「怖かったけど面白かった」ドールハウス しのしのさんの映画レビュー(感想・評価)
怖かったけど面白かった
ホラーは苦手ですが子供に誘われて観てきました。総評として面白かったです。
ご近所さん間での無償の子守りのやり取り、おやつやジュースが出た出ないってのも子供伝いで結構言われるんだよね…それでちょっとならって気持ちで家を開けてしまうのも無理ないかなって思いました…ちゃんと包丁しまって、ガスや残り湯の確認までする主人公の几帳面さ真面目さがすごく出てると思う。それで一気に精神病んじゃったんだよね…。
ドールセラピーはかなり異質に見えるけど確かにあるものだしそれで主人公は一度精神を持ち直せたんだから、ご主人も主人公もマイちゃんが生まれた途端にアヤを『物』として扱うのはあまりにも可哀想だと思った。飾られていた写真がアルバムに片付けられてしまうメイちゃんの哀しみすらも忘れてしまっていくようにも感じた。
アヤがマイちゃんに嫉妬して危害を加える要因になったのも、主人公達があまりにもアヤを蔑ろにしたからじゃないのかな。あんなに愛していたのに。椅子からドサッて落とされた人形のアヤの顔が変わってないのに悲しかった。
顔が変わったり、叫んだり、動き出したり、おばあちゃんを襲ったところは怖くてビビりながら薄目で見てました。走って飛びかかってくるの怖すぎる…終わってから子供に「思ったより怖かったじゃん!」と文句を言いました。
お金稼いでそうなフルカラーチラシの人形供養のお寺…これで終わりなのか?と安心させてからのアヤの暴れっぷりや人形専門家さんの頼もしさ…!よくわからない拘束具にアヤが封印された時もこの人すごい!と胸を撫で下ろしました。(結局色々やっちゃうんですけど…)このあたりの点と点が結ばれていくストーリーがスピード感あって好きでした。
いかにも売れてない感じのユーチューバーの動画感も逆に好印象。効果音とかテロップの感じが完全にソレでした。海の中の道(しかも境界付き)に誰かを連れて出て来ちゃってるってやばすぎる。このあとこのグループは無事だったんだろうか…?
それと唸り声をあげて襲ってくるオバケをストロボカメラでバシャバシャ撮る、紙袋を被った子供などは最近ホラーゲームで読みたことあるような展開でわざとその演出をしてるのかな?って思いました。
あと土葬の蓋とドラム式洗濯機の扉って似てるんですね。あ、一緒だ…と気がついてしまいました。それに最後にマイちゃんが車の中から窓を叩くシーンとあったであろうメイちゃんが洗濯機から出られないと藻掻くシーンが重なって見えました(藻掻くシーンは想像)
最後はメイちゃんが主人公達を救ってくれたんだ…と思ってたのにそうじゃなかった。ここでもどんでん返しがあってこの映画は人形が生きている人を襲う、血みどろで、ビックリいっぱいで、怖がらせるだけのホラーじゃない。ミステリーなんだなと思いました。
マイちゃんにとっては絶望のバッドエンド、でもアヤにとっては優しいパパとママを貰えてハッピーエンド。
あれ?メイちゃんは?もう成仏しちゃってこの世には居なくなってしまったのかな?アヤのお母さんと一緒?それともアヤと同化しちゃったのかな?
帰りの物販コーナーでプリティ〜デフォルメがされたアヤの鏡とかステッカーとか置いてあったけど、本来の姿が可愛いんだよね。
怖いからうちでは絶対にお迎えしないけど。
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