「日高先生はホンモノの絵描きだ、グッときたぞ」かくかくしかじか pekeさんの映画レビュー(感想・評価)
日高先生はホンモノの絵描きだ、グッときたぞ
素直に「いい作品だな」と思いました。
何度もグッときた。そして、こころにしみた。
イージーな、お涙ちょうだい的な映画じゃなくて、爽やかで、からっとしているところがいい。
宮崎弁という方言がまたいいなぁ。
生涯を通じて打ち込める、好きなことのある人生はしあわせだ。
日高先生も明子もしあわせである。
しかし、日高先生は立派だなぁ。
ああいう人が、本当の絵描きなのだ。
スーパーやコンビニで売られている出来合いを絶対に食べない、というところも印象的であった(実際は奥さんがいたからできたんだろうな)。
ストーリーもよかったけれど、主人公の衣装もよかった。どの洋服もとてもかわいかった(あのバーミリオンのアディダスのジャージ欲しい)。
そして永野芽郁ちゃんは、やっぱり美しい(耳の形もきれいだ)。きれいな人がかわいい服を着るのだから、さらに素敵に見えるのであった。
ちょっと気になった点はというと、ピンク電話やガラケーなど、時代を考慮して小道具を揃えているのに、宮崎に帰省するときの飛行機が「ソラシドエア」だったところ。
この航空会社は本社が宮崎ということで、そういう「大人の事情」的なこともあるのかな? まあどうでもいいようなことだけど。
ところで、ぼくも、予備校で数年間みっちりとデッサンをたたき込まれたし、金沢美工大の油画科も受けたし……(2次試験の人物描写で落ちたけど)。
その後、別の美大に進学し、いまも細々とですが絵を描き続けているので、ちょっと特別な思いでこの作品を鑑賞しました。
ぼくが通っていた予備校もわりと厳しいところでした。
「キミらは、ほめるとすぐ図に乗るからな」と、滅多に生徒をほめたりしなかった。
日高先生があれだけ厳しくするのもわかります。若いころに基礎を固めるのって、本当に大事ですからね。
この映画のように、人間はある時期に徹底的にしごかれるのって、必要なことだとぼくは思います。
でも、いまの時代はそういうのなかなかむずかしいんだろうなぁ。
追記
芽郁ちゃんは、なんかいろいろ報道されていますが、そんなことに負けずにこれからもがんばって活躍してほしいです。