劇場公開日 2025年6月13日

「良いと思います」ドールハウス shin-zyさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0良いと思います

2025年7月26日
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鑑賞方法:映画館

驚く

ドキドキ

人形ホラーと言えば、どうしても傑作「チャイルド・プレイ」を思い出してしまい、つい比べてしまいますが、本作品は全く毛色が違い、日本らしく(?)人形自体に得体のしれない不気味さを与えて、それにまつわるあらぬ想像も掻き立てられ、恐らく日本人のDNAに刷り込まれている(?)であろう人形へのじっとりとした恐怖感を煽ります。
とはいえ、不気味な人形をただ画面に据えておくだけでは何の動きもなく退屈になるので(あかさらまにチャッキーみたいに勝手に自ら動きだして人間に襲いかかるようなシーンはない)、関わる周囲の人間ドラマ、あるいはストーリーに「ひねり」を加えて退屈させません。ところどころツッコミを入れたくなるところもあり、それもまた一興。
そもそも冒頭から「子供たちだけ家に残して買い物に行くなよ」とか「かくれんぼしてたて子供たちが話してるんだから、家の中の隠れそうなところをもっと探せよ」とツッコミを入れたくなりましたが、買い物途中でさも意味ありげに「変なおじさん」とすれ違い「最近不審者が⋯」などというニュースも流したりするもんだから、これにお母さん方も完全に囚われてしまったんでしょうね。
そのせいで、前半は娘が亡くなったあとに次第に壊れていく母親の姿が怖かったな。ひょっとしたら、人形関係なく、正気をなくしていく人間の怖さを描く心理ホラーかな、と思いましたが、あっさり覆されてなんか拍子抜け。長澤さんの演技力だったらそっちで推し進めても良かったかもしれないですね。実際に段々人形メインで怖くなっていく後半になると、長澤さんが急に普通になってしまい前半の輝き(?)が薄れてしまったのは少し残念でした。もっと「狂気」の姿を見たかった。
とまあ、これはあくまでも個人的な感想なので置いとくとして、人形の謎を解いて行く後半はホラーと言うよりミステリー仕立てになり、ゾクゾクする恐怖感があり良かったです。最後の最後まで起伏のある展開で、久しぶりに日本映画を楽しめました。

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shin-zy
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