28年後...のレビュー・感想・評価
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良い意味で肩透かしを食らった
この手の映画はスプラッター系で気持ち悪い(それが良くて観てますが)
今作は不気味さあり気持ち悪さあり、で尚且つキレイに収まっていてハートフルで感動した。
序盤の様な不気味な魅せ方の映画もみたい。
序盤の不気味さは⭐︎5
ゾンビと共に時は流れる
28日後と28週後と言う、二つの前作があることを、この映画の観賞後に知りました。奇妙な映画タイトルを見た記憶が甦りましたが、観てはいなかったです。
◉変わり果てた姿から始まる
道理で、どんなウィルスがどんな経過と速やかさで、人々の抵抗を突き破って、世界を暗澹たるものに変えてしまったのか…がほぼ描かれていなかった訳です。前略から始まった。
本土から隔絶した島で一塊になって、弱いゾンビを見下して、強いゾンビに恐れをなして、時の流れのままに生きるしかない人々。本土を見つめる姿が哀しい。
◉死を想え! の強要
それでも幼い者がいれば、人々の希望になり得る。父親も息子への成長に期待をかけていたが、しかし描かれていたのは、「大人になる少年」より、「母への愛だけで押し潰されそうになる幼い者」。私にとっては、それがこの映画を観続けられた大きな要素だったのですが。
それで遭遇したのが、メメントモリだった。ヒトとしての理性も感情も失くすぐらいなら、常に従容として死に赴くだけの覚悟を養いなさい。故に見事な速やかさで、ケルソン博士は母親を殺す。「従容として死に赴け」を、スパイク少年に見せつけたと言う解釈でよいのですよね。
愛する息子が居るのだから、母親がジタバタすることも、生の意義だろうと思えましたが、そのシーンは出てこなかった。
◉みんなゾンビ
ゾンビを斃して生還した少年を讃えて歌う一同は、どちらかと言わなくても、生き急ぐ獣のように描かれていた。ゾンビであろうと、ゾンビでなかろうと、生に対しては同じ類いに見えました。
最後に現れた対ゾンビーの義勇軍が、魅惑的だったので、次第に大人びていくスパイクと義勇軍で続編を作って頂けないだろうか…と、少しワクワクしましたが、実現の範囲なのですね。
前作も前前作も是非、観たいです。
boots!boots!
「メメント・モリ(死を想え)」的なセリフも出てきて、セリフが多いし、抽象的な映像が続く。ここが「走るゾンビでハラハラしたい!」という気持ちとのギャップがすごい。例えるなら、『バガボンド』の急な農業編みたいな、あの感じ。
ゾンビ映画観に来たのに、急に“生と死とは?”みたいな問いかけが始まると、ちょっと置いてけぼりになる。
ここはレビューでも言及する人が多くてとても共感できた。あまり哲学的な話は観たくない……。
とはいえ、やっぱりダニーボイル。映像はカッコよかったしあがった。
boots!boots!
https://note.com/green_pepper/n/n547d1583056c
少年の選択
この大地に根付くのはホラーだけど、物語の根本となるものは人間の尊厳である生きること生きる道を問う。
そんな過酷な世界の中、自身の信念で生きようとする少年が選択する道を応援したくなる。
少年の成長物語としてる点は異色だし、オープニングのシーンがラストに続くのだが、本質の物語はこの後続くことになるのだろうところで終わりを迎える。
この後この2人の遭遇が何をもたらすのか興味が尽きない。
28年後
◇イングランドイズマイン
EUから離脱したイギリスという国には退廃を曝け出してカルチャーに変える潔さがよく似合います。数多くのロックスターを輩出した土壌には、過度に発達した「本音と建前」そして「皮肉」、民主主義を唱えながら歴然と存在を続ける「階級社会」、イングランド🏴にはカウンターカルチャーを育む滋養と気候に恵まれているようです。
#28日後... の続編として企画されたこの作品では、ゾンビ(凶暴化ウイルス感染者)映画のホラー性よりも、少年の成長と父母の存在という普遍的道徳的テーマを強く感じました。ダニー・ボイル監督もいつまでも#トレインスポッティング (やんちゃ)してられないということかもしれません。
物語前半で、廃墟としたイギリス本土へと出掛ける父子。その道中で父はゾンビを殺す方法を息子に教えます。動きの鈍いモノから走って追いかけてくるモノ、大ボス的な強いヤツに至るまで、対処術、殺傷方法をこと細かに伝授します。考え過ぎかもしれないですが、移民排斥の隠喩のようにさえ感じてしまいます。
後半は、病の母の治癒の為に医師を探し求める旅路です。母はゾンビの赤ん坊を生かすことを教えながら、命の尊さを伝えようとしています。わかりやすい母性です。
背景は緑豊かなイングランドの自然風景。人間の愚かさをアイロニーを込めて描こうとする屈折したホラー世界がそこにありました。イングランドイズマイン。
死生観
スピーディーで超スリリングな
ストーリーとビジュアル。
恐怖ながら、美しさもある。
無垢の巨人と獣の巨人が凄まじい。
進撃の巨人を彷彿させる。
カルト的な考えが島を支配。
人々の心が怖い位に操られている。
そこから、抜け出したスパイク少年。
地頭が良いのだろう。
母親との絆。父親に対する幻滅。
命の尊厳も学びつつの死生観。
愛の物語でもあった。
ウォーキングデッド化
ウォーキングデッドのキャロルのそっくりさんがいた。各地でコミュニティができてるさまはまるでドラマ、ウォーキングデッドの世界観。
28日後とはだいぶ異なる雰囲気になってるのね。
にしても、若干パパに同情した。
あんな世界線で生きてたら浮気のひとつやふたつ....多感なママ大好き男子には許せないか。
でも大切な息子にナイフつきつけられて、
家出られたらわたしなら耐えられないなあ。
単なるゾンビ映画というより、
どう生きるかを考えなさいという教訓映画。
にしても、レイフファインズはママの頭蓋骨持ってくるの、早すぎます。心の準備が...
メメント・モリ
アレックス・ガーランドプロデュースによるゾンビ映画「28日後・・」「28週後・・」に続く28シリーズの第三弾。ダニー・ボイル監督、アレックス・ガーランド脚本のコンビは1作目以来のタッグ。実は前2作は観ておらず今回が初見だが、話は独立しているので問題はない。
それより問題なのはこの作品は3部作の1部ということが何もアナウンスされていないこと。ラストに急展開し続いてしまうのだ。完結すると思い観ていたので目が点になった。
人間を凶暴化させる謎のウィルスがロンドンで蔓延し、多くの死者を出してから28年後、一部の人間が本土から離れた孤島に逃れコミュニティを形成し身を潜めて生活している。
ある日ジェイミー(アーロン・テイラー=ジョンソン)は12歳の息子スパイクを連れて本土に渡る。それは大人になるための通過儀礼として、もはや人間ではなくなってしまった凶暴化した感染者を狩るというものだった。
中盤までの展開は定番のゾンビ映画プラスバイオハザード系のゲーム映画のようで既視感が否めない。ゾンビ的といえども死者ではなく感染者なので、人間が人間をゲームのように殺すというのは、上陸の時に被せられる過去の軍隊の歌と映像でも明らかだが、愚かな戦争の比喩だろう。
ただ、ダニー・ボイルとアレックス・ガーランドという鬼才2人のコンビとしては凡庸で物足りない。ところがスパイクが病気の母親を連れて再上陸するあたりから本領発揮。
本土で感染せずに生き延びている元医師のケルソン博士(レイフ・ファインズ)の登場から全く展開が変わるのだ。多くは書けないがキーワードは「メメント・モリ」、ラテン語の成句で「死を思え」「いつか死ぬということを忘れるな」といった意味だ。
物語は中盤以降哲学的な展開を見せ、そしてラスト近くスパイクは奇妙な集団と出くわす。
哲学的な展開をぶち壊すようなラストで面食らうのではないか。
しかし、2部に続くというのであれはこれからがこの監督脚本コンビの本領が発揮されるのではと楽しみ。
2部は製作済みで来年1月に公開される予定なので楽しみに待ちたい。
前半が凡庸なので評価は3.5とした。
頭蓋骨タワーには登りたくない😭
「28日後」「28週後」に続く3作目。1作目に続いてダニー・ボイル監督作品。この監督さんは、アカデミー作品賞の「スラムドッグ$ミリオネア」も撮っていますが、幅広い活躍ですね。1作目、2作目ともに内容を殆ど忘れていましたが、この作品鑑賞に支障ありませんでした。
少年(スパイク)の勇気に拍手です。演技も上手。病気の母を本土の医師のところまで連れて行こうとする勇気は買いますが…でも段々と頼もしくなってくるのが良かったです。
ケルソン医師が出てきた時は、「どっかで観た人やなぁ」と思いながら観ていましたが、「教皇選挙」のレイフ・ファインズさんと解りビックリです。ケルソン医師は、どうして頭蓋骨タワーを築きあげたのかしら?不気味ですよね。昔、出張でフランスに行った時に、カタコンブ・ド・パリを見学したことがありましたが、とても不気味でした。見学したことを後悔しました。映画の頭蓋骨タワーのシーンで、嫌な思い出がよみがえりました。
感染者が、子供を出産するシーンでは「ドーン・オブ・ザ・デッド」(2004年)の似たようなシーンを思い出しました。
続編もあるようですが、次の展開が楽しみです。
『28年後…』レビュー|経営者として考える“再生”と“変化への適応”
映画『28年後…』(原題:28 Years Later)は、社会の崩壊から再建までの長い時間を経て、人類がどのように生き直すのかを描いた作品だ。前作『28日後…』『28週後…』から受け継がれた絶望的な世界観の中に、人間の本質、組織、信頼、進化といった深いテーマが内包されている。
経営者としてこの映画を観たときにまず感じたのは、「変化に取り残される者の末路」だ。感染症によって社会が崩壊したあと、価値観もシステムも一新される。旧来の“常識”や“ルール”は通用しない。これはまさに、現代のビジネスにも通じる。特にIT業界では、数年どころか数ヶ月で常識が変わるスピード感がある。だからこそ、ITスクールなどを通じて、常に学び直す姿勢が必要なのだと痛感する。
本作に登場する人物たちは、過去の栄光やルールにすがっても生き残れない。むしろ、“何を捨てるか”“新しい武器をどう手に入れるか”を選択した者が次の社会でリーダーシップを握る。これは経営の現場でもまったく同じ構図だ。新卒時代のスキルや人脈だけでは、継続的に組織を成長させることはできない。常に時代に応じてスキルをアップデートし、再定義しなければならない。
また、『28年後…』では人と人の「信頼」が最終的な生存の鍵になる。この点も経営に通じる。テクノロジーが発展しても、人が動くのは“信頼する人”の言葉であり、その土台がない組織は脆い。
28年という歳月の中で、人類は何度も絶望と再出発を繰り返す。本作はただの終末SFではない。“壊れた世界”からいかに価値を創造し直すか、そして次の世代に何を遺すのか。経営者としてこの問いに真摯に向き合うきっかけをくれる作品だ。ITスクールなどで学ぶ技術も、結局は「人の未来」を創るためにあるのだと再認識させられる。
ジミーの生い立ちの方が気になる。
あらすじ
パンデミックから28年。
干潮の時にだけイギリス本土と陸続きになる島にコミュニティを築く人々がいた。
その島に生まれ育った少年スパイクは、父と初めて本土に上陸した際に火が焚かれている地区を目撃する。
島に戻った夜、その火は島にはいない医者によるものだと言うことを知る。父の不倫を目撃したスパイクは
翌朝、病に悩む母を連れ医者を目指して旅立つのだった。
28日後の世界を下敷きに描いた少年の成長譚。
ベースのシナリオは父からの独立、旅を通じた成長、母との別れ、師からの教えとオーソドックスな成長譚。
これらをしっとりした演出でまとめてくれるだけでよかった。
世界観を壊すようなゾンビの種類分け(スローローやアルファの存在に意味は無い。通常のゾンビで代替可)や、
弓矢の戦闘描写(どこの世界に頭や胴体をぶち抜ける矢があるか)をストーリー都合だけで取り入れているのは興醒め。
ケルソン医師の髑髏の塔にしても存在意義は薄い。(語られた様に追悼の意味なら、火葬せずにキリスト教的に普通に埋葬でいい。感染症なので復活も無い)
最後に登場した成長したジミーも違和感MAX、でもワクワク度もMAX。
むしろジミーがどうやってあんな風に成長したのかの方が、スパイクの行く末より気になるぞ。
と思ったら、続編の構想があるそうだ。製作されることを祈る。
なんですかこれ?
ありきたりなゾンビ映画になっちゃった
28日後、28周後とシリーズ見てきましたが、
待望の続編でワクワクしながら映画館で見ました。
見終わった感想は「うーん…」
今までのシリーズの繋がりはあまりなく、ただ
ビックリさせる系。話もチグハグ。裸族のゾンビが出てきて、あの今までの独特な怖さはあまり無い。唯一ドキっとしたのは吊るされたゾンビくらいかな。最後にポップな感じに仮面ライダーみたいな
グループが出てきて‥ゾンビ倒して続編があるような終わり方でした。
やはり映画は1.2作が面白くて3作辺りから雲行きが怪しくなりますね。何年も待ってこの出来は正直残念です。
ゾンビ映画の概念とは・・
先日観賞した「罪人たち」のヴアンパイア物もそうですが、今作品を観て「ゾンビ物」もまだまだあらたな視点で描ける題材なんだな、とつくづく思いました。
私個人のこれまでのゾンビ映画の印象は、おおまかに言えば、死んだ人間が生きている人間を襲ってくる中で、人々がどのようにして生き延びるか?というのをあれこれ手を変え品を変え描くものですが、近年は既に生き残った人間がコミュニティーを形成し、ゾンビの脅威にどのように立ち向かうか、と「消極的」サバイバルではなく「積極的」サバイバルとなっている印象があり、本作品もその近年の傾向に漏れない内容になっております。
これに加え、生き残った人間が「ゾンビ」要因ではない「死」の事実に直面し、それに対してどう向かい合い、対処するか、と、改めて「死」に対する熟慮を求められます。つまり、方やゾンビが溢れている世界で命がいとも簡単にどんどん消費されていく中で、人の「死」というものをもう一度じっくりと考えさせられるのです。
物語の中盤、元医師によって積み上げられた骸骨の山を目の前にして、医師が語る言葉、少年の行動になぜか胸が打たれました。「ゾンビ映画」なのに死生観を問うてくるこの作品は、数多ある派生作品とは一線を画するものでした。
ゾンビ映画を通して少年の自立を描いた作品
28日後…から始まったゾンビ映画シリーズの最新作。
シリーズものだが、今作は三部作構成の第1章に位置付けられているので、ここから見始めても全く問題無い。
ゾンビ映画苦手な人でもグロ描写はあるが、暗いシーンや過度なジャンプスケアは少なめなので鑑賞可能。
話題になっているiPhoneによる撮影方法や、演出とカメラワークは個人的に好む部分が多かった。
スコットランドの美しい景色の中にポツポツと映し出されるゾンビのシルエット。隔離された島から本土へ渡る満潮の時しか現れない一本道。
ポストアポカリプスものとして良くある荒廃した街並みが舞台では無く、大自然の中でのゾンビサバイバルという部分がホラージャンルに映像美を足す良いアクセントになっていた。
ストーリーとしては12歳の少年が母の病を治す為に医者を探して旅をすると言うロードムービーがメインで、その旅の中でこの世界の残酷さやカルト的な考え方に触れることで、内面的に自立していく様を描いている。
ラストでの彼の自立を表情の変化で納得させる演技は見事で、彼の今後の成長を見届けて行きたい。早く続編を観たいと思わされた。
今作のメインテーマである“メメント・モリ”や、ゾンビの強化個体アルファの存在、ゾンビの出産など興味深い設定が多く非常に満足度が高かった。
三部作の導入として素晴らしい出来だったと思う。
これは…
ダニー・ボイルが監督したサバイバルホラー
ただのゾンビ映画ではない
何だかんだ言っても「どうせゾンビ映画でしょ」と思っていたら、大間違いでした。子どもの成長を丁寧に描いた、味わい深い作品です。
また、映像と音響も素晴らしく、特に映像は印象的でした。自然の描写が美しく、画面の切り替え方にも工夫が感じられます。あらためて「映画は映像が大事だ」と、久しぶりに実感させられました。
追記
レイフ・ファインズが出演していることを知らなかったので、登場した時には、なぜだか少し得した気がしました。
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