにセンセーショナルな記事にするかだけ気にして、
隔離したらしたと批判。
隔離を解除したらしたで批判。
視聴者がいかに騒ぐような内容に出来るか、ばかり考えている。
一応、現場の記者のほうがその掲載方針に疑問を持ち始めてくれたので良かったですが。。
何よりも視聴者のひとりとして、
偏向報道は時にあるってこと、
意図的に仕向けられた報道かもしれないということ、
たとえそのニュース自体は事実だとしても実は全体像が全て語り尽くされていなくて本当は他に隠されていることもあるかもしれないということ、
マスコミ報道を鵜呑みにしちゃいけないと理解はしてるつもりですが、改めて「出回っていることだけ」を盲信しない感覚を忘れずにいたい、と思いました。
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そういえば当時映画館も、営業再開しても必ず座席1つずつ空けて販売されたり(必ず空いてることは逆に快適ではありましたが)、
解せなかったのは1人鑑賞にも関わらずとにかく本編始まるまでは、予告編の間はまだ座席でポップコーンとか食べないでください、とか映画館の鑑賞規制色々あったことを思い出しました。
いや、、1人ぼっち鑑賞だから誰ともしゃべらないので私の飛沫はスクリーン内に1ミリも飛ばないけど。。それでも本編まで食べちゃいけないのか。。ポップコーンはともかく、チリチーズポテトは熱いうちに食べ始めたいけど。。あぁ本編始まったらだいぶ冷めちゃったなぁ。。という切ない思い出(すみません、罹患した方の苦悩や医療関係者とかの皆さんの苦悩に比べたらポテトが冷めるくらい我慢せいや!って思われるでしょうね。。すみません)。
なんか脱線しましたが、コロナ禍ってライブハウス行くのも映画鑑賞するのも色々大変だったこと思い出しました。
このダイヤモンドプリンセス号の件は象徴的な1つの事例として忘れちゃいけないことだったな、と改めて思いました。
松坂桃李さん演じる厚生労働省の役人が、次第に融通を利かせてくれるようになったことはとても良かったです。
窪塚洋介さんの演技がとても良かった
期待していたよりも面白かったです。
英雄譚ではなく、現場での苦悩をきちんと描いていることで、映画に感情移入出来たと思います。
窪塚洋介さんの演技がとても良かった。
小栗旬さんを始めとして、松坂桃李さん、池松壮亮さん、森七菜さん、光石研さん、桜井ユキさんも各々良かった。
キャスティングの齟齬はほとんど無かったように思います。
ハッピーエンドではなく、一定のモヤモヤが残るエンディング。
それはそうですよね。
日本は、このエンディングの後から、本当のコロナの地獄を見ることになる訳ですから。
真実は小説より奇なり
25日間の攻防を2時間に収めようと思えばこうなるでしょう。正直なところ、話がトントン拍子に進んでしまい物足りなさを感じました。物足りないと言ってしまっては、現場で奔走した医療従事者の方々や乗客に失礼だとは思いますが。
役人は有事の際にも責任を取ろうとしないし、常に動くのは下の者たちです。
5年前、毎日のように報道されたダイヤモンドプリンセス。自分の職場の目と鼻の先の出来事でした。感染はどんどん広がり、どんなウィルスなのかわからない中で有名コメディアンが亡くなったことで日本中がパニックになったのだと思います。現実のDMATの方々はもっともっと大変だったと想像に難くありせん。あの船に出入りしている事が分かれば家族まで巻き込む事になるという極限状態で、それでも命を救うために戦ってくださった皆さんを2時間に収めるのは無理と言うものです。夫が重症化し、喚きながら手すりにまたがるパニックおばさんは余計でした。小栗旬も窪塚洋介も演出なんだろうけど淡々としていて、疲労のかけらもなく、綺麗さっぱりな松坂桃李が並んだ時には白けてしまいました。
リアルさが余りになくて。
池松壮亮は頑張っていたかな。
あと、意外にも森七菜が良かったです。
うーん、辛口になりましたが物足りない、が正直な感想です。
観るべき作品に間違いない
あの豪華客船が横浜沖に停泊した日のことは
遠い横浜の地であっても、恐怖したことを
今も鮮明に覚えている。
未知のウイルス、日本に持ち込まないでーって思った。
会社でも罹患者第一号には絶対なりたくないって思った。
だって、どんな扱いをうけるかわかっていたもの。
誹謗中傷、差別、みんな怖いからだろうけど酷かった。
(あの時言われた言葉の数々は忘れない)
客船を停泊させたことを諸外国は
「国民の命が大切じゃないのか?」と言うコメントを
見聞きしたし、ほんとだよ!!って思ったけど、
あの時あの決断を彼らがした事で、乗員乗客3,700人の
命は助かったんだと(下船してから亡くなった方はいるが)
人道的に正しい行動だったんだと、今更だけど知れてよかった。
役者陣も誰も彼もいい。最高。
観るべき。
アカデミー賞作品の後だけに🤭
コロナ禍のきっかけとなったクルーズ船の中での、医療従事者(D-mat)と厚労省のいけすかない役人の対立軸、と思って見にいったら全然違った😅
とにかく男性陣がカッコいい❣️小栗旬、松坂桃李、池松壮亮、窪塚洋介。特に小栗旬といけすかないと思ってた厚労省の役人役の松坂桃李の2人の関係。いけすかないのは最初だけ、実は熱い男だった。「俺だって、人の役に立ちたいと思って、役人になったんですよ」静かな口調で言った言葉に痺れました。あと、最後に「偉くなれよ。そうすれば現場の俺たちはやりやすくなる」っていう小栗旬のセリフも、電話越しってのもまた良かった。
アノーラ、サブスタンス…、アカデミー賞作品の派手な演出とか女性の裸とか、そんなものばかり見せられて正直うんざりしてました😮💨観終わった後の静かな感動…。観て良かったーって思ってます。
何が起こっているのか報道でしか分からないこともあり、マスコミの対応は多少誇張しているところもあるかもですが、そんなもんだろうと。なんか変なこと言い出した大学教授はなんだったのか。これではいけないと気づき始めた、女性キャスター。様々な角度から、人間模様を映し出した秀作です。
最前線で守るべきは、この国か、目の前の命か。
初日初回大入り!
リアルタイムで世界中が経験した、あのパンデミックを描いた作品とあって、皆さんの関心の高さが伺えます。
(本作→ドールハウスと行きたかったんだけど、こっち、12:00終わり、あっち、11:40開始でさすがに無理ゲーだったorz
10分かぶりならイッちゃうけど20分は、、、戦えなかったorz)
日本で最初の新型コロナウィルスの集団感染が発生した「ダイヤモンド・プリンセス号」
中では何が起きていたのか?
事実に基づく物語です。
2000年2月の出来事なんですね。
"もう"なのか"まだ"なのか。
あれから5年経ちました。
毎日どの番組でも何時でも、TVに映し出される「豪華客船」
子も小さかったし、横浜港は近いので、毎日緊張しながら行方を見守っていた事を思い出しました。
あの頃はまだまだ未知のウィルス。
感染したら「死」というイメージで、とても恐ろしかった。
日本には未知のウィルスへの対応が出来る専門の医療チームがなかった事もあの時初めて知りました。
そんな中要請を受けたのは、地震や洪水などの災害時に対応する派遣医療チーム「DMAT」
専門外の医療チームの皆さんが最前線に立って戦ってくれていたんですよね。
今更ながら本当に頭の下がる思いでした。
政府の対応が遅いとか、いつまで隔離しておくのかとか、逆に、家に帰しても大丈夫なのか、などなど、マスコミ含め我々も好き勝手に発言していたように記憶していますが、先ずは何よりも、この最前線で戦ってくれた医療関係者の方々はじめ、最善を尽くそうと尽力してくれた官僚やクルー達に心を寄せるべきでした。
乗客の方々も船内という閉鎖空間で長い間隔離され(23日間!)不安で不安で堪らなかったと思います。
ましてや家族が感染したり、自分も症状が出てしまったら。。
想像を超える精神状態だったと思います。
お辛い経験になった事でしょう。
どうかトラウマになっていませんように。。
そこで働く人々の事を考えれば、安易に受け入れますと言い難かった医療機関の立場も分かる。。
だけど誰かが手を挙げなければならなかった状況で、申し出てくれた病院や宿泊施設を提供してくれた方々の存在も忘れてはいけませんね。
この未曾有の事態を一致団結して乗り越えようとした方々の存在。
医療に携わる者としての信念を曲げる事がなかった皆さんの、精神力の強さを見せつけられました。
戦うべきは未知のウィルスであるはずで、
そこに注力したいのに邪魔が入る。
責任を取りたくない官僚や、視聴率至上主義のマスコミ、厳しい世論とも戦わなければならなかったのだと知り、心が痛みました。
安全地帯で無責任に発っする事が、こんなにも現場の方々を傷つけて、邪魔をしている事になるんだと痛感しました。
結城先生、仙道先生、真田先生、厚労省の立松さん、船内スタッフの鳥羽さんなど、実際にモデルになった方がいらっしゃるのですよね。
(真田先生を演じた池松君。
常にマスクを付けっぱなしにして顔に
"マスクの跡"を付けたそうです)
改めて感謝とお礼を申し上げたい気持ちでいっぱいになりました。
人ごとではなく、自分事として観られる作品です。
風化させない為にも是非!
ここで終われば良いものを。。
やっぱりひと言失礼しますm(__)m
作品としては、脚色されている部分があるのは承知ですが、マスコミの描かれ方が極端過ぎでは?と思ってしまった。
(そうじゃないと信じたい気持ち含め)
ちょっと残念。
アイラブみつけんさんがあんなに酷い奴だったのはカナシミ〜でした。
あ〜ゆうゲスも巧いからやんなっちゃううううー
桜井さんの心変わりもチョロ過ぎて(°▽°)
小栗君は例のアレのおかげ(せい?w)で、英語、勉強したんだな〜と伝わったw
森七菜ちゃんはもっと英語頑張れーー
ともあれ、小栗君、窪塚君、池松君、桃季君、4人のキャラと関係性に萌え過ぎて燃えた。
個人的MVPは桃季君!
些細な表情の変化とセリフのトーンが良かった。
(ほくろ、デカくなってた?!w)
特に後半。
周囲からは結構すすり泣き聞こえたが、乾いた女のワタクシはやっぱりドライアイ。。
だけど、コーヒーのくだり、ちこっとだけグッとキタ。
滝藤さんが良かったってこと(^。^)b
○追記
本作の関連記事、FRAU、毎日新聞、NHKなどのインタビューに応える阿南先生、近藤先生の記事を読みました。
先生方の信念と決断、行動力には改めて感謝しかないし、同時にとても心強いなと思いました。
私たちの心無い差別や暴言によって深く傷ついた医療関係者の方々も多かったのに、それでも我々に心を寄せてくれている阿南先生は正に、この作品に登場するヒーローそのものでした。
阿南先生、近藤先生、お互いを"あなんちゃん""こんちゃん"と、"ちゃん付け"で呼び合っているそうです。
何故だか涙が出そうになりました。
多くの方に観て欲しい!
お友達にも薦めます。皆さんも!
俳優陣が凄すぎて
俳優陣が凄すぎてストーリーが後になってしまいました。イケメン4人の演技力が圧倒され、ストーリーが後になりこの評価です。
小栗さん細かい表情、素晴らしくて本当の医者?と思いました!窪塚さん、いるだけで凄いのに何というカッコ良い医者、絶対現実にいません!
この濃い2人に池松さんの声、話し方好きだなぁ、安心します!
松坂さん、新聞記者を思い出させる官僚の役!
何を演技されてもそこにハマります!
桜井ユキさん、素敵でした!
奥野さんと松坂さんの組み合わせ、空白を思い出しますね!
うーむ、このメンツもう2度とないでしょう。
ありがとうございました!
あの時の事を私たちは忘れてはいけない
終わりではないが、やっと収束した感のあるコロナ。
あの頃は、一体いつまで続くんだろうと先行きが見えなかった。
今思い出しても、異常事態だった。
瞬く間に世界中で大感染。日本では政府が緊急事態宣言。
人と接しない“3密”が徹底され、あちこちに飛沫防止の仕切り。人々はマスク着用必須。
仕事もリモートワークとなり、多くの店も休業。もしくは廃業。経済は大混乱。
街から人の数が減った。あんな光景、3・11以来だった。
TVも連日感染状況や感染者数を報道。映画も延期や配信へ。スポーツやコンサートも取り止め、東京オリンピックは一年延期。タレントすらTVで活躍の場を失い自宅待機。スポーツ/エンタメ業界にも大打撃。
命を奪われた人も多く…。志村けんさんはショックだった。
私も2度感染。
こういう“異常事態”は遠い国の出来事かTVのニュースで見るしかなかったのに、住んでいる町、身の回り、私自身にも起こるとは…。
3・11と共に生涯忘れはしないだろう。
コロナを扱った映画も製作されるようになってきた。
が、ドキュメンタリーかあくまでコロナ禍を背景にしたものがほとんど。
コロナとの対峙をこんなにも真っ正面から、全国規模の邦画メジャーで描いたのは初めて。
それに対し称賛を送りたいし、私たちが身を持って体験したあの未曾有の事態を描いた本作に関心引かれずにはいられなく、製作発表時からずっと気になっていた。
2020年2月、TVのニュースを見て何が起きてるのだろうと思った。
横浜港に停泊した豪華客船“ダイヤモンド・プリンセス号”の船内で、ウィルス感染。
それがその直前に中国で発生した未知のウィルスである事を知った。それが“新型コロナウィルス”である事も知れ渡った。
船内で感染拡大。客もクルーも隔離。
何か大変な事が起きてるなぁ…と思ったが、
関わった全ての人たちに申し訳ないが、いずれ治まるだろう…そんな程度の関心だった。
それがまさかその後…。
そしてその船内で何が起きていたかなんて、詳しくも知らなかった。
事態の対応に当たったのは、厚生労働省や各医療機関。それから、“DMAT”。
当時ニュースで触れられていたかもしれないが、しかと知ったのは本作の製作が発表され、概要が解禁になってから。
恥ずかしい事に、本当にこんなもんだったのだ。当時の関心など。
この“DMAT”、災害が起こった時、即出動出来る機敏性を持った災害派遣医療チームで、各医療機関や病院所属の者たちから成る。特別なボランティアのようなもの。
東日本大震災他、数々の災害現場に駆け付けてくれたのだろう。
が、あくまで災害時に派遣される医療チームであって、ウィルス感染は専門外。
この後厚生労働省からDMAT内にウィルス感染対策も設けられたそうだが、あの時日本では、ウィルス感染に対する専門機関は存在していなかった…。
そう思うと、ゾッとする。エボラやO-157があったのに、よくやってこれたな、と。
日本ではウィルス感染などそうそう起こらない。そういう楽観視が窺える。
3・11で経験した筈であろう。“想定外”を。
だから専門外のDMATに要請が回ってきたのであろう。
この厚生労働省の判断は間違ってなかった気がする。
コロナは未知のウィルス感染であり、前代未聞の大災害だったと、私は今にして思う。
登場人物たちはフィクションだが、実際に現場で奔走した人々をモデルに。
DMATの指揮官・結城は、何で俺たちが?…という不服さや隊員たちへの感染を心配しながら、この未知のウィルスに対していく…。
見ていて憤りを感じた。
専門外の医療チームの出動に、世間やマスコミや専門家は非難轟々。“素人集団”とまで。
何でそんな専門外の奴らが行くんだ? 分かってない奴らが行くんだ? もっと分かってる奴らを行かせるべきだ。…
ならば聞く。あの時、コロナについてはっきりと知り、迅速的確に対応出来る者が一人でも居たか…?
未知の新型ウィルスだぞ。知る訳がない。居る訳がない。予知能力者や未来人でもない限り。
なのに、ギャーギャーギャーギャー文句だけ騒ぎ立てる。世間が心配に思うのは分かるが、未知の新型ウィルスに対しているんだ。分からない事やどういう治療が最も有効なのか、そりゃあ後手後手にもなる。未知の新型ウィルスに対し、偉そうに御託を並べる専門家って、何の専門なんだ…?
病院側の受け入れもスムーズに行かない。未知の新型ウィルス、感染力や危険度など何も分からない事ばかりで、及び腰になるのも分かる。
だけど、受け入れる側がビビってたら、助かる命も助からない。
病院側の意見もあるだろう。信頼や風評被害もあるだろう。あの病院、あの船の乗客を受け入れたんだって…確かに遠慮したくなる。
非難するのは簡単。暴露動画を上げた医師も。周りに便乗すればいいのだから。
そんなイメージダウンではなく、覚悟を持って受け入れた事を称えて欲しい。
患者や通院者たちだけではなく、医療従事者たちからも不満の声が。感染するから職場に行きたくない。行かない。
そういう声や理事の圧力に、黙ってはいられない性分の結城は反論。
なら、辞めればいい。こういう時の為に医師になったんじゃないか?
この台詞は響いたね。
もう一つ。ある時TV記者から問われる。もしまた同じウィルス感染と対した時、同じ対応をするか…? 結城の答えは…。
小栗旬が熱い。
現場で奔走する仲間を見て、乗客をケアするクルーを見て、苦しむ乗客を見て、そして自分自身も目の当たりにして、信念は一つ。
命を救う。
何で俺たちが…? 俺たちがそこに居るからだ。
やれるべき事をやる。やれる事は全部やる。
…でしょ!DMATは!
(by仙道。窪塚洋介が巧助演!)
厚生労働省から来た立松。最初は絵に描いたような頭の固いお役人で、「絶対にウィルスを外に感染させないで下さい」などと口だけ言う本作のヤな奴ポジションかと思ったら、奔走する皆を見て役人パワーで助力。松坂桃李も好演。小栗旬とのバディ感。
DMATにも家族を持つ者も。自分がもし感染して、家族にも感染したら…? それによって家族が風評被害を受けたら…? 仕事と家族と世間の目に苦悩する真田を、池松壮亮が繊細に。
その世間の目を煽動し、加熱させる報道。
対応の遅れ、下船の遅れ、悪い事ばかりしか報道しない。
挙げ句の果てに、陰性が確認され下船した乗客を追え。
もしそんな事したら、その乗客はどうなる…?
コロナという危機を乗り越えたのに、別の“悪病”で人一人の人生を破滅させるのか…?
この未曾有のウィルス・パニックを面白がり、船内の人々の命の事など何とも思ってない。
当初は“マスゴミ”だった記者の上野。結城と対し、マスコミの在り方を改める。
コロナは報道やマスコミの在り方も考えさせられた。何を報道すべきか…?
桜井ユキ、クールビューティーだった。上司役の光石研、今回はヤな奴だった。いい人になったり、ヤな奴になったり、本当に最高のスパイス!
見ていて憤りや訴え、反論したい事ばかり。
だけど、それだけじゃない。
苦境の中で育まれる絆、人の優しさ。国境を越えて。
当初は連携が取れなかったDMATとクルー。DMATは治療優先、クルーは乗客のケア優先。
それが分かり合えた時、互いに対する信頼は強固なものに。双方があって、乗客の命も救われる。
船からのあの差し入れ。疲労困憊の身体と心に染み渡るのが見てるこちらにも伝わってきた。
乗客を献身にケアするクルー羽鳥を、森七菜が熱演。
皆が気遣ったアメリカ人夫婦のエピソード。
母子乗客に些細な差し入れをする外国人クルー。
下船後、受け入れ先の病院で、離れ離れになる幼いアメリカ人兄弟。陽性の弟の為に、陰性の兄は…。
これらのサブエピソード、胸打った。
私ゃ結構他の映画でもサブエピソードに惹かれる。不満を抱きつつも助力する受け入れ病院の医師の滝藤賢一も良かった。池松と飲み交わした缶コーヒー。
規則に反する事もあった。規則だけで助けられない事も。
こういう時こそ、立場や国境を越えて、人は繋がる。それを“人道”と呼ぶ。
忘れもしないあの時の事を描き、メッセージを込めた社会派作品である一方、スリリングなエンタメにも仕上がっている。
日本では…特にメジャー作品であまり無い社会派エンタメとして、上々の出来。
関根光才監督の手腕。
オリジナル脚本なのもポイント高い。福島原発事故を題材にしたNetflixドラマも手掛けた増本淳の徹底リサーチの脚本。
美化されている点もあるだろう。脚色もあるだろう。描き切れていない点もあるだろう。事実とは異なる点もあるだろう。ステレオタイプな描写やご都合主義な点もあるだろう。実際にあの現場に居た人たちからすれば納得いかない点もあるだろう。
それらを踏まえても、私たちが見なくてはならない力作。
本作はあくまでダイヤモンド・プリンセス号内で奮闘し、乗客たちを下船させ、受け入れ病院に送り届けるまで。
これから始まるのに、まるで無事解決ハッピーエンドのように描かれるが、使命に努め、役目は果たした。一つの安堵感は間違っていない。
寧ろ、言いたい。お疲れ様でした。ありがとうございました。
しかし、その後の爆発的感染拡大を思うと…。やるせなくなる。
こんなに奔走したのに…。苦境を乗り越えたのに…。
あの時点でこれからそうなるとは、誰も思っていなかった。
何もかも変わり、息が詰まったような数年間。
まだ終わりじゃないが、私たちはそれを乗り越えた。
そこから学べる事だってある。
奔走した人々が居た。
あの時の事を、私たちは忘れてはいけない。
【”無償の献身。そして医は仁術也。”今作は2020年2月に起きた未知のウィルスによる集団感染が起きた豪華客船に乗り込んだDMATスタッフと懸命に乗客に寄り添うクルーの姿がムネアツな人道映画である。】
■2020年2月。豪華クルーズ船、ダイヤモンド・プリンセスで未知のウィルスの集団感染が発生し、乗客乗務員3700人以上が、船内に閉じ込められた。
厚生労働省、神奈川県庁から災害派遣発生医療チーム(DMAT)のリーダー、結城(小栗旬)に声がかかる。従来、ウィルス対応はDMATの任務ではなかったが、結城は厚生労働省官僚の立松(松坂桃李)と、感染症対策の指揮を執ることになる。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・冒頭、”実話を基にしています。”とテロップが出るが、"あれから、もう5年経ったのか・・。”と感傷的になる。
・DMATの、船内統率を取るセンドー(窪塚洋介)のブレない姿が良い。不安はあるだろうに、それを一切見せずに、けれども部下のサナダ(池松壮亮)達に気を配る姿。更には胆力もあり、”責任が取れない。”と言って来る役人に対し、”責任は取る。”と言いきる姿。
ー 彼が、危機管理の際の責任者に求められる資質を持っている事が良く分かる。ー
・それは、結城も同じで”前例がない。”という病院長に対し、”これを、前例にすればよいでしょう!”と決然と言う姿は、沁みる。
ー 二人が強い絆で結ばれているのは、””被災者、患者を助けたい。”という想いが同じであるからである。その為には、責任でも何でも取るという気概が感じられるのである。私は、こういう人間が好きなのである。勿論、結城も、危機管理の際の責任者に求められる資質を持っている事が良く分かるのである。-
・クルーの女性(森七菜)が、夫が重篤な状態になり、病院に運ばれた後に、失意のイギリス人の妻を励ます姿もムネアツであるし、笑顔で食事を運んでくる東南アジア系の女性の姿も良い。
彼女は途中で罹患してしまい”家に帰りたい・・。”と、診断した結城に言うのだが、彼女達や、心配する家族を置いて救助に来たサナダ達の様なDMATを含めた医療関係者、クルーの【無償の献身と人道の心】があったからこそ、被害は最小限に食い止められたのだろうと思ったな。
■今作では、緊急時のジャーナリストの在り方も描かれている。視聴率至上主義の愚かしき男(光石研)の指示の元、リポートに来た女性記者(桜井ユキ)に対し、静な声で結城が言った言葉。
”楽しいですか?”
ハッとする、女性記者の表情。
彼女の言動は彼の言葉を聴いた後に、大きく変わって行くのである。
■そして、夜間、愛知県岡崎市にある完成間近の藤田医科大学病院へ、夜中、東名高速道路を使い、大型バスで乗客を搬送するシーン。
私事で恐縮であるが、この病院は私の自宅から数キロの所に在り、且つ当時は周囲に人が住む家屋が全くなかったのであるが、それでも藤田医科大学病院の関係者が、受け入れを許可する判断は、大変だったと思う。
院長(滝藤賢一)が抗議する姿が描かれているが、彼も結局はキチンと全員受け入れている。立派なモノだと思うなあ。院長が柔らかな表情で、缶コーヒーを渡す姿も沁みたなあ。
ー もしお時間があれば、”藤田病院 ダイヤモンド・プリンセス号”で検索頂くと、当時の状況が分かります。
当時、総代から聞いたのですが、近隣の町内会の幹部には説明会の際、一部の方から心配の声が出たモノの、コロナの恐ろしさが未だ周知されていなかった事もあり、受け入れを容認したそうであります。
又、愛知県民の信頼厚い藤田医科大学病院の決断には、改めて頭を垂れたシーンでもあります。-
・途中、強制下船をさせられた愚かしき医師(吹越満)の動画により、医療従事者の多くに謂れのない誹謗中傷が起こる中、DMATのメンバーが”医は仁術也”の心で、医療を続ける姿は、実に沁みるのである。
<今作は2020年2月に起きた未知のウイルスによる集団感染が起きた豪華客船に乗り込んだDMATスタッフと懸命に乗客に寄り添うクルーの姿がムネアツな人道映画なのである。
医療療関係者のコロナ禍時代の頑張りのお陰で、現在何事も無かったかのように暮らしている事に改めて感謝の念を持つきっかけになった意義ある作品だとも、私は思います。>
■私は、あのウィルスが何故に発生したのかはキチンと検証すべきだとも、思います。(劇中で、ある国の名が良くでていましたよね。)
なんでこの人達マスクしてない?
まあ映画だし俳優さん達の顔が見えなきゃ仕方ないか…。と思いながらも悶々とした疑問が^ ^
エンドでその通りだった説明がありましたがだったらオープニングで説明があればスッキリ見えたのに…。
でもマスクしてたら窪塚は分からなかったな^ ^
未知のウイルスへの対応は《最善》とまでは言えないが《最良》
2020年2月、新型コロナウィルス発生の、一番の始まりが、
横浜港に入港した豪華客船「ダイヤモンド・プリンセス号」だった。
まだ初期も初期、コロナウィルスの知識も治療法も定かではない手探り状態
の中、報道だけは加熱して、逐一ニュースショーで朝から夜まで報道
されましたね。
豪華客船の外観は大きく映るけれど、中では一体何が起こっているのか?
私も不安と疑心暗鬼にかられました。
私の中では、船内に乗客3711名を35日間、閉じ込めておろさなかった
日本政府の決断は
【冷たかったのではないか??】
《人道的にも、厳し過ぎたのでは?》
そういう疑問が実はずうっと心にありました。
この映画「フロントラン」を見せて頂くと、
この対応は、ベストではないかもしれないが、
ベターだったのでは、ないか?
そう思えました。
一番に船内に乗り込んで治療することを決断したのは、
災害派遣医療チーム「DMAT(ディーマット)]だった。
DMATにはウイルス・パンデミック対応の活動項目では無かった。
というか日本にはウイルス疾患専門の研究チームは存在して
いなかったのだ。
ディーマットの指揮官・結城(小栗旬)は果敢にも火中の栗を
拾うことを決断。
すぐさまチームスタッフが船に派遣されて、治療法も薬も
手探りの中、飛び込んでいく。
そして両翼の翼のように結城を支えたのは厚労省の役人・
立松(松坂桃李〕だった。
私が誤解していたことが、ひとつある。
コロナ感染者の治療は船内で全て行われて、
船を降りることはできなかった・・・そう思っていた。
これは全くの誤解でした。
重傷者は救急車で立松が強引に受け入れを決めさせた大学病院や
総合病院に入院させていました。
ここでも立松の厚労省の威信が物を言います。
使える(頭の良い、根回しの上手い、)官僚で、
凄く頼もしかったです。
それにしてもたった2時間の乗船で、手前勝手で根拠のない心無いデマを
配信した大学教授(演じたのは吹越満)
そうそう、こういう迷惑な輩が居ましたね。
TV局のデスク(光石研)の下で報道記者・上野(桜井ユキ)が、
結城の「君たちマスコミは、面白がっているだろう!!」の言葉。
結城は興味本位の報道が、医療チームの家族への、差別に繋がる怒りを
静かに諭したのだ。
上野は次第に野次馬でしかない自分達の報道姿勢に、
疑問を持ちはじめる。
結果として、「ダイヤモンド・プリンセス号」の乗客で、
亡くなった方は13名だったとのことです。
治療法も薬も確立しない中では、その後の日本人が
1万人近くなくなった死者数を考えると
ディーマットは本当によくやったと思います。
小栗旬、松坂桃李は言うまでもなく、窪塚俊介の漢気も格好良かった。
ダイヤモンド・プリンセスの乗務員・森七菜もとても心遣いが、
日本人らしくて素敵でした。
やはり曲者がいないと映画は締まらない。
吹越満、光石研、悪役とまでは言えないけれど、桜井ユキの
マスゴミに染まりそうな個性も目立ちました。
コロナ禍から5年。
コロナ禍の、そして、とっかかりとなった
「ダイヤモンド・プリンセス号」の総括となったこの映画の
意義は大きいと思います。
(来たるべき、未知のウイルスに立ち向かう意味でも)
記録と検証そして考察する意味で、
とても有意義な映画だと思いました。
それぞれの持ち場。
2020年2月、“ダイヤモンド・プリンセス”クルーズ船でコロナウイルスの集団感染が発生し厚労省から呼ばれた災害医療専門ボランティア組織DMAT・結城とその仲間でもある医師と看護師達の話。
とりあえず本作を観てこの頃を思い出す、当時の感染情報はテレビから流れるニュースだけで、その流れてるニュースすらも国民がパニックにならない様に政府は何か隠してない?と疑いながらも。
本作の感想は作品としては面白い!だけれどこれは事実、上映時間は129分と短くまとめられてるけれど、当時の医療関係者、DMATの人達はホント大変だったんでしょうね現場と自宅に帰ってもと。
全てが手探りのなか見せる、それぞれの持ち場とそれぞれにある家族だったり、同じDMAT内でも船外から指示する者と船内から指示する者の温度差、どこか事を楽しみながら報道するマスコミ上司と何かこの報道は違うと気づくリポーターの葛藤、最初は圧強めだった厚労省・立松と結城の関係性も含め面白い!…って書くのは間違ってるかもだけど映画作品としては面白い。
小栗君演じた結城の徐々に疲れてく姿、もう参ってますみたいな表情部分も良かった。
ウイルスよりもタチが悪く素早いのが悪意
2025.6.13 イオンシネマ久御山
2025年の日本映画(129分、G)
実際に起きた騒動を基に描かれる、新型コロナが蔓延したクルーズ船での戦いを描いたヒューマンドラマ
監督は関根光才
脚本は増本淳
物語は、2020年2月3日に、新型コロナの感染者を乗せたクルーズ船が横浜港に停泊するところから紡がれる
船内では感染者の拡がりを防げず、厚生労働省は横浜県警を通じて、DMAT(災害派遣医療チーム)の出動要請をかけることになった
神奈川DMATのリーダー結城医師(小栗旬)が対策本部の長を務め、現地には盟友の仙道医師(窪塚洋介)が入ることになった
そこには岐阜DMATの真田医師(池松壮亮)、永井看護師(芦名すみれ)なども参加していた
クルーズ船には多くの外国人客が乗っていて、まともに会話ができないため、クルーズ船のフロントデスクの職員などが通訳にあたる
当初はPCRの陽性のみを病院に移送しようと考えていたが、現場では「重症者及び重症化リスクの高い者を優先する」という判断が下される
みなし陽性で書類は後回しという、逼迫した状況下での抜け道を利用するしかなく、政府も後手ながらも認めざるを得ない状況になっていく
だが、それらの努力も一本の動画によって雲行きが怪しくなってしまう
それは感染症の専門家として船に乗り込んだ医師・六合(吹越満)が船内での感染対策の様子を暴露するというもので、マスコミは裏取りをすることなく、その動画を全国放送で流してしまう
それによって、風評被害が激化し、さらにテレビカメラに映り込んだ医療従事者たちの家族が差別に遭うということまで起きてしまう
DMATの隊員とその家族は誰が守るのかを突きつけられた結城たちだったが、面白がって煽り立てるマスコミの相手をしている時間などはなかった
物語は、新型コロナ感染症との戦いを描いているものの、それ以上に「悪意の伝達」というものが色濃く描かれていた
現場を知らない専門家があることない事をSNSなどに流し、さらに陽性というだけで隔離されている人々の声もSNSに乗ってしまう
それが現場を疲弊されつつ、DMATの活動自体を縮小させることにつながっていて、日本全国で感染が拡大しても、それ以上に悪意は増幅していくのである
個人的にはコロナ受け入れ病院で働いていたので、クルーズ船の中のことはわからなくても、国内で陽性者が出てからの混乱に巻き込まれた事を思い出す
コロナの受け入れに関して差別が起きたみたいなことは身近では起きなかった(すでに蔓延していたので)が、現場で起こっていることとメディアで流れていることの乖離は凄まじかった事を覚えている
連日のように感染者が増えていくことを嬉々として報道し、結城の言葉のように「面白がっている」ということが画面からも伝わってくる
自分が感染しなければ他人事で、当事者になった途端に権利を主張するというのも多かった
平熱でパニックになった人もいたけれど、現場感覚だと「PCR意味ないよね」というのは早くからわかっていて、街角で一気に増えたPCR検査場などを見ると便乗して商売するのが上手いなあと感心していた
PCRの陰性証明など「検査をしたその瞬間」を担保するもので、検査場や帰り道で感染することだってある
だが、それがないと出社させないという企業も続出し、さらに軽症で隔離されたら保険金が降りるというバカな状況も起こり、検査場(病院の発熱外来も含めて)などに感染予備軍が殺到するという事態も起こっていく
そう言ったコロナの裏話は腐るほどあると思うので、この映画も星の数ほどある物語のひとつなのかな、と感じた
いずれにせよ、映画は「悪意はウイルスよりもタチが悪い」というテイストで紡がれていて、控えめに言って外道というマスコミ関係者がたくさん登場する
スタジオで情報を垂れ流している人々も同罪で、ここぞとばかりに跳ね上がる出演料に群がる専門家も多かった
映画内ではマスコミの一人が反省して行動を入れ替えるのだが、そう言った人もいたかもしれないねというエクスキューズのように思える
おそらくはテレビでCMを流せないレベルだと思うので、気になる人は口コミを拾って観に行った方が良いと思う
一番のフィクションは「マスコミで改心する人がいる」というぐらいには現実に沿っていて、主要人物にはモデルとなる人がいる
クルーズ船のフロントデスクや感染者にもモデルがいる作品なので、そのあたりの裏話を知りたい人は、モデルの人のインタビューなども掲載されているパンフレットを買うことをオススメしたい
なんて熱くて頼もしい人たち!
忘れてはいけない、日本でのコロナの始まり。
ジャパンプレミアで鑑賞しました。
テンポも良く、結城(小栗旬さん)、仙道(窪塚洋介さん)、立松(松坂桃李さん)の言葉が頼もしかったです。日本は保身に走るイメージがありましたが、こんな熱い人達が実在するのであれば日本も捨てたもんじゃないなと思わせてくれました。
(実話を元に描かれた作品ですし、ジャパンプレミア舞台挨拶では松坂桃李さんが「官僚についてたくさん学んだ(というようなことを仰っていたかと)。官僚って悪く書かれやすいけど実際はそうじゃなく熱い思いを持っている方もたくさんいる」と仰っていました。)
船内や下船後の話は知らなかったですし、当時携わってくださった関係者皆さまの視点から映画を観られたという点からも鑑賞して良かったと思います。感染だけではなく、誹謗中傷や報道とも戦わなければならない多重苦の中、関係者の皆さまにはただただ感謝です。
検知も広がると思うので、是非観ていただきたい作品です。
(但し、実話を基に作成したが脚色もされているとの注意書きがエンドロールにありますので、100%の実話というよりあくまでも作品として、話の一端として、鑑賞されることをお勧めします。ドキュメンタリーではありません。)
「面倒なことじゃないとお前に頼まないだろ。」
最後の台詞。2人の培った信頼関係が表されていてとても嬉しくなれるいい言葉に思えました。鑑賞後もずっと心にあって噛み締めています。
* * *
実は本作品を2024年9月にも試写会で鑑賞しました。
2024年中に公開の筈だったのに随分と延期されました。9月試写会時の感想としては、途中からコロナよりもメディアの偏った報道の在り方が主軸のようになり、本作に、ではなく、報道を不快に感じる時間が長かったので、鑑賞後はあまり良い気分ではありませんでした。ただパンデミック及び偏向報道の記録としては残しておくべきだとも思っていました。
ですが、時の経過と共に私の感じ方が変わったのかもしれませんが、今回は全体の善と悪のバランスがもう少し良く、救いどころがある良い作品に更になったように感じました。いいですね。
すごくいいね。これが実話(多少の脚色は了承)とは。日本(人)に生まれて良かったと再確認できた。
総論
すごくいいね。これが実話(多少の脚色は了承)とは。日本(人)に生まれて良かったと再確認できた。
【感じたこと】
なんか評判の良い映画らしかったので、多少の時間ができたので観に行った。観に行って正解だった。これが実話とは。。。
①コロナウィルスから5年。もう5年?やっと5年? 感じ方はそれぞれあれど、日本の医療、ビジネススタイルの変遷に、日本のIT化の前進に、大きなきっかけとなった5年だったと思います。
②医療関係者の方々の頑張りには、日々感謝しております。
③mRNAワクチンを発見・発明した方には、大変感謝です。このワクチンがないとどう考えてもコロナウィルスでの死傷者はもっと莫大な数に増えていたでしょう。
④政府?には、空気感染の病気に対しては「水際対策は無理」という前提で感染症対策を考えて欲しいです。
⑤TV局は視聴率が欲しくて偏向報道している、逆にSNSの中の方に真実の声がある(全部が全部ではありませんが)。というのはもはや周知の事実。いっそのことキチンと裏取りした、真実だけを放送するメディアがあれば、有料契約していいかな? と思う今日この頃です。
【余計なコメント】
日本(人)はね、大体ね、現場はいつも素晴らしいんですよ。この映画でも、現場の良さはすごいよくわかった。ただ、上がね。問題なんですよ。上がだめな会社はこけて、上が良い会社はすごい伸びる。それが日本。今、自動車会社で言えば、
だめな会社:日産
良い会社 :トヨタ かな
➜かつての米国での公聴会の話を憶えている人いるかな?
この人がトヨタの社長なの?と思った。こりゃこの会社伸びるな!?
と思ったら、今や盤石の世界トップ。
日本国も、為政組織はダメダメだけど、国民・現場がなんとか支えて、この十数年かな?
<主な基準(今後のためのメモ)>
4.5 観て良かったと感じた映画
4.0 おすすめできる映画、何かしら感慨を感じる映画
3.5 映画好きなら旬なうちに見てほしい映画
3.0 おすすめはできるが、人により好みが分かれると思われる映画
全60件中、41~60件目を表示
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