「トラウマ必至」ドールハウス セッキーかもめさんの映画レビュー(感想・評価)
トラウマ必至
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小学生の一人娘を事故により亡くした母はそのショックから立ち直れずにいた。そんな中、たまたま訪れた骨董市で亡くなった娘に似ている人形に出会う。これを購入した夫婦はこの人形と暮らすことになるが、次々と不可解な現象がおこるようになる…。
私は、ホラー映画が好きで話題になった作品については和洋問わずチェックするようにしている。本作は、予告ではそこまで興味をそそられなかったが、たまたま時間があったため、鑑賞することにした。
結果として、本作の本格的なホラーの作りに恐れおののくことになった。
来場者の多くは、エンドロールの途中で退場してしまい、終幕まで着席する人は少なかった。それは、予告でのライトな雰囲気と本編のギャップによるものだろう。
まず、本作には、笑いの要素や救いの手を差しのべる要素は皆無である。すべては人形に対する恐怖を煽るもので、無機質的にストーリーは進んでいく。
最も恐怖を感じたシーンは、娘と人形を勘違いして殴り殺してしまうシーンである。結果的に夢オチではあったが、娘が長い廊下の先で黙ってこちらを向いて座っているシーンにはゾッとした。
他には、娘が幼稚園で描いた絵も強烈だった。首吊り死体を描いたのだが、その吊っている首が伸びているのである。これは、実際にこのような状況で稀に起こる現象らしい。こういう細かい表現に恐怖心は煽られる。
ストーリー全体を通しても、途中で中だるみするようなことはなく、最後まで結末が分からないところが面白い。
予告編や学生がみんなで観てキャーキャーするような作品だと高をくくると間違いなく痛い目にあう。ホラー映画上級者でもトラウマを植え付けられる可能性が十分にある作品である。
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