「誰も幸せにならない救いようのないストーリー」ドールハウス aさんの映画レビュー(感想・評価)
誰も幸せにならない救いようのないストーリー
クリックして本文を読む
次女の真衣が生まれてからも芽衣の死に向き合えておらず、結局最初から芽衣のことしか頭になかった夫婦、お母さんを取り替えっこしようというアヤの約束を成立させ、アヤの代わりにアヤの母と同じ墓に入ることになった芽衣、芽衣の代わりではなく自分とアヤの両方を愛してほしかった真衣、優しい鈴木母とずっと一緒に居たいアヤ…。
全員すれ違った誰も幸せにならない、救いようのないストーリー。
アヤも形が人形なだけで、やってることは母親に構って欲しい子供。死人も出てないし(重症者はいたけど)、基本家族と離されそうになった時や自分を無下に扱う者にだけ怪我させてた。真衣に対しては嫉妬はありつつも、姉妹の様に仲良くしてくれて、お話してくれたから本来は真衣と共に母親に愛されたかった…。最後もアヤにとっては最終手段というか、望んでいない結末だったように思う(あれが本来の目的ならとっくに出来たはず)。
てか、人形に抱きつかれてるのに「気持ち悪いのよ〜」と脳天気な祖母、大事な物は持っていくなと言われたのに芽衣の写真を持っていってしまう母(これが芽衣とアヤがお母さんを取り替えっこしようという約束が成立してしまう原因でもある)、怪我して一緒に行かず、見当違いのことを鈴木夫婦にさせてしまう呪禁師…何やってんだとツッコミどころはあったが、まぁそれを言ってしまうとストーリーが成立しないので(笑)
個人的には最後、3人で食卓を囲むシーンで、鈴木母が真衣(正確にはアヤ)にビスケットを食べさせてあげるシーン、歯に当てて実際には食べてないの細かくて好きです。
コメントする