フロントラインのレビュー・感想・評価
全683件中、641~660件目を表示
マスコミには報じられないまさにフロントライン
テレビやネットを通じて切り取られた(時には曲げられた)表面しか見ることしかかなわなかった出来事の内側を丁寧に描いてます。
すっかり官僚役が板についたトゥーリオもgood。
どうせ映画を作るなら、こういうのをどんどん見せて欲しいという気にさせてくれる作品。
たった5年前の話だから記憶も鮮明だし。
次はホテル三日月版フロントライン撮って欲しい。
千葉県民としては。
題材はいいと思うが…
予告で観たときは豪華キャスト陣と内容で、とても期待していました。
そのため初日の仕事後に行ったのですが…映画としてはそこまで面白味を感じませんでした。
先週観た『国宝』があまりにもよかったので(こちらは予告を観たときはまったく期待していませんでした)、比べるものではないのですが、ついつい比較して観てしまっている自分がいました。
とはいえ、新型コロナウイルスの症状が発生した豪華客船ダイヤモンド・プリンセス号のことは今でも鮮明に覚えています。当時、未知のウイルスに自身も感染するかもしれないにも関わらず、心身を削り対応された医療従事者には頭が上がりません。
新しいウイルスに挑み続けた人たち
ダイヤモンドプリンセス号
初めて新型コロナ患者を出した
…まだ記憶に新しい
悪夢の様な時間
当時TVのニュースで毎日報道され
外からの状況はわかっていたけど
船内の状況は全くわからなかった
医療従事者そして船内で働く人たちは
本当に大変だったと思います
国の厚労省
ボランティア災害組織(DMAT)
船内のクルーたち
そして開院する前の病院の受け入れ等の
使命感のある人達のお陰でこの惨事を
終わられることができた
本当に感謝ですね
ここまで来るまでに沢山の問題があり
ルールを緩めながら進めてきた
スムーズには行かないこともあって
考えながら悩みながら解決してきた
マスコミの対応もその一つ
桜井ユキと小栗旬の
屋上で話すシーン印象的です
咳一つしただけで睨まれたり
マスクしないと言われたり
誰もがパニック状態だった
未知の怖さがあった
その様な中で医療従事者たちの
懸命な努力によって私たちの今があります
あれからもう5年、未知のウイルスに怯えた記憶を思い出した
2020年2月、乗客乗員約3700名を乗せた豪華客船、ダイヤモンド・プリンセス号が横浜港に入港した。香港で下船した乗客1名に新型コロナウイルスの感染が確認され、船内では多くの人がPCR検査で陽性となっていた。日本には大規模なウイルス対応を専門とする機関がなく、厚生労働省の要請で災害医療専門の医療ボランティア的組織DMATが出動することになった。彼らは治療法不明のウイルスを相手に自らの命を危険にさらしながらも、乗客全員を下船させるまであきらめずに働いた、という、実話を基にした話。
ほんの5年前の実話を元にした作品で、マスク未着用シーンや時系列を多少変えたなどの部分が有るそうだが、概ね実話に基づいたストーリーでなかなか緊迫感があった。
未知のウイルス、と言うだけで怖れて、怯えてた当時の自分を思い出した。
最初の頃は陽性になっただけでバイキン扱いされ、家にスプレー缶で落書きされたとか、夫婦が離婚したとか、自殺したとか、近所でも大変な目にあった家族の話を聞いた事があり、やはり未知、という物にみんな恐れてたなぁ、なんて思い出した。
DMATや厚生労働省が頑張ってくれたことに改めて感謝したい気持ちになった。
出演者は素晴らしく、小栗旬、松坂桃李、池松壮亮、窪塚洋介、森七菜、桜井ユキ、美村里江、吹越満、光石研、滝藤賢一などみんな必要な役を実力通り演じてて見応えあった。
中でも、窪塚洋介と松坂桃李がカッコ良くて、小栗旬はハートフルだった。
それと、森七菜の英語が上手いのに感心した。
桜井ユキの心の葛藤も見所だった。
面白かった。
コロナ初期
実際に体感したコロナ初期の混乱を思い出した。それぞれの立場の人のそれぞれの苦悩。経験がない中で判断しなければならない状況。本当に大変だったのが伝わる。映画の中だけど、極めて現実に近くて、不思議な感覚だった。描かれる複数の家族愛が泣ける。兄弟とか、池松くん夫婦とか、素敵だ。
さて、舞台挨拶つき。これだけ豪華メンバーのやつ当たってよかった!小栗旬はやはりオーラがある、かっこいい。笑うとくしゃっとなるのがずるい。あとは窪塚洋介、この人はトーク力があって、顔ももちろんかっこよくて、不思議なオーラだった。小栗2、おもしろかった。もともと森七菜ちゃん好きで申し込んだけど、森七菜はイメージ通り、ちょっと思ったより緊張してる感じだっけど。映画中の英語は頑張ってたね。印象に残ったのは桜井ユキ、小顔でスタイル良くてかっこいいわーイメージ通りだけど、やっぱり綺麗だわ〜素敵。
洋画ファン必見!
今年はいよいよアカデミー賞関連作品の上映も殆ど無く久々のレビューになります
本作は企画段階から期待度200%でしたが鑑賞した満足度300%です
更に観ようと決定づけたのは森七菜ちゃんでこちらは満足度500%でしたw
益々ファンが増える事でしょう綺麗だし抜群に良かったです
本作は怒鳴り散らしたり泣き喚いたりはたまた蛇足の長いエピローグと言った
日本映画の大嫌いな部分は一切ありません
洋画の様に静かに淡々とドスの利いたドラマが展開していきます
従って日本映画のファンからはネガティヴなレビューも出てくるかと思います
頭の良いひと優秀な人のアンガーマネジメントはこうなっているんだと
まじまじと感心します
キャスト陣全員の演技のうまさ表現力のすばらしさが心に刺さり
ずっと観ていたい心地よさがあります
パンデミックの正に入り口序章の出来事で
彼らは未知の敵と戦うアベンジャーズであり
最初に勝利を挙げた存在と言えるでしょう
公開初日金曜日午後の客入りも上々でした
是非劇場で観ないと後悔する名作です
【”無償の献身。そして医は仁術也。”今作は2020年2月に起きた未知のウィルスによる集団感染が起きた豪華客船に乗り込んだDMATスタッフと懸命に乗客に寄り添うクルーの姿がムネアツな人道映画である。】
■2020年2月。豪華クルーズ船、ダイヤモンド・プリンセスで未知のウィルスの集団感染が発生し、乗客乗務員3700人以上が、船内に閉じ込められた。
厚生労働省、神奈川県庁から災害派遣発生医療チーム(DMAT)のリーダー、結城(小栗旬)に声がかかる。従来、ウィルス対応はDMATの任務ではなかったが、結城は厚生労働省官僚の立松(松坂桃李)と、感染症対策の指揮を執ることになる。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・冒頭、”実話を基にしています。”とテロップが出るが、"あれから、もう5年経ったのか・・。”と感傷的になる。
・DMATの、船内統率を取るセンドー(窪塚洋介)のブレない姿が良い。不安はあるだろうに、それを一切見せずに、けれども部下のサナダ(池松壮亮)達に気を配る姿。更には胆力もあり、”責任が取れない。”と言って来る役人に対し、”責任は取る。”と言いきる姿。
ー 彼が、危機管理の際の責任者に求められる資質を持っている事が良く分かる。ー
・それは、結城も同じで”前例がない。”という病院長に対し、”これを、前例にすればよいでしょう!”と決然と言う姿は、沁みる。
ー 二人が強い絆で結ばれているのは、””被災者、患者を助けたい。”という想いが同じであるからである。その為には、責任でも何でも取るという気概が感じられるのである。私は、こういう人間が好きなのである。勿論、結城も、危機管理の際の責任者に求められる資質を持っている事が良く分かるのである。-
・クルーの女性(森七菜)が、夫が重篤な状態になり、病院に運ばれた後に、失意のイギリス人の妻を励ます姿もムネアツであるし、笑顔で食事を運んでくる東南アジア系の女性の姿も良い。
彼女は途中で罹患してしまい”家に帰りたい・・。”と、診断した結城に言うのだが、彼女達や、心配する家族を置いて救助に来たサナダ達の様なDMATを含めた医療関係者、クルーの【無償の献身と人道の心】があったからこそ、被害は最小限に食い止められたのだろうと思ったな。
■今作では、緊急時のジャーナリストの在り方も描かれている。視聴率至上主義の愚かしき男(光石研)の指示の元、リポートに来た女性記者(桜井ユキ)に対し、静な声で結城が言った言葉。
”楽しいですか?”
ハッとする、女性記者の表情。
彼女の言動は彼の言葉を聴いた後に、大きく変わって行くのである。
■そして、夜間、愛知県岡崎市にある完成間近の藤田医科大学病院へ、夜中、東名高速道路を使い、大型バスで乗客を搬送するシーン。
私事で恐縮であるが、この病院は私の自宅から数キロの所に在り、且つ当時は周囲に人が住む家屋が全くなかったのであるが、それでも藤田医科大学病院の関係者が、受け入れを許可する判断は、大変だったと思う。
院長(滝藤賢一)が抗議する姿が描かれているが、彼も結局はキチンと全員受け入れている。立派なモノだと思うなあ。院長が柔らかな表情で、缶コーヒーを渡す姿も沁みたなあ。
ー もしお時間があれば、”藤田病院 ダイヤモンド・プリンセス号”で検索頂くと、当時の状況が分かります。
当時、総代から聞いたのですが、近隣の町内会の幹部には説明会の際、一部の方から心配の声が出たモノの、コロナの恐ろしさが未だ周知されていなかった事もあり、受け入れを容認したそうであります。
又、愛知県民の信頼厚い藤田医科大学病院の決断には、改めて頭を垂れたシーンでもあります。-
・途中、強制下船をさせられた愚かしき医師(吹越満)の動画により、医療従事者の多くに謂れのない誹謗中傷が起こる中、DMATのメンバーが”医は仁術也”の心で、医療を続ける姿は、実に沁みるのである。
<今作は2020年2月に起きた未知のウイルスによる集団感染が起きた豪華客船に乗り込んだDMATスタッフと懸命に乗客に寄り添うクルーの姿がムネアツな人道映画なのである。
医療療関係者のコロナ禍時代の頑張りのお陰で、現在何事も無かったかのように暮らしている事に改めて感謝の念を持つきっかけになった意義ある作品だとも、私は思います。>
■私は、あのウィルスが何故に発生したのかはキチンと検証すべきだとも、思います。(劇中で、ある国の名が良くでていましたよね。)
あの頃を思い出す
プリンセス号の事は大変やな…とその後大感染していくなど思いもせず他人事のようにニュースを見ていた記憶が蘇りました。
映画はそれなりに権限を持ってらっしゃる方目線の話だと思いますが、医療従事者や政府関連は未知のウイルスにその時出来る事をその時にして下さったんだと思います。
他の方のレビューでもあるようにこの映画では出てこない悲惨な事酷い扱いの事もっともっとあるはずですよね…
誰も行きたくない場所に行くと決めた方、そこに行ってくれと頼む側、自分の使命感でそこに行った為に大切な人が攻撃される方、現地で働かないといけない方…
当事者ではないので分かるなんて言うと失礼ですが映画の趣旨はしっかり伝わりました。
コロナ禍を思い出していろんな人の感情が伝わって来て事あるごとに涙が出てずっと泣いてました…!
窪塚さんの感情消して淡々と話す演技はチャラい役と渋い役だと全然違う感じになるのでびっくりしました。
桃李くん少しふっくらしてるように見えたのですが役作りだったんかな?
小栗旬さん桃李くん池松さん豪華ベテランキャスト陣はさすがとしか言えませんね!
ナナちゃん英語上手だなぁ〜
1人でも多くの人に鑑賞して貰いたい作品です!
普通の事、普通に出来てることが幸せなんだ!ってコロナ禍で学習しました。
その幸せを取り戻してくれたのは医療従事者はもちろんその関係者、人の優しさ思いやり…忘れない為に。
映画館出ても涙が出ました(笑)
当時医療従事者、現場いた関係者の方々には感謝と尊敬の気持ちでいっぱいです。
なんでこの人達マスクしてない?
まあ映画だし俳優さん達の顔が見えなきゃ仕方ないか…。と思いながらも悶々とした疑問が^ ^
エンドでその通りだった説明がありましたがだったらオープニングで説明があればスッキリ見えたのに…。
でもマスクしてたら窪塚は分からなかったな^ ^
未知のウイルスへの対応は《最善》とまでは言えないが《最良》
2020年2月、新型コロナウィルス発生の、一番の始まりが、
横浜港に入港した豪華客船「ダイヤモンド・プリンセス号」だった。
まだ初期も初期、コロナウィルスの知識も治療法も定かではない手探り状態
の中、報道だけは加熱して、逐一ニュースショーで朝から夜まで報道
されましたね。
豪華客船の外観は大きく映るけれど、中では一体何が起こっているのか?
私も不安と疑心暗鬼にかられました。
私の中では、船内に乗客3711名を35日間、閉じ込めておろさなかった
日本政府の決断は
【冷たかったのではないか??】
《人道的にも、厳し過ぎたのでは?》
そういう疑問が実はずうっと心にありました。
この映画「フロントラン」を見せて頂くと、
この対応は、ベストではないかもしれないが、
ベターだったのでは、ないか?
そう思えました。
一番に船内に乗り込んで治療することを決断したのは、
災害派遣医療チーム「DMAT(ディーマット)]だった。
DMATにはウイルス・パンデミック対応の活動項目では無かった。
というか日本にはウイルス疾患専門の研究チームは存在して
いなかったのだ。
ディーマットの指揮官・結城(小栗旬)は果敢にも火中の栗を
拾うことを決断。
すぐさまチームスタッフが船に派遣されて、治療法も薬も
手探りの中、飛び込んでいく。
そして両翼の翼のように結城を支えたのは厚労省の役人・
立松(松坂桃李〕だった。
私が誤解していたことが、ひとつある。
コロナ感染者の治療は船内で全て行われて、
船を降りることはできなかった・・・そう思っていた。
これは全くの誤解でした。
重傷者は救急車で立松が強引に受け入れを決めさせた大学病院や
総合病院に入院させていました。
ここでも立松の厚労省の威信が物を言います。
使える(頭の良い、根回しの上手い、)官僚で、
凄く頼もしかったです。
それにしてもたった2時間の乗船で、手前勝手で根拠のない心無いデマを
配信した大学教授(演じたのは吹越満)
そうそう、こういう迷惑な輩が居ましたね。
TV局のデスク(光石研)の下で報道記者・上野(桜井ユキ)が、
結城の「君たちマスコミは、面白がっているだろう!!」の言葉。
結城は興味本位の報道が、医療チームの家族への、差別に繋がる怒りを
静かに諭したのだ。
上野は次第に野次馬でしかない自分達の報道姿勢に、
疑問を持ちはじめる。
結果として、「ダイヤモンド・プリンセス号」の乗客で、
亡くなった方は13名だったとのことです。
治療法も薬も確立しない中では、その後の日本人が
1万人近くなくなった死者数を考えると
ディーマットは本当によくやったと思います。
小栗旬、松坂桃李は言うまでもなく、窪塚俊介の漢気も格好良かった。
ダイヤモンド・プリンセスの乗務員・森七菜もとても心遣いが、
日本人らしくて素敵でした。
やはり曲者がいないと映画は締まらない。
吹越満、光石研、悪役とまでは言えないけれど、桜井ユキの
マスゴミに染まりそうな個性も目立ちました。
コロナ禍から5年。
コロナ禍の、そして、とっかかりとなった
「ダイヤモンド・プリンセス号」の総括となったこの映画の
意義は大きいと思います。
(来たるべき、未知のウイルスに立ち向かう意味でも)
記録と検証そして考察する意味で、
とても有意義な映画だと思いました。
忘れられない経験
たった5年前のこと。。。
その当時は横浜に寄港した豪華客船で集団感染が発生して数千人が隔離されている、ということくらい認識でした。どこか別の国で起こっているぐらいに感じてました。この作品を観て、そこで、その中で何が起こっていたか初めて知る事ばかりでした。
映画冒頭、羽鳥をフォローしながら船内から船外にカメラが出て船全体にワンカットで繋がるシーンで一気に世界に引き込まれました。またそのシーンでゲートが開き羽鳥がマスクを外して深呼吸するところにすごい共感できました。コロナ禍はマスクでの息苦しさ以外に仕事や生活でも
息苦しさを感じていましたから。
結城と仙道の信頼しているからこそお互いにエールを送るような意見の戦わせや、立松との信頼を築いていく様子、状況が変わる中で乗客の隔離を受入した藤田病院の宮田の驚愕した様と真田と缶コーヒーを交わすシーンは良かった。
一方でテレビ局が視聴率目線の人道的で無い描かれ方してたところに違和感が有りました。こうした災害時に報道がどう報じたか報道側視点の作品があっても良いのかなとも感じました。
日本では初のALEXA65を使用されたとの事でそのせいなのか映像に深みがあったような。メインのレンズは何mmを使われたのでしょうか。派手なカメラワークや編集は無く、観てて疲れる事なくお芝居と展開に集中する事ができたと思います。
しかし、今、新たなパンデミックが発生したら過去の経験や教訓は生かされるのでしょうか。社会も自分自身も。
心を打つものに乏しい、事実に基づくドラマ
万人受けしそうな俳優陣、ストーリーと予想しつつ、封切初日に鑑賞。
関根光才監督作品、2020年2月に新型コロナウイルスの集団感染が発生した大型客船ダイアモンド・プリンセス号において、未知のウイルスに最前線で挑んだ人々を描いたドラマ。平日とはいえ劇場の入りは上々。
自らも経験した未曾有のウイルス感染。その序章ともいえる大型客船という閉鎖空間における感染拡大。
これに対処する人たちを、小栗旬、松坂桃李、池松壮亮、窪塚洋介らのキャストで描いた作品。
事実を元にしたという点で、福島原発の事故をもとに制作された映画「Fukushima 50」、Netflix配信ドラマ「THE DAYS」などと似た構成。
愚かな興味本意のメディア報道、その裏側で実際に起きていた現実を描くことで、真実を見極めることの難しさ、大切さを響かせたところはマル。
未知のウィルス感染という経験のない状況に挑む災害派遣医療チーム(DMAT)や奮闘する厚生労働省の担当官の姿、感染した外国人旅客と家族の戸惑い、乗務員の奮闘などを含めを描くも、先に挙げた福島原発事故の再現映画・ドラマと比べると、想定内のストーリーで然程のインパクトはない。
また映し出される場面の多くが、船内と対策本部ということもあり、どうしても地味な展開を余儀なくされ、医療従事者、その家族、濃厚接触者などに対する差別に関しても中途半端な描き方になっている。
俳優陣の中では、窪塚洋介と松坂桃李が好演、小栗旬のくどい演技には若干辟易。池松壮亮の演技は特に印象を残さずといった感じ。
2時間9分と多少長めの尺をしっかり作り込んだ映画だが、題材自体エンタメ性に欠ける側面もあり、深く印象に残ったり、心を打たれたりという感覚に乏しい映画。
予告編以上のものがなく、既定路線、テレビドラマの域を超えなかったというのが正直な感想。
とはいえ、そんなコロナ禍の始まりから5年しか経っていないことには、改めて驚かされた。
たった五年前の出来事
邦画には珍しい実際に起こった出来事の、事実に基づいた映画化作品。
実際には映画に描かれたような美談ばかりではなかっただろうが、映画だから美談でいいんだと思う。
日本人はどうも、政府がよくやって世の中がうまくいってます、というのは批判しなければいけないみたいなところがありますが、私は素直に感動することができました。
この映画はDMATの人たちが主役ですが、検疫、厚生労働省、患者、クルー、神奈川県、それぞれの立場でそれぞれの見方があるでしょう。
それでもこの映画を観た人が、これから同じようなことがあった時には、ニュースなどで報道されることだけでなく、現場で自らの命・家族を省みず(誰よりも命と家族を大切にしている)人のために尽くしている人たち、医療関係者の方々、厚生労働省の方々(役人が良い人に描かれるって稀有なこと)がいるということを考えるようになればよいと思います。
脚本がとても良くできていて、小栗旬、松坂桃李、窪塚洋介、池松壮亮、みなそれぞれにグッとくる台詞があった。
偉くなれよ、とか。迷惑なことだから、とか。つらいこと、、、あった、とか。
主役四人以外もみな魅力的(吹越さん含めて)に描かれており、エンタメとしても見応えのあるものになっていたと思う。
もちろん多少の脚色はあり、個人名も変えられているが、これがアメリカ映画だったら、すべて実名で、エンドロールに登場人物の現在とかが紹介されるんだろうな。
「DMATの指揮を取った結城は現在は都内の大学病院で救急医療の指揮を取っている。
船内で指揮を取った仙道は現在もDMATの隊員として災害地最前線で医療に当たっている。
真田は現在、愛知県の藤田医科病院に勤務している。
厚生労働省の立松は現在政務官となった。
バーバラとレナードのブラウン夫妻は無事にテキサスに帰ったが、バーバラは持病の心臓病が悪化してレナードを残して先立った。レナードも1カ月後あとを追うように亡くなった。2人は最後まで日本で受けた親切を忘れることはなかった。
ノアとジャックの兄弟は、ともに医師を志して大学で学んでいる。」
なんてね。こういうの好きなんです。
あ、最後に下船したのは船長だった、ってありましたね。
いい映画でした。
木下グループさん、ありがとう。
言うは易し行うは難し
集団感染に対して「PCR検査など1日で終わる」という軽はずみとも取れる発言をしたコメンテーターや「1日で船を追い出された」と無責任で一方的な発言を動画にした専門医、そして何より誹謗中傷を「正義」とはき違えて好き勝手な事を書き込んでいるネット民などにより窮地に立たされる現場の医療スタッフや船のクルーたちに焦点を当てた作品。
まさに「言うは易し行うは難し」という言葉がピタリと当てはまる映画でした。
事実を基にしたフィクション映画なので全てを鵜呑みにできないのが残念な点。
マスコミにキチンと取材して、劇中で「面白い」と発言していたレポーターや「面白くなるぞ」と発言していた上司が本当にいればマジで「面白い」事になったのになぁと思ってしまえました。
もしもマスコミが同様の発言を繰り返していたならば、この映画を観てマスコミ批判が殺到するでしょうからね。
そんな事実と嘘をはき違えてしまう様な人を排出しそうな点を含みながらも、人物一人一人が魅力的に描かれており、群像劇として非常に楽しめる一本になっておりました。
映像的にド派手な演出がある訳でもないのに、キャラの魅力に引き込まれて夢中になれてしまいます。
後半では、鼻を啜る音や涙ぐむ声も漏れ聞こえてきました。
それだけ人物に引き込む力があったと感じます。
個人的には滝藤さんにノックアウト。
ほんの少ししか出てこないにも関わらず、彼に泣かされそうになりました。
世間でも世界からも酷評された日本の水際対応ですが、そんな巷の声よりも患者の命を考えて行動していた現場の医師たちにエールを送らなければならなかった事を改めて痛感させられる良作。
観て良かったと思える作品でした。
それぞれの持ち場。
2020年2月、“ダイヤモンド・プリンセス”クルーズ船でコロナウイルスの集団感染が発生し厚労省から呼ばれた災害医療専門ボランティア組織DMAT・結城とその仲間でもある医師と看護師達の話。
とりあえず本作を観てこの頃を思い出す、当時の感染情報はテレビから流れるニュースだけで、その流れてるニュースすらも国民がパニックにならない様に政府は何か隠してない?と疑いながらも。
本作の感想は作品としては面白い!だけれどこれは事実、上映時間は129分と短くまとめられてるけれど、当時の医療関係者、DMATの人達はホント大変だったんでしょうね現場と自宅に帰ってもと。
全てが手探りのなか見せる、それぞれの持ち場とそれぞれにある家族だったり、同じDMAT内でも船外から指示する者と船内から指示する者の温度差、どこか事を楽しみながら報道するマスコミ上司と何かこの報道は違うと気づくリポーターの葛藤、最初は圧強めだった厚労省・立松と結城の関係性も含め面白い!…って書くのは間違ってるかもだけど映画作品としては面白い。
小栗君演じた結城の徐々に疲れてく姿、もう参ってますみたいな表情部分も良かった。
マスコミが賛助していないのは納得
全683件中、641~660件目を表示












