「ストーリーの薄っぺらいアクションゲームみたいな映画。」Demon City 鬼ゴロシ somebukiさんの映画レビュー(感想・評価)
ストーリーの薄っぺらいアクションゲームみたいな映画。
2020年に「週刊漫画ゴラク」で鬼殺しの連載が開始された作品。
原作は未読であるが、「メランコリック」の田中征爾監督がNetflixの配信で制作ということで期待して視聴。
あらすじは・・・
元伝説の殺し屋の家族が突然仮面を被った集団に殺された。なんとか生き残った坂田は仮面の集団に復讐していく話。
まず、見終わった後に言いたい。
「生田斗真よく頑張った!!!!」
様々なシーンで大勢の敵を相手に暴れまくるアクションシーンはまるでノンストップ。
特に階段を駆け上がるシーンのワンカットは本作の1番の見どころだったと思う。
あと、アンタどんだけ殴られるねんっていうね。とになく本当に凄く頑張った!
それに尽きる。
ただ、映画として全体的にイマイチ。
まずストーリーはよくある復讐劇。
原作が存在するため、もちろん仕方ない部分はあるが、既視感ある展開だらけなのはストーリーとして盛り上がらなかった印象。
そして、なにより映画の宣伝紹介文に言いたい。
「セリフ、24個。殺したやつ、100人超え。」
どんな宣伝文句やねん。
"セリフが少ない=アクション凄い、演技が凄い"って言いたいのかもしれないけど、セリフが少ないせいか人物の深掘りもなく、物語が淡々と進む単調さが際立っていた。
"アクションに全振りしてます!"っていうのであれば、それはそれで物足りない。
大勢の敵と戦う平場に関しては単純にヒーローがボコボコにしていくのとはまた違う、あえて復讐劇として落ち着きながら敵を倒していく姿は監督自身こだわったらしく良かったと思う。
ただ、それぞれのポイントとなる仮面つけたボス戦の魅力が乏しかった。
なんかボスのHPが少なない??
坂田はあんなに殴られても立ち上がるのに、ボスの敵ほとんどクリーンヒットなのか一瞬で退場するし、見てて緊張感が伝わらなかった。
ストーリーはさておき、個人的にアクション全振りするなら、主役だけでなくヴィランの存在もめちゃくちゃ重要やと思う。
ヴィランの存在あってこそのアクション映画。
ラスボスは岡田准一くらいじゃないと納得いかないかな。
ただ、タイトルや仮面などから海外の評判は良いみたい。まぁ、今やNetflixなど気軽に世界に向けて配信されるので日本で評判悪くても世界でよければいいのかも。
地面師たち、藤井道人作品など、昨今Netflixオリジナルへの期待値が高くなっている分、なかなか難しいかもしれないけど、その中でその期待を超える作品を見たい。
あと、田中征爾監督が次はラブコメやりたいらしいので絶対みます!