「なぜそこでそれ」ドールハウス かばこさんの映画レビュー(感想・評価)
なぜそこでそれ
緩くて長くて平板、必要性を感じないシーンが多い、笑いが多めで脱力気味、だが肝心なところがうやむやでもやもやする、というのが私の矢口史靖監督作品の印象で、しばらく忘れていたが本作を見たらやっぱりで、改めて矢口監督は合わないと思った。
なぜそこでぐずぐずしているのか、くつろいでいるのか、何でそれ持っていくのか意味が分からない。
ミスリードのためだけのシーンがいくつもあって、だからといってミスリードがさほどの効果もない、エピソードが多いがすべて緩くてメリハリが今一つ、いつまでも続く、まだ終わらないの? と何度思ったことか。
(でも、笑いどころは結構笑えました。)
肝心のクライマックス部分は、鈴木夫婦は礼に操られて亡くなった芽衣の姿の礼を墓場から家に連れ帰ってしまうのはわかるが、その後の展開がカオス。芽衣が事故時の旧型洗濯機から飛び出してママに襲い掛かっていた幼女を連れて去っていったが、連れて行った幼女は誰なのか? 妹の真衣のほうだったのか、それならなぜママに襲い掛かっていた? それとも、洗濯機から出てきたのはホンモノの芽衣の霊で(そうミスリードされるような意図を感じました)、おねえちゃんも両親の愛を一身に受ける妹に嫉妬していたのか?
前後の展開を考慮するとどう解釈してもつじつまが合わない。夫妻が連れていた子供はベビーカーに乗っていたので、あれは礼であることは間違いないが、礼の希望通りママを交換したなら、なぜ真衣が車に閉じ込められて泣き叫んでいるのか? あの車は風吹ジュンと田中哲司が乗ってきたもので、直前までそこになかった。
一度安心させた後に最恐のラストが待っている、というのはリングみたいな展開で悪くないので、他の監督で作ってくれたらこんなにもやもやしなかったのでは、と思う。
ただ、最愛の子供をあんな形で亡くしたら、まともではいられない。親なら、特に母は、もう一生立ち直れないと思う。たとえ下に子供ができても、多少は和らぐかもだが一生苦しむと思う。その気持ちは他人事とは思えず、よく描かれていたと思う。
俳優達は、子役も礼も含めて良かったと思うので、個人的には矢口監督(脚本も)なのが残念です。もったいない。原案だけにしてくれたら良かったのに。
カバコさんの「なぜそこでそれ」に共感しました。
全体的に悪くないけど…乗り切れない。ってモヤモヤが晴れました。
でも、お元気な品川徹を観れただけでも、スクリーンでも見た甲斐が有りました。
📝ジャパニーズホラーって見たこと無かったのですが、若いカップル&高校生だらけで驚きました(笑)
コメントありがとうございました。
冷泉さんの転職 笑
かばこさんが、おっしゃるように、次女が出来たらのあの態度は、長女はすねてしまうと思いますし、長女が助けるかのような展開と「ありがとう」の言葉の身勝手さ(無自覚な自己愛)が恐ろしいですよね…。
コメントありがとうございます。
(『フロントライン』と『国宝』のレビュー読むのに手一杯で返信遅れました…)
本作、最終盤にごちゃごちゃさせなければもう少し好印象だった気がします。
お焚き上げ(未遂)を挟んで前後編みたいになってたし、色々やりたかったんですかね。
こんばんは。
結構皆さん高評価ですね汗
私はかばこさんのレビューに大共感なんですけども、色々な方のレビュー拝読し、そんな観方もあるのかーって思ったりしてます。
だけど。。
幾ら気がふれていたとて、あんなお人形さん買いません(°▽°)
それを言ったら終わりですけどw
イイねありがとうございました。😊厳しいご意見ですねぇ
ホラー初心者の私は その都度 怒ってました💢
真に受けて『【礼の人形】←そんなもの❗️キリ・ザンで 焼・た上 トイ・に🚽流・ちゃえばイイんだよ💢』って←単細胞ですねぇ
ご指摘の矛盾も気づかず。無限♾️地獄にハマってました。←バカですねぇ
あっ 人形は タダ どころか 渋沢栄一たくさんもらっても 要りません。もう怖いというより 憎悪の対象ですから。
どうでもイイですけど 売ってた 古物商 露天商は何ともなかったんでしょうか❓
昭和7年より90年以上・・犠牲者多すぎて 逮捕 ・刑かと。
共感ありがとうございます。
やっぱり監督の作風によって、合う合わないってありますよね。(自分は大林監督がどうも合いません)
本作品、自分的には結構、楽しませてもらいました。ウヤムヤで勝手に解釈するのが、ホラーの面白さってところもあるかと思います。