平場の月のレビュー・感想・評価
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ノスタルジー
土井裕泰監督なのでハードルを上げすぎてしまったのか(汗;)、とても心揺さぶられる物語だと頭で理解しつつ、心には少ししか刺さりませんでした(少しは刺さりました!)。初恋の人との再会という設定がありがちなことは許容範囲ですが、そこから回想される思い出と現在とが交錯して紡ぎ出されるドラマが、いつかどこかで何度もみたような既視感ばかりという印象でした。なので、新鮮に観ていたであろう、隣の若者たちは号泣していました。そんな中でお気に入りのシーンは、小さな居酒屋のカウンターでお酒を酌み交わすところです。何度か出てきますが、カウンターの前に鎮座する居酒屋の主(塩見三省)が、青砥(堺雅人)と須藤(井川遙)が作りはじめた「両思い世界」をギリギリ邪魔せず、いい塩梅で見守る様子がとても心地よく、それはさらに味わい深いシーンへとつながっていきます。個人的にはわりと頻繁に過去の想い出にひたっているので、好きなタイプの作品のはずでしたが…。
映画の世界観、雰囲気全てがとても良かったです。 大人になってから再...
太い女
妻と別れ、地元に戻った青砥健将は、印刷会社に再就職し
平穏な毎日を送っていた。
そんな青砥が中学生時代に思いを寄せていた須藤葉子は、
夫と死別し、現在はパートで生計を立てている。
ともに独り身となり、さまざまな人生経験を積んできた2人は意気投合し、
中学生以来の空白の時間を静かに埋めていく。
再び自然にひかれ合うようになった2人は、
やがて互いの未来についても話すようになるのだが……。
といったあらすじ。
アラフィフで、中学時代のあこがれの人と再会、か。
互助会みたいな感じで、呑まないか、という誘い。
そして、LINEのやりとり、徐々に距離が縮まる。
二人ともこれまでの人生、いろいろあったし、
まあ、わからなくもないか、と思いながら鑑賞。
50代の恋愛、残り少ない未来・将来に対する不安が
付きまとい、須藤が「甘えすぎた」と突然態度を変える。
最後は・・・やっぱり・・・という感じでした。
青砥役は堺雅人さん、映画で見るのは初めてかも。
優しい男性でしたね。
須藤役は井川遥さん、奇麗です。
そして、見た目が太いのではなく、
芯が太い女性を見事に演じていました。
アラフィフの恋愛、難しいよね。
同じ年代の私には無理かも笑
脚本が秀逸。映画らしい映画。
脚本が秀逸。原作未読だが、おそらく原作の文章を切り取ったのかもしれない。市井の視点、何気ない風景、誰にでも起こりうるような人生の節目。誰もが持つ思い込み、コンプレックス、思い通りにならないもどかしさ、友情、恋愛。
優しく照らす月明かり、彩りのある花。静かに感情移入ができ、共感できる映画。人生の生と死。市井のひとびとの暮らしを静かに見守るようで、誰かそばにいてくれるひとのかけがえのない有難さ。
こうした映画をみると、こうしたそばに居てくれるひとのいない人生もあるし、その方がより一層、ものかなしくもなるけれど、だからこそ、もっと他人に寄り添って生きていくことが大事だと自然に思える映画。そういった誘導もない。それはひとえにありのままを切り取ったような脚本だし、映画らしい映画を観た気分だ。こうした映画をもっともっと観たい。
井川遥さんの映画
大人の切ない王道ラブストーリー 作品全体の空気感や雰囲気が好き、堺雅人さんも井川遥さんもすごくよかった
こういう作品を今やるからにはそれなりの変化球で来るかと思ってたけど、まんま昔っからあるシンプルでオーソドックスな王道ストーリー、まあキャスティングも映像も演出も良かったから普通に楽しめ、良かったです
中学の同級生男女が50歳ぐらいになって再会し居酒屋で待ち合わせて飲む、みたいなのいいなと思いました(でも結局つらい話ではあるのでそれだけでは終われないんだけど)
あの居酒屋がいいなぁ、カウンター越しの塩見三省さんがメチャクチャ味があっていいし、観た人はわかると思うけど、店内で流れる薬師丸ひろ子さんが歌う『メインテーマ』のくだりがすごく印象的、エンドクレジットの前にも効果的に流れ、星野源さんの主題歌より耳に残りました
全体的に全く問題ないけど、1つ気になったのは、主人公2人の中学時代のエピソード
中学時代にあれだけ親密な思い出があったり、初恋の人だったりしたなら一生忘れないだろうし、再会した時にもっと特別な感情や振る舞いがあっただろうけど、普通に進んでいく2人の態度や振る舞いにとても軽さを感じ少々違和感があった
あと、こういうドラマ作品によく出てくる下町の町工場がまた好きなんですよね、直近で印象に残っているのは名作『夜明けのすべて』(2024)で舞台となる光石研さんが社長を演っていた“栗田科学”、悪い人が出てこないっていうのがいいですね
今回は堺雅人さん演じる青砥が働く印刷工場、その同僚がでんでんさんや椿鬼奴さんなど、皆さん やたら作業着が似合ってて最高でした
特にでんでんさんと青砥が食べる鍋も最高に美味しそうでした
そして井川遥さん演じる葉子の妹 道子を演じるのが中村ゆりさん、2人とも大好きな女優さんで今回は姉妹で出てきたのでそこも個人的には眼福で大満足ポイントでした
40歳代後半以降の方や朝霞周辺の方にはぜひ
アラフォーに響く
大人の恋愛映画
素敵な大人の恋物語でしたが、関係の始まりにリアリティが……
登場人物とほぼ同世代で舞台となった朝霞近辺は仕事でたまに立ち寄る場所。印刷工場も仕事で少しご縁があるため、非常に親近感を持って拝見しました。
何者にもなれなかった50台。それが過去の甘美な記憶とともに、ロマンスに突き進むも、現実としてなかなかうまく行かない点は非常に共感が持てますし、そのカッコ悪い部分も含めて描いている本作は評価したいと思っています。
ただ、青砥にも須藤にもキャラクター造形として、リアリティにかけた部分があり、それがゆえに最後まで映画に入り込めなかったのも本音です。
青砥はコンプレックスがあるのかもしれませんが、世間的に見れば順調で、十二分に恵まれている存在。葉子は確かにいろいろな困難に直面しておりますが、一人の人間としてはかなり強く自立している存在に見えます。
端的に言えば、二人とも劇中で語られているような波乱万丈の過去を経験しているように見えず、そしてあれほど簡単に「くっつく」とも思えないのです。ノスタルジーにせよ、傷を舐め合う関係にせよ、もう少し関係を埋める過程を丁寧に描いてほしかった。
「映画なんだからそこまで求めなくても点点」と思いつつも、素敵な作品だけに気になりすぎるポイントでした。
令和の至宝ともいうべき最高傑作
健将は死にました
五十路のバツイチ男女は見るべし
非常に良い、大人の恋愛。 偶然の再会、だけど吸いも甘いも知った同士...
気恥ずかしくなるくらい
落ち着いた語り口
薬師丸さん〉〉〉星野さん
わたしは星野さんのアンチでは決してありません。ただ、わたしを含めてこの作品を観ようと思い、そして観て良かったなぁと感じてしまった人は、「やっぱり薬師丸さん、良かったなぁ」と思うのではないでしょうか。
この作品に興味を持ったのは脚本が向井さんだったからです。内容も還暦野郎のわたしの遠い昔の記憶を蘇らせてくれそうだし、土井監督はまぁ普通で、堺雅人さんは「デスティニー」以降映画の主演ないんだとか、井川遥さんて映画は何があったっけとか、いろいろ考えながら観に行きましたが、大満足です。感動しました。土井監督、前作より数倍良かったです。
年代あるあるが凄かったですね。あの苗字の呼び捨て、そうですよ、あの頃は苗字で呼ぶの普通です。ニケツとかも、友達から始めて下さいとかも。
わたしは過去に好きだった人に会いたいと思ってしまった時、「あの頃のあの人」が好きだっただけだと思い直すようにしています。でも、この作品を観ていて、好きだったと言う気持ちはやはり純粋なものなんだと改めて感じました。
アオトの口あんぐり&目がテンは多分7時間くらいは続いたんじゃないですか。わたしも、口はあんぐりになりました。意地張って1年も待ってはいけません。後悔しないようにしたいです。スドウの文化住宅、何もない仮住まいみたい、寂しすぎます。アオトと一緒にいましょうよ。
塩見三省さん、あの演技と醸し出す空気感は素晴らしです。井川遥さんも初めて女優だなぁと感心しました。ちなみに、舞台は何気に武蔵野線の北朝霞駅周辺、もっと地方にしなかったのはなぜなんでしょうか。ビール、あんなにガブガブ飲んでいいんかい?
中学生時代の余韻に行かないで、焼き鳥屋から即エンドロール、薬師丸さんのままだったら、わたしは目が腫れて恥ずかしくて席を立てなかったと思います。
とても面白かったです。同年代の方々に是非観てもらいたいです。
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