かくかくしかじかのレビュー・感想・評価
全350件中、121~140件目を表示
トリュフォー的な小さな良作。
原作は読んでいないが、とてもいい映画でした。
ただ自分の場合、美大出身であり、東村アキコとは違ってデザイン科ではあるものの、受験予備校の厳しい指導や、その温かさには共鳴してしまうところはあり、甘めのスコアになっているのは否めない。
レビューの幾つかで指摘のある様に、脚本はやや冗長で、ともすれば展開の変化もなく茫洋と進む気もするし、大泉洋と永野芽郁以外の出演者は深みがなく背景として流されてる嫌いはある。
しかしながらPV出身とはいえ、関和亮監督のアップの表情を捉える的確さと、最近の大バジェットの邦画と異なる抑制された間合いと笑いの演出は巧みで、コメディらしさを備えながらも主演二人の微妙な距離感と、にも関わらず強い絆で結ばれた師弟関係を美しく描いている。
また東村アキコがこだわったと思しき、デッサンや画力の成長を示す、映画内デッサンや絵画の変化もリアルさを裏付けている。
ややベタな印象から、正直バラエティ以外では少し苦手だった大泉洋も、「室町無頼」より遥かに魅力的な演技で驚いた。
そしてなんと言っても主役の永野芽郁の美しさとコケティッシュな魅力、観客を魅了する演技巧者ぶりは圧倒的で、何故か評価の高い「はたらく細胞」よりか遥かに映画的感興を誘っていた。
こうしたある種の小品が、テレビ局提供の国内映画で公開されるのは稀有な例だと思う。これからもこうした丁寧な作品が公開されるといいと思う。
原作は観ていません。妹が観に行って面白かったというので行きました。...
原作は観ていません。妹が観に行って面白かったというので行きました。
笑う永野芽衣さん、泣く永野芽衣さん、怒る永野芽衣さん、悩む、もがく、食べる・・・永野芽衣さんの様々な表情と、やり過ぎないバランスが取れたすばらしい演技を明子を通して観ることができ、満足した映画でした。色々お騒がせしている昨今ですが、乗り越え、今後演じていくであろう「大人の女性」の表現力に繋がればと思います。頑張ってください。
その様々な彼女を引き出したのは大泉洋さん演ずる日高。大泉さん好演でしたが、男の視点から見るとシナリオ立て、流れから思うにもう少し年配で怖そうな役者さんの方が良かったのでは思いました。二十代~三十代の女性客がメインターゲットの映画かと思われ、女性視点なら大泉さんで十分恐いし、十分に年配者に見られるのでしょうか(恐過ぎてもね。笑)。
一見、話の軸は明子のように見えて日高の物語です。原作者の実体験がベースと思われますが、原作者が日高に思う気持ちが映画時間の枠で表現しきれたのか、本当はもっと強い影響を与え、更に魅力を持った方だったのではと想像します。短い時間の中では、第三者、例えば金美の教授(高校美術の先生ではなく)に日高の画力の高さや「描け描け」連呼する理由、過去を語らせるといった、日高をもう少し知ることができる演出があれば、日高を知らない我々も、もっと原作者の胸の内と同じレベルで日高を感じられたのではないかと思いました。
笑うシーンでも声には出さないようにしている私ですが、思わず「ハハハ」と出てしまったシーンもあり、楽しく、心温まる映画でした。
普通かな
書く、書く、とにかく書く、辛くても書く
大泉さんグッジョブ。
そこに愛はあるんか?
とにかく描け
全体的には良くまとまってはいた
良い作品ですが
漫画家になりたい! の熱情をもう少し
大傑作コメディ「地獄の花園」の関和亮監督が再び永野芽郁主演で撮ったマンガ原作モノと聞いては観ずにおれなかったのだがかなり肩透かしをくらった。東村アキコという漫画家が美大受験の為に高校三年で通った絵画教室の先生との9年間を振り返って描いたほぼ実話回顧録でほぼドラマの無いほぼ退屈なエッセイモノローグほんわかお涙頂戴映画で無難にまとまっており満足したのは脚本も書き製作にも名を連ねる東村アキコ先生だけだろう。照れているのか「漫画家になりたい!」という熱情が希薄でサクセスストーリー部分に響くものが無い。受験から大学を出てコールセンターで働きながら漫画家デビューを果たすまではコミカルでそこそこテンポも良く楽しいのだけれど運命が定まってからの後半はあまりにもだるく辛い。原作になく映画の為に付け足したという海辺のシーンはやってはいけないダメ邦画の典型でこれだけの役者と監督の無駄遣いをどうしてくれると怒りさえ感じるのであった。アーメン。
描けーっ!
永野芽郁と大泉洋という魅力的な二人が出演しているので観賞。
漫画家東村アキコの自伝的漫画を永野芽郁主演で描いた作品。
恩師である絵画教室の日高先生を演じている大泉洋が昭和の男っぽくて非常に良かった。
竹刀を持って教えるスパルタ方式で現代だと体罰だとか暴力教師だとか騒がれそうな先生だが、根はまっすぐな面倒見のいい昔懐かしい先生像といえる。
大泉洋が演じているのでスパルタ教師であってもなんか魅力的に見えてしまう。
生徒の嫌がることも平気で言うし、デリカシーの欠片もない先生なのだが。
でも、なぜかそんな絵画教室に人が集まり絵も上達していく。
永野芽郁演じる明子は本当は漫画家になりたいのに美大出身という経歴が欲しいという不純な動機で美大を目指すのだが、そんな明子が美大に合格できるよう本気で絵を教える日高先生。
明子は大学に入ると絵はそっちのけで彼氏を作って遊びにあけくれる毎日。
そんな明子を大学に入ってからも気にかけ、わざわざ大学まで訪ねてくる日高先生を疎ましくさえ思う明子。
すれ違う二人の気持ち。
がっかりしたであろう日高先生が黙って酒を置いて帰っていく侘しさ。
大泉洋が本当に上手かった。
明子の才能を認め、自分が叶わなかった大学での勉強をする明子への期待。
明子の気持ちもわかる。
自分の本心をなかなか日高先生に伝えられないのもわかる。
日高先生はどんなときも「描け、描け、描けーっ!」としか言わないが、その場面場面で描けの中にいろんなメッセージがこめられているように感じました。
もっとよく観察しろ!弱音を吐かず頑張れ!悩んでいても解決しない、前に進め!緊張せず描きたいものを描いたらいいんだ!…etc
夏休みの課題を力技で無理矢理描かすところは今ではできない指導なのかもしれませんが、立派な自画像三部作が完成し教授にも認められた。
具合の悪くなった日高先生との別れのシーンも胸にくるものがありました。
永野芽郁も期待どおり好演していました。
原作漫画は読んだことありませんが、東村アキコ氏の日高先生への感謝の気持ちと贖罪の気持ちがまっすぐに伝わってくる良い映画だと思いました。
※仲居さん役の斉藤由貴はすぐ気づきましたが、あの下がりかたはギャグですよね?
こんな大森南朋、初めて見た!
原作ファンである。
正直、大泉洋(=先生)と大森南朋(=父ケンイチ)は逆の方がいいのでは?と思っていた。
が、蓋を開けてみたら大泉洋はちゃんと「先生」だった。舞台仕込みのしっかりした発声が先生の「描け―!」に活かされてたし、よくハの字になる眉毛が、なんだか面倒くさそうな人って感も出していたし、その一方で情け深くも見える。普段はただの「ボヤキ顔」がまるで(本当の意味で)能面の様にいろいろな表情に見えるのである。
そして何より大森南朋の「ケンイチ」が良い塩梅に振り切れていてすごく面白かった。父親が主役の「ひまわり!」ファンでもある自分が言うのだから間違いない。大森南朋がギャグテイストにあんなにキビキビ動けるとは知らなかった。かと言ってやりすぎることもなく、ちゃんと「父」の温かさも感じさせてくれた。
ちなみにケインイチがやらかすシーンはあまりに自然過ぎて思わず「あっ!」と声を出してしまった。
永野芽郁も当初は「とぼけた感じ」が合ってると思っていたが、それだけではなかった。コミカルなシーンはもちろん、泣いたり怒ったりが思いのほか良かった。特に大泉洋とのとあるガチンコシーンが素晴らしく、アキコの色々な感情が突き刺さってきて、思いがけず泣いてしまった。原作ではこのシーンでは泣かなかったのだが。ちなみに彼女はビジュアルも原作者の東村アキコ先生に近い。顔の輪郭やパーツの配置が似ている。着物姿などは衣装さんやメイクさんの研究もありかなり「東村アキコ」感がある。
その他のキャストもかなりよい。
北見(原作では二見)役の見上愛もイメージ通り。声が低めなのも良い。しかしながら他の作品ではそう思ったことがないし、大河ではむしろ高めだったように思う。声色も意識していたのだとしたら今のキャリアでそこまでできるのはかなり凄いのではないか。
鈴木仁は初めて知った時はまだ未成年で、若いのに色気のある子だなと思っていたのだが、本作ではその色をすっかり消し、ヤンキーだけど素直で憎めない「今ちゃん」になっていた。
畑芽育も単に可愛いだけではない。ちょっとした間合いの勘が良い。
そして森愁斗の「川崎君」。「ミーラクルガール♪」のくだりが地味にツボで吹き出してしまった。
MEGUMIはさすが。器用だな~。
「西村君」の神尾楓珠は本来の原作者のストライクゾーンのど真ん中ではないと思うのだが、「一目惚れする」というにはこれくらいイケメンの方が説得力はある。シーンは多くないがやはり存在感がある。
それにしても斉藤由貴が出てきたのには笑った。実はちょっと前に今回の騒動の話を高校生の子どもとしていたら、たまたまTVに彼女が出てきたので「この人こそ平成・令和の不倫の女王だよ」と教えていたのである(どんな親!?)。「奇跡の画!」と密かに盛り上がってしまった。ちなみに本当にちょい役だがなかなか良かった。特別出演とのことだったが何繋がりだったのか気になる。
映画化を知った時は「ついに!」と興奮し期待していたが、その思いは裏切られることのない良い作品であった。
強いて言えば若干リズム感が自分の好みではないところと、挿入歌の入れ方がうるさかった。
なお、終盤は原作には無いシーンで、ある種王道中の王道、東村先生レベルの人にとっては禁じ手とすら言えるのでは?そもそも私がそういうの好きじゃない!って始まった時には思ったのだが、大泉洋と永野芽郁のやり取りがとても良く、終わった時にはそんな気持ちは吹き飛んでいた。あと宮崎の海も良かった。映画館で見てよかった。
日高先生が日高先生だった
宮崎県民からすると宮崎弁が物足りない、、、
絶滅危惧種
漫画をそのまま映画にした感じ
なんで少し面白みに欠けます
東村アキコさんと日髙先生はめっちゃ似てました。
東村アキコさんがキャスティングしたはず。
大泉洋 まんま日髙先生でした
先生は最高の教え子だと思っていると思う。
劇中の東村アキコが書いた絵と日髙先生が描いた絵はそれぞれ別の人が描いてるけど東村アキコの方は漫画で見たまんまの絵が再現されててすごいと思った
金沢美大の受験のエピソード弱かった。
カニと引き換えにあの像は少年だからあんまり筋肉ついてないし平たい感じに書くとかアドバイスもらってて、次の日は筋肉を消しまくった。その次の日その男の子いなくなってたのにエピソードが省略されてた…
あのエピソードがないとなんで受かったんって感じになると思う
映画化よりもアニメ化の方が良かったかも。
映画は体調の良い的に見ましょう
全350件中、121~140件目を表示