「原作者・東村アキコさんの気合いが入ってる」かくかくしかじか 島田庵さんの映画レビュー(感想・評価)
原作者・東村アキコさんの気合いが入ってる
美術監修はもちろん、(共同)脚本・製作、そして方言指導。
撮影現場にもいて、求められたらアドバイスをしたという。
そして、日高先生役に大泉洋さんをリクエスト。
断られても何度もオファーして、最後は快諾を得たんだそうな。
この日高先生は、相当無茶な人物として描かれている。
その指導哲学は、一貫している。
「上手くなるまで、何百回でも、描け!」
そして生徒の面倒を、どこまでも見る。
それが、常人離れした人柄として現れる。
常人離れということを、おそらく当人は理解できない。
だから東村さん――映画の中の林明子は、大学進学後は、
本音は言えないけど、なるべく遠ざかりたかった。
それでも運命の糸は、2人を遠ざけてくれなかった。
東村さんは、原作を描いた経緯についてのインタビューで、こう語っている。
>これを描くまでは、逃げてたんですよね。要するに私は不義理をしたまま離ればなれになってしまって、ああ、まずかったなぁと思いながら生きてて。
先生を思い起こすことで、そういう自分にけじめをつけた、ということらしく。
だから、大切な作品なのですね。
――心して、観ました。
そして先生の真っ直ぐさを、受け止めました。
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