ドールハウスのレビュー・感想・評価
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完成度の高い映画で、無駄なく、暇な瞬間がなかった
非常に伏線が細かく、丁寧に描かれており、無駄なシーンが一つもなく、完成度が高い映画
見ていて、暇だなと思う瞬間が一度もなかった。
洗濯機という、特定のオブジェクトを印象図ける手法もすごいなと思えた。
キンキンといった音で危険を表す様にも間違いがなく興奮できた。
たが、引っかかる点が1つある
これは母の愛を描いた物語ではなのだろうか?
途中まではすごく感動的に思えるシーンもあった
確かに、これで正解なのか?と一瞬思ったりもしたが
ああいった着地もあるのだろうと、
過去のトラウマを乗り越える
母の愛と再生を描く物語なのかと思っていた。
だが最後のあのオチはどうなのだろう?
救いがないなと、もう少し描くべきではと思ってしまう…
ホラーを扱う娯楽映画だから仕方ないのだろうか…
またオチを知ったうえで振り返ると、気になる点がある
人形と出会う直前に母は、一瞬決意をしたように見えた、娘の遺品を捨てようと
だがその時、人形の意思に導かれ人形と出会わされたように見える。
だとするとこの母は人形などなくても構成できていたのではないか、
人形がむしろ母の、家族の再生に無理やり入りこみ、悪さをしているだけなのではと思えてしまう
…まぁ、オチがきちんと人形を供養してくれていればこういった
人形が悪なのではなんて見方をせずに、良い物語だと思えたと思う
賞をとれたので、「2」を狙ってオチを変えたなどあるのだろうか?
2がもしあるなら、描き切ってほしいと願う
(勝手な予想と感想です)
正面から貫いた!
呪いの人形という今更な題材を、正面から描いて成立させている。
●最後まで人形自体が動くカットがない。狙いが徹底している。
人形を動かす描写が見せ場とも言える題材だが、それを一切しない。
観客もそれをどこか期待しているが、どうしても人形を動かした時点で、恐怖が持続しないことを監督はわかっているんだな。
人形を動かさない事でジリジリと不気味さのボルテージを上げている。
●緻密な計算がすごい。それ自体は見せない人形が動く描写をあの手この手で成立させている。それによって恐怖が上がるのはもちろん、ただの人間のノイローゼかもしれないというサスペンスを盛り上げている。
●矢口監督のいつもの緻密な演出。本当に緻密に丁寧に重ねている。それによってリアリティが生まれる。
ごまかさず正面から取り組んだからこそ、ここまで面白い!
人形ホラー、怖さは、思った以上だった。
自分の場合、監督さんの作品感などでは観ていないし、良くも悪くも、『ホラー』という観点からしか観ていない。
その点から言えば、今まで観てきた日本ホラー映画の中では、かなり怖い方だったと思う。
ただ、なんか人形ホラーというか、ゾンビホラーというか、家電ホラーというか、正直〇〇ホラーと言われればよく分からない。
映画を観ていく中で、まず、序盤、洗濯機て〇〇を見つけるシーン、BGMと長澤まさみさんの演技が組み合わさって、怖すぎ。あと、人形をCTで撮影するというのは、何というか、現世における呪物の確認方法?みたいで、新鮮だった。
最後の終わり方が、ハッピーエンドでもあり、バットエンドでもあるというもやもやする終わり方だったため、個人的には、続編があれば良いなと思った。
最後までずっと引き込まれて面白かったけど・・・
ストーリーに破綻部分が少なくて、この手の作品としては
最後までずっと見ていられました。見せ方も気味悪さもしっかりしていて
ホラージャンルとサスペンスジャンルと親子愛物語の構成が
「いい映画っぽい」評価に繋がっています
ただ、やっぱり?の部分がもやもやしてしまい、星半分だけ削れてしまいました
・ドラム式洗濯機を使っていて事故が起きたが「早く買い替えて置けばよかった」という
セリフに、いや、ドラム式は新しいじゃんと変な突っ込みが頭にリフレイン
・最後に人形にとりつかれたご夫婦は「生きている?」生きているオチなら続編が出来そう
死んでいるオチならそれなりに納得なんだけどなぁ(生きているならこれから親子3人と人形の楽しい?暮らしが待っているってことですよね。。。外部から見たら奇怪な家族として。
・ラストシーン、何故麻衣ちゃんはなぜ車の中に残されたのか?ラストシーンのために
無理やり?1週間連絡とれない両親の家に向かうのにという違和感が気になったが・・
今野浩喜さん、お坊さんには見えないよなぁと思っていたら実はピッタリの役(笑)
田中哲司さん、それなりに説得力あったのにあっさりリタイヤしずぎですぜ(笑)
安田顕さんの使い方、もったいないなぁ。平賀源内先生ですぜ(笑)
怖かったけど面白かった
ホラーは苦手ですが子供に誘われて観てきました。総評として面白かったです。
ご近所さん間での無償の子守りのやり取り、おやつやジュースが出た出ないってのも子供伝いで結構言われるんだよね…それでちょっとならって気持ちで家を開けてしまうのも無理ないかなって思いました…ちゃんと包丁しまって、ガスや残り湯の確認までする主人公の几帳面さ真面目さがすごく出てると思う。それで一気に精神病んじゃったんだよね…。
ドールセラピーはかなり異質に見えるけど確かにあるものだしそれで主人公は一度精神を持ち直せたんだから、ご主人も主人公もマイちゃんが生まれた途端にアヤを『物』として扱うのはあまりにも可哀想だと思った。飾られていた写真がアルバムに片付けられてしまうメイちゃんの哀しみすらも忘れてしまっていくようにも感じた。
アヤがマイちゃんに嫉妬して危害を加える要因になったのも、主人公達があまりにもアヤを蔑ろにしたからじゃないのかな。あんなに愛していたのに。椅子からドサッて落とされた人形のアヤの顔が変わってないのに悲しかった。
顔が変わったり、叫んだり、動き出したり、おばあちゃんを襲ったところは怖くてビビりながら薄目で見てました。走って飛びかかってくるの怖すぎる…終わってから子供に「思ったより怖かったじゃん!」と文句を言いました。
お金稼いでそうなフルカラーチラシの人形供養のお寺…これで終わりなのか?と安心させてからのアヤの暴れっぷりも面白かったし、人形専門家さんの頼もしさたるや…!よくわからない拘束具にアヤが封印された時もこの人すごい!と胸を撫で下ろしました。(結局色々やっちゃうんですけど…)このあたりの点と点が結ばれていくストーリーがスピード感あって好きでした。
いかにも売れてない感じのユーチューバーの動画感も逆に好印象。効果音とかテロップの感じが完全にソレでした。海の中の道(しかも境界付き)に誰かを連れて出て来ちゃってるってやばすぎる。このあとこのグループは無事だったんだろうか…?
それと唸り声をあげて襲ってくるオバケをストロボカメラでバシャバシャ撮る、紙袋を被った子供などは最近ホラーゲームで読みたことあるような展開でわざとその演出をしてるのかな?って思いました。
あと土葬の蓋とドラム式洗濯機の扉って似てるんですね。あ、一緒だ…と気がついてしまいました。それに最後にマイちゃんが車の中から窓を叩くシーンとあったであろうメイちゃんが洗濯機から出られないと藻掻くシーンが重なって見えました(藻掻くシーンは想像)
最後はメイちゃんが主人公達を救ってくれたんだ…と思ってたのにそうじゃなかった。ここでもどんでん返しがあってこの映画は人形が生きている人を襲う、血みどろで、ビックリいっぱいで、怖がらせるだけのホラーじゃない。ミステリーなんだなと思いました。
マイちゃんにとっては絶望のバッドエンド、でもアヤにとっては優しいパパとママを貰えてハッピーエンド。
あれ?メイちゃんは?もう成仏しちゃってこの世には居なくなってしまったのかな?アヤのお母さんと一緒?それともアヤと同化しちゃったのかな?
帰りの物販コーナーでプリティ〜デフォルメがされたアヤの鏡とかステッカーとか置いてあったけど、本来の姿が可愛いんだよね。
怖いからうちでは絶対にお迎えしないけど。
やっぱ長澤まさみは演技巧いなぁ
スオミを観た時もそうだったが本作を観終わった後の感想。
先日観た見える子ちゃんと違ってこちらは本格的なホラー。原作は知らないので何で人形が登場するのか思って序盤を観ていて、子供が洗濯機に入ったのは個人的には衝撃(確かに水が漏れちゃうとまずいからそうだよなぁと別の意味で感心)。そこから誘われるように人形を入手(あんなお札まみれの人形買わないだろうと突っ込みを入れつつ、そこまで精神追い込まれていたのかと)。
そこから人形に纏わる不思議な現象が起き始め、人形の出どころが解る動画(いきなりテンションが変わりすぎて笑った)で感じた違和感はその後明らかに。人形に関わる真相が解り、人形鑑定士に引き渡したところで終わるのかなぁと思っていると、まさかの人形をお母さんのお墓に返すことに。
その墓を探すために呪術師がダウジングで探すが封印が解け、人形が暴れまわって負傷(最後の最後まで失敗続きでポンコツだったなぁ)し、結局夫婦で返す羽目に。どうエンディングを落とすのかなと考えていたら、二転三転してこれぞ日本のホラーだみたいな感じで完結。時折出てくる怖いシーンに観客が騒いだりとホラーファンとしてはいい出来だったなと思います。
なんか笑ってしまうところが好み
日曜日にイオンシネマで
朝8:25スタートで仕事の日と変わらないではないか
普段は観ないホラーだが長澤まさみと矢口史靖なので
この監督の作品をスクリーンで観るのは初めてだ
前作のwoodjobは染谷将太の出世作だったような
主人公が丸太に乗っかって
山から滑り落ちていたのが異常に面白かった記憶
長澤も出ていたがあまり記憶がない
ロボジーは期待外れでスイングガールズが一番好きだ
で本作だが 単純に面白かった 肝試しだな
脈略のないサプライズが新鮮
ロードムービー的なところもあり
ハラハラドキドキでエンターテインメント要素満載
子どもの頃にテレビで怖い映画を観て
夜にトイレに行けなくなったのが懐かしい
横溝正史的なところもあったかな
人形ってなんだか怖い あと髪の毛
長澤まさみの髪の長さで時間の経過を表現したり
今野がひどい目に遭ったり 結構ポイントになっている
この手のホラーの常道なのか 観ないので知らない
貞子とか
ついいつものクセで理屈とかつじつまとか考えてしまって
あ そういうことは度外視なんだっけなと
まぁ出鱈目ではないんだろうが
ラストに答えを提示されたんだと思うが
そんなにスッキリ感はなく でも別にそれでいいかと
ホラーなんだが なんか笑ってしまうところが好み
今野のくだり
インスタント写真
田中哲司が大真面目に衣装替えしているところ
結局夫婦二人で行くんかい
立ち読みしたキネ旬レビューに長澤まさみの洗濯槽への叫び
みたいな記述があっをたの覚えていて あぁこれかと
監督が撮りたかった画なのだろうな
ヒッチコックがイングリッドバーグマンとかにさせたような
なかなか観られるものではない フイルムに残しておくべき表情
でもあそこはホラーではなくてリアルな場面なんだったな
昨年のスオミ同様 長澤まさみを観る映画ともいえる
終了後は駅前の公園で缶ビール2本と自作弁当
夏が来た いい休日でご機嫌
こわくない
なんか中途半端感が否めいのは何故だろう。
まず最初に、子どもたちを順番で見るシステムなら
お菓子、買っておこうよ、と思ったとこから
集中できなかった笑
あと、子を亡くしたお父さんに見えな瀬戸康史
で、怪我したからしょうがないけど
そこでリタイヤしちゃう田中哲司
さらにチャッキーみたいにカタカタしちゃうお人形
呪詛というわりには軽い感じがして
まあ、自分の子を人形にしたとか
実は虐待だったとかは面白かったけど
ジャンルがいまいち分からない
長澤まさみの無駄遣い
ホラーだと知っていれば見に行かなかったかな。
サスペンス要素多めなら☆もう少し増えたと思うけど
人形がなんども戻ってくる まではそれなりに見られたけど
正体不明の妖怪?が出てきたあたりから見に来たことを後悔
(上映時間ギリギリだったので高速道路使って見にきた)し始めた。
で最後のどんでん返しって・・・。
だったら、ホラーじゃ無く虐待もの映画にすればよかったのに・・・。
好きなエンディング
予告で気になっていた作品だったので鑑賞しました!
5歳の娘・芽衣を亡くした鈴木佳恵と夫の忠彦。
哀しみに暮れる佳恵は、骨董市で見つけた、芽衣によく似た愛らしい人形をかわいがり、 元気を取り戻してゆく。
佳恵と忠彦の間に新たな娘・真衣が生まれると、2人は人形に心を向けなくなる。
やがて、5歳に成長した真衣が人形と遊ぶようになると、一家に変な出来事が次々と起きはじめる。
佳恵たちは人形を手放そうとするが、捨てても捨てても、 なぜかその人形は戻ってくる…… !
人形に隠された秘密とは?そして解き明かされる衝撃の真実とは―― !?
というのがあらすじ!
日本版のアナベルみたいな感じでしたね!
最初の数年は特に何ともなかったですけど真衣が生まれて5歳になってあの人形で遊びはじめてから変わりましたね
中盤あたりまでは人形の不気味さもあいまってなかなか怖さだとは思いました
けど終盤はいろいろわかってくるので怖さが薄れたかなと個人的に思いました…
なんとなくですけど得体の知れないものだから怖いと思える気がします
でもあの橋でのシーンの後のベッドで叫んだところはちょっと笑ってしまいました笑
あと自分の子どもの骨で人形作ってたとは驚き!!
ゾッとしましたね…
それと写真のフラッシュで礼の場所を探してる時はなかなかすごかった!
その後に呪禁師がやっちゃったって言ったときはやっちゃったじゃねーよって思ってしまいました笑
でももしかしてこれは礼が狙ってたのかな〜ってあとあと思いました
考えすぎかもですけど…
神無島ではどこから幻覚だったのか大変でしたね
そして島から帰るシーン以降は違和感だらけ…
ベビーカーに乗せたときに確信に変わりましたね!
礼になってると…
あの見守りカメラの映像をもっと先まで観ておくべきでしたね…
まさか親を交換しようと話を持ちかけてるとは思わないですよね
真衣は断ってたけど…
しかもまさか礼の母親が虐待してて嫌ってるとは…
子どもが必ずしも親も元に帰りたいと思ってるとは限らない
思い込みは良くないですね…
あとおそらくですけど芽衣の写真があの墓に残ったままですよね?
礼が芽衣を身代わりにしたとも考えられるんですかね🤔
そしてうまく真衣の両親を自分のものにしましたね
なかなかのバッドエンド…
グッドエンディングもいいですが個人的にバッドエンドも好きです笑
しかもベビーカーを押したまま真衣の両親は行方不明になりそう…
続編あったりするのかな?
でもあるとするなら骨董品として出る前の話がありそう!
佳恵に買われるまでかなりの年月がありますし他にも犠牲者がいそう
いろんなホラー映画を観てきましたがアナベルとは違った日本独自の怖さがありましたしいろんな伏線があってなかなか楽しめました!
いい映画をありがとうございました😊
バッドエンドだけど、ハッピーエンドにも見えてしまった
礼ちゃんに感情移入し過ぎてしまって…。
アヤ人形が、島直前まで来て、荒ぶる姿になんで?とは思ったんですよ。
それこそメイちゃんを亡くして、礼ちゃんのお母さんはアヤちゃんに会いたがってるはずだと心を寄せる主人公の姿に共感してしまっていたから。
悪霊になって、色々わかんなくなっちゃってるのかな?って思ってたら、まさかの虐待。
その瞬間、全部繋がっちゃって。
お宿で荒ぶってたのは、お母さんの所に帰りたく無かったからだし、
過去にお墓から出たのは、お母さんから離れたかったからだし、
お墓に入れられた後、主人公にしがみついてきたのはお母さんから逃げ出して、主人公についていきたかったから。
マイちゃんを傷付けたのは嫉妬。
(アヤ人形は、主人公に大事にされたのが、めちゃくちゃ嬉しかったんだと思う)
おばあちゃんやお巡りさんに害を与えたのは、ずっと怒ってたのかもしれない。捨てようとされて。
映画のエンドロールの後、アヤ人形はお祓いされちゃうのかもしれないけど、
多分そうだろけど、
お焚き上げされるのかもしれないけど、
悲しくて、怖くて、逃げ出したくて、泣いてる女の子に、アヤ人形が見えちゃって、
悲しかった。
ドールハウスは、人形ホラーのお話だから、
現実じゃないけど、
アヤ人形の望み通りにはならないけど、
誰かアヤ人形を抱きしめられる人がいたらいいのに。って思った。
思いました。
日本人形は本当に怖い
最初、子供たちが遊んでいる間に買い物に行ったときにすれ違った男の人を、てっきり不審者だと思いました。なので、娘(1人目)が行方不明になって洗濯機の中で見つかったときは、バラバラにされて入れられたのかと……(サスペンスの見すぎですね)。
その後、お母さんは情緒不安定になり、導かれるように御札がびっしり貼られた日本人形を購入。あの時点で「なぜそんな確実にヤバそうなものを買うの……」と思いながら見ていました。
案の定、爪は伸びるし髪も伸びるし、それでもなぜ手放さないのか……とずっとハラハラ。
娘(2人目)が生まれたあとは人形より娘に付きっきりになり、人形は娘に危害を加え始めます。
人形を封印しに島へ行ったあと、娘(1)が助けてくれたような演出があったのに、結局そのまま人形を持ち帰り、それを娘だと思い込んで暮らすというバッドエンド……
怖かったです……
これだけぇ。。。?
人形が襲いかかるトコ、勇者ヨシヒコのぬいぐるみの魔物を思い出した。
もっと人形が独自に動いてる描写があってもよかったのでは。
人が怖がるばかりで、人形の恐ろしさとか親に殺され人形にされた無念さとかあってもよかったのでは。
物足りなかった。
あ、俳優さんたちは良かったです。
奥底からジンワリ…湧き上がってくる恐怖
矢口史靖監督作品は、
スウィングガールズを見て以来。
今回は、監督のオリジナルの作品、
しかもホラー 。日本人形が題材。主演の方々の
演技も気になり鑑賞。全体的にとても良かった。
個人的には、呪禁師さんにオイっ‼︎と
ツッコミを入れたくなりましたが…
後味は…そうなるよね…うん。
…という感じ。
長澤まさみさん、瀬戸康史さんを筆頭に
脇を固める方々も素晴らしい。
始終、人形が生々しく
(骨が入っていた…という
設定もあり)怖かった…。
オリジナルホラー 、ミステリーとして
とても完成度が高いと感じました。
見る価値あり。おススメします。
形
これぞジャパニーズホラーといった趣きを感じられ、日本人形の奥ゆかしさと不気味さがどう活かされるのかというところを期待して観に行きました。
所々ゾワゾワっとさせられる部分はあったんですが、ホラーにストーリーや辻褄を求めてはいけないと思いつつも違和感が積み重なってしまい、そのせいか怖さも半減してしまって首を傾げながらの鑑賞になってしまいました。
今作はジャンプスケアに頼らない演出をしており、叫び声はもちろんありますが、基本的には人や人形の挙動や表情、日常の些細な変化でおどろおどろしく攻めてくるのでしっかりビビりましたし、他の観客がどちゃしこビックリしはるので、ホラー映画だわぁという雰囲気にさせてくれました。
個人的には最初が1番怖かったかもです(ホラーではない)。
かくれんぼで洗濯機に隠れたがために、洗濯に巻き込まれて…という事故が現実でも起こったニュースを見たことがありますし、今作の母親もそういうところに気をつけていたのにそうなってしまったというのは深く傷ついただろうと思いました。
そこから骨董市でシンパシーを感じた日本人形を買ってくるまでも流れは謎ですがまぁ許容範囲内です。
そこからドールセラピーなるものを見つけて、それをきっかけに立ち直っていく様子が描かれ、そんな中で子供用品のお店の店員さんが話しかけたら人形だったというところはそうなるよなという変な納得感がありました。
そこから実の娘が生まれて、人形は雑に扱われていくといった人形ホラーでよくある展開になってくるのですが、娘がなぜか不気味がらずに一緒に寝たりするとんでもねぇ肝っ玉なのもあってどんどんホラーが加速していくというところはスムーズで良かったです。
人形の礼の無表情さ、生きているかのような動きだったりが恐怖感を煽っていたのですが、徐々に表情が変化していくまではまだしも、目ひん剥いて歯食いしばってみたいな阿修羅みたいな表情は怖いとかよりもこっちを笑わせにきたのかな?ってくらい怖くなかったです。
引っ掻くとか噛み付くとかいうのも傷や遠目の防犯カメラでの映像でしか出てこないので、せっかくならガブガブガリガリいってるところを描いて欲しかったです。
あと娘と表情がなぜかリンクするところはビックリしたんですが、なんであそこリンクしたんだ?という疑問が勝ってしまいました。
中盤から終盤にかけての展開はドッタンバッタンしていて色々と大変でした。
人形をお焚き上げでなんとかしようと思ったのに上手いこといかず、結果人形の専門家に頼むも警察が関わってめんどくさい事になり、そこから人形を探していた爺さんに見せると厄介払いされ、礼の母親の元に戻しに新潟県の島まで行くという遠回りの連発。
中々に回りくどい展開にヤキモキしましたが、そこからの流れもこれまたダルい展開が続くのでお腹いっぱいでした。
現実世界と妄想の世界がグチャグチャになったラストもあんまし怖くなかったですし、スッキリ終わるか余韻をスパッと残して終わるかして欲しかった気がします。
地味に気になったのはなぜか登場人物皆様家に鍵をかけずに出ていくので、序盤は泥棒のリスク、終盤は人形が勝手に出かける等々のリスクがあるはずなのに全員ものの見事に鍵をかけずなので、進行する上で仕方ないという訳でもなさそうなのが厄介さに拍車をかけていました。
ライトなホラーという点では「見える子ちゃん」と肩を並べてオススメできる1本だと思います。
ストーリーはアレですが、身近な人をビビらせてやりたいな〜という気分の時にはいいかも知れません。
鑑賞日 6/17
鑑賞時間 12:45〜14:50
ホラーとミステリーの二段構え。面白こわい。
単純にこわい。
礼ちゃんこわすぎ。
誰しも子供の頃は、精巧な人形に恐怖心を抱いたことがあるはず。
独特なメイクのピエロ、古くなったぬいぐるみ、あるいは、今にも動き出しそうな日本人形。
そういったある種の人形に対する根源的恐怖が、この作品で紡がれる恐怖の肝となっている。
とはいえ、実はストーリーの軸は上に書いた恐怖とはあまり関係がない。
開始ほんの数分の間に、視線誘導や小物の配置でちょっとした違和感を絶えず生み出し、「不穏な違和感」を丁寧に積み重ねていく手法に、観客側の恐怖心がどんどん煽られていく。明るく穏やかな音楽、楽しげに遊ぶ子供たちの叫び声とは裏腹に、どうにも息苦しさを覚える。
予告などから簡単なあらすじを知っている観客は、これから起こることがもう分かっている(あるいは初見でも何となくわかる)。
それなのに、心臓が激しく脈打つのを止めることはできない。スクリーンに見入る。
そして、洗濯機の中から己の子・芽依の変わり果てた姿を発見してしまった、主演である長澤まさみ演じる母・鈴木佳恵の、耳をつんざくような絶叫で物語は幕を開ける。
不穏な音楽、不安をあおるフォントの加工。超ベタだけど、でもこわい。
娘を己の不注意で亡くしてしまった自責から、精神を病んでしまった佳恵は、何者かの意思に導かれるように、生人形を骨董市で購入する。
人形を、亡くした娘の代わりのように可愛がることで、それまで茫然自失と生活していた佳恵の生活に張りが戻る。笑顔が戻り、家庭に明るさが戻る。
夫である瀬戸康史演じる父・忠彦は、はじめは人形を可愛がる妻(佳恵)の姿に驚きと戸惑いを隠せないが、次第に元気を取り戻す佳恵を見て許容するようになり、夫婦と人形が一緒に映る写真が、思い出として壁を埋め尽くすようになっていく。
そして一年後、佳恵は第二子を出産する。その子は真衣と名付けられた。
子が生まれれば、代替品に過ぎなかった人形は、役目を終えるまでだ。
本当の子供のように可愛がられていた人形は、夫婦の愛が真衣に向けられるようになると、一気に乱雑に扱われるようになり、赤子向けのおもちゃの山に覆われてしまう。
しばらくすると、佳恵は無造作に放り出されていた人形を思い出し、ベビーベッドで真衣の横に一緒に寝かせることにする。まるで、生まれたばかりの子の面倒を姉が見るように。
だが、その思惑は裏目に出る。
真衣の柔らかな首に、黒く、長い髪が絡みついてしまった。
人形を真衣の横に寝かせて置いたはずなのに、いつの間にか赤子に覆いかぶさるようにして。
それを見た義母・敏子(風吹ジュン)は気味悪がって人形を床に投げ捨てる。
元あった御札が貼られた箱にしまわれた人形は、押し入れの奥に収納される。まるで封印するかのように。
そうして、成長した真衣が5歳になり、ひょんなことから押し入れの奥の人形を見つける。
真衣は、人形で遊んでいいか、と佳恵に聞きながら「(名前は)あやちゃんって言うんだって」と、朗らかに言う。
佳恵が本物の娘のように可愛がっていたころに切ったはずの、黒い髪と白い爪はなぜか伸びていた。
真衣は、人形を「あやちゃん」と呼び、ずっと一緒にいるようになる。
時折、会話をしているような素振りすらある。
そうして箱の封印が解けるように、日常にあやちゃんが溶け込むほどに、鈴木家の中で不可解な出来事が起き始めるのだった。
とまぁ、簡単なあらすじを書いてみたが、前半の時点で「上手いな」という感想が出る。
観ている間は不気味さや、前述した違和感の積み重ねでそこまで余裕はないのだが、見終わった後に考えると、愚にもつかないような細かな演出がすべてこちらの精神を撫でていくような演出になっており、王道のホラー映画であると思える。
登場人物が正常性バイアスによるものか、ちょっとずつ鈍いところが、観客の焦りを加速させる。
観客側は全てを見ているので、人形が危険な存在だとすぐにわかる。
しかし、登場人物は日常の中の一コマでしかないので、「気のせいかな」程度の認識しか持たない。
誰しも、普通に生活している中で人形が勝手に動くんです、と考えたりはしない。
そして、ジャンプスケアは割と少ない(ないわけではない)。
もっとあってもよさそうな演出、展開なのだが、あえて外してくる。
しかし、ツボは外さない。怖がらせる瞬間は、遠慮なく怖がらせてくる。
たとえば、真衣が描く首吊りと、死体が煮込まれる絵。
たとえば、真衣が洗濯機の中から飛び出してくる場面(序盤で芽依が亡くなったのは洗濯機)。
たとえば、真衣と人形のどちらが走り回っているのか分からないシーン。
たとえば、人形と勘違いして娘を撲殺する佳恵の悪夢。
何度捨てても何らかの形で必ず戻ってくる礼ちゃんに、佳恵の違和感は、確信に変わる。
その戻ってくる方法も、不思議なパワーによるものではなく、「必ず人の手を介して」戻ってくるところがどうにも上手い。
そしてもう一つ、すべてを明らかにしていないところが、また恐怖心を煽っていると思う。
「腐った牛乳?」、「真衣の背中の引っかき傷は誰が?」、「敏子を襲ったのはどちらか?」。
牛乳はともかく、引っかき傷は礼ちゃんなのか、あるいは佳恵の手によるものなのか、作中でははっきりしない。
佳恵である可能性は高い。第一子を失ったトラウマで、現実の境界線があいまいになっている描写がある。
しかし確証はない。どちらでもいいのかもしれない。どっちにしろこわい。
そういった妻の精神的状況から、彼女の言葉を妄言の類と思っている忠彦の認識は、佳恵よりもかなり遅れる。
余談ではあるが、忠彦も同様に娘を亡くしていることになるが、作中ではあまり哀しみを感じないのは、非常に男性らしいともいえる。
無論、悲しくないわけではないのだろうが、どちらかと言えば悲しむよりも、深く悲哀に暮れる妻を支えることに終始している。
そのある意味「第三者的立ち振る舞い」が、スタンダードな日本のお父さんという感じに見て取れる。偏見かもしれない。
噛みつきと言えば、襲われた敏子のちぎれた腕時計のストラップを、眠っていたはずの真衣の口元に持って行った忠彦の目の前で、彼女が目を見開いて絶叫する演技に度肝を抜かれた。このシーン正直マジでこわかった。今でも鳥肌立つ。
後半からはホラーは鳴りを潜め、「礼ちゃん」人形の出自と封印方法にフォーカスが当たる。
ここからはほぼヒューマンドラマのような形。(ほんまか?)
そこで登場するのは田中哲司演じる呪禁師である神田だ。
神田は後半の狂言回しにあたり、礼ちゃんの出自を突き止め、封印を実行する直前まで鈴木夫妻と行動を共にする。
この神田は優秀なのだろうが、どうにも雰囲気がとぼけていて、話にこれまで少なかった可笑しみが加わる。
礼ちゃん人形もこの頃になると成長したのか自我を持ち始め、表情もとっても豊か(言い方)になる。
大人を困らせるワンパクな動きをたくさん見せてくれて、超元気元気。
そんなこんなで、負傷した神田に代わって鈴木夫妻は頑張ってお母さんのお墓に礼ちゃんを返してあげることができて、万事解決。ラブアンドピース。大団円。
礼ちゃんが見せる幻覚を打ち破って、鈴木夫妻は勝利した。
愛する娘が待つ自宅へ帰ってこれた。
死んだはずの芽依が、佳恵を救うために礼ちゃんの魂を「向こう側へ」連れて行ってくれた。
とはならないんだなこれが。
それらすべてが、礼ちゃんが鈴木夫妻に見せる幻だった。
「一週間も連絡が取れない」と敏子と神田が鈴木家を訪れる。管理人に鍵を開けてもらう。
そこには、三人分の食器と、腐った牛乳が置いてある。
腐敗した牛乳の中で、ぴちゃぴちゃと虫が溺れている。
鈴木夫妻は、真衣をベビーカーに乗せて、三人とも穏やかな笑顔でエレベーターを降りて散歩に出かける。神田たちは会えずにすれ違ってしまったのだ。
穏やかな陽光、仲睦まじい三人家族。
神田が乗ってきた車の横をゆっくりと通り過ぎる鈴木夫妻と真衣。
車の中には、「真衣が乗っている」。
自分はここだと、車内から窓をたたき泣き叫ぶ真衣。
佳恵と忠彦は聞こえていないのか、気づかずに、笑顔のままベビーカーを押す。
日が眩しい。
ベビーカーの日除けが少し降りている。
座っている子供がちらりと映る。顔は見えない。
礼の無機質な肌が、見える。
実によくできた二段構え。
前半で恐怖心を煽って王道ホラーをしつつ、後半では一気に解決編へもっていく(解決できたとは言ってない)。
しっかり演技力に定評がある俳優陣で固めているので演技に違和感もなく、スムーズに作品に没入できる。
礼ちゃんへの解釈違いで封印に失敗したにしても、「結局何をどうしても勝てなかった」という絶望感は暗く、黒い感情を生み出す。
生人形こわい。
上映時間は110分しかないため、割と駆け足。
それが逆にテンポの良さを生み出し、飽きさせない造りになっているように思う。
神田や着服僧侶(今野浩喜)は、一服の清涼剤といっていいくらいにひと笑いを生んでくれるし、和ませてくれる。つまり、キャラクターの造形がいい。
最後の埋葬された墓の浅さとか、ツッコミどころはあるにせよ、大事の前の小事。些末なことです。
EDのずっと真夜中でいいのに。は急に明るめの曲になって戸惑ったが、サビが聞きやすくて良い歌。好き。
リングのように恐怖パートと謎解きパートをきちんと用意する王道っぷり、人形を扱ったらこういう展開だよね、という内容の目白押し、ホラーのテンプレのような展開。
そのすべてに斬新さはないのに、しっかり面白い。
だからこそ、演出や技法が高いレベルで散りばめられていることがうかがえる。
ホラー映画としてというより、映画としておススメ。
これから初めてホラー観るんです、というような方にも気軽におすすめしていきたい。
面白かった。
矢口監督にまたオリジナルでホラー映画撮ってほしい。
全部盛り。しかも手際よい
人形ホラーといえばアナベルですが、それと同じかもっと一般向けの巧みなホラー。
ホラーの要素がみんな入ってるんではないだろうか。うまい。そして、変な監督のこだわりみたいなのがなくてとにかく怖い。でも気色悪いのとはちょっと違う。
神経質なのにどこかがさつな主人公を長澤まさみが好演。(欲を言えば、もっと線が細くて病んでるっぽい役者さんのほうが良かったけど)(長澤まさみは、どうしてもしっかりちゃっかりに見えるんだよね)
あと、怖い音の演出は少ない。そこはちょっと物足りなかった。
展開も二転三転、飽きさせない。事態を悪化させるキャラの配置も巧み(胡散臭いな、と思ったらきっちりやらかす今野浩喜と安田顕)専門家田中哲司も肝心のときに怪我しちゃうし
最後の最後に解決してないんかーい!と放り出されるのも良いですね。
ただ、ホラーばっか見てる者としては、新味が無いの。
面白かったんだけど、ワーなんか好き!というのではなかったです。そこは好みなので悪しからず
逃がさない、どこまでも…
瀬戸くん目当てで行きました。
良き夫、良きパパ役が似合う^_^
怖かったけど
ストーリーが面白かったので、
最後の最後まで目が離せず、釘付けでした。
あの研究者?霊媒師?、
瀬戸くんご夫婦を救うどころか
足でまといになったあげく、勘違いで2人を不幸にしたし…
そんなんありえない、ひどい…
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