28年後...のレビュー・感想・評価
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ゾンビ映画の概念とは・・
先日観賞した「罪人たち」のヴアンパイア物もそうですが、今作品を観て「ゾンビ物」もまだまだあらたな視点で描ける題材なんだな、とつくづく思いました。
私個人のこれまでのゾンビ映画の印象は、おおまかに言えば、死んだ人間が生きている人間を襲ってくる中で、人々がどのようにして生き延びるか?というのをあれこれ手を変え品を変え描くものですが、近年は既に生き残った人間がコミュニティーを形成し、ゾンビの脅威にどのように立ち向かうか、と「消極的」サバイバルではなく「積極的」サバイバルとなっている印象があり、本作品もその近年の傾向に漏れない内容になっております。
これに加え、生き残った人間が「ゾンビ」要因ではない「死」の事実に直面し、それに対してどう向かい合い、対処するか、と、改めて「死」に対する熟慮を求められます。つまり、方やゾンビが溢れている世界で命がいとも簡単にどんどん消費されていく中で、人の「死」というものをもう一度じっくりと考えさせられるのです。
物語の中盤、元医師によって積み上げられた骸骨の山を目の前にして、医師が語る言葉、少年の行動になぜか胸が打たれました。「ゾンビ映画」なのに死生観を問うてくるこの作品は、数多ある派生作品とは一線を画するものでした。
ゾンビ映画を通して少年の自立を描いた作品
28日後…から始まったゾンビ映画シリーズの最新作。
シリーズものだが、今作は三部作構成の第1章に位置付けられているので、ここから見始めても全く問題無い。
ゾンビ映画苦手な人でもグロ描写はあるが、暗いシーンや過度なジャンプスケアは少なめなので鑑賞可能。
話題になっているiPhoneによる撮影方法や、演出とカメラワークは個人的に好む部分が多かった。
スコットランドの美しい景色の中にポツポツと映し出されるゾンビのシルエット。隔離された島から本土へ渡る満潮の時しか現れない一本道。
ポストアポカリプスものとして良くある荒廃した街並みが舞台では無く、大自然の中でのゾンビサバイバルという部分がホラージャンルに映像美を足す良いアクセントになっていた。
ストーリーとしては12歳の少年が母の病を治す為に医者を探して旅をすると言うロードムービーがメインで、その旅の中でこの世界の残酷さやカルト的な考え方に触れることで、内面的に自立していく様を描いている。
ラストでの彼の自立を表情の変化で納得させる演技は見事で、彼の今後の成長を見届けて行きたい。早く続編を観たいと思わされた。
今作のメインテーマである“メメント・モリ”や、ゾンビの強化個体アルファの存在、ゾンビの出産など興味深い設定が多く非常に満足度が高かった。
三部作の導入として素晴らしい出来だったと思う。
これは…
ダニー・ボイルが監督したサバイバルホラー
ただのゾンビ映画ではない
何だかんだ言っても「どうせゾンビ映画でしょ」と思っていたら、大間違いでした。子どもの成長を丁寧に描いた、味わい深い作品です。
また、映像と音響も素晴らしく、特に映像は印象的でした。自然の描写が美しく、画面の切り替え方にも工夫が感じられます。あらためて「映画は映像が大事だ」と、久しぶりに実感させられました。
追記
レイフ・ファインズが出演していることを知らなかったので、登場した時には、なぜだか少し得した気がしました。
memento mori
「28日後…」「28週後…」を鑑賞して遅れながら新作を鑑賞。
前作、前々作はゴリゴリのパニックものでしたが今作はどうなる?と思いましたが、テイストは違う感じになっていながらめちゃくちゃグッとくるものになっていて感動しました。
前作のようなヘリコプター大回転のような派手な見せ場は無いものの、感染者の個体と集団での恐怖の見せ方は過去一だったなと思いました。
鈍い感染者でも油断ならないですし、アルファは俊敏なのが強くていかついですし、冒頭での自宅が殺戮の現場になる恐怖も描かれていてゾッとしました。
それに対して矢で射抜くシーンが一発バチっと決まるシーンはかなりスタイリッシュで惚れ惚れしました。
感染者が殺す時のアクションも脊髄引っこ抜きとかいうギャグなはずの絵面を真面目にやることによって狂気になっていたのも好きでした。
全体的な絵作りも綺麗に仕上がっていてその映像美と臨場感に圧倒されっぱなしでした。
今作はゾンビものという立ち位置よりかは少年・スパイクの成長譚として描かれており、広大な自然と同時に荒廃した世界を映しているのでジュブナイルものとしても良さを発揮していますし、少年が世界を知って一歩踏み出していくという力強さを感じられます。
強さを教えたいがあまりに押し付けになってしまっている父のジェイミーとの接し方によって徐々に自分が何者なのかを掴んでいくのがとても良いですし、病気を患ってるがために放心状態になっている母のアイラと共に医者の元へ向かうというのも、スパイクの決断でしっかり動いていたりしてとても良い子だ…!と何度思わされたことか。
途中で出会った兵士とも円滑にコミュニケーションを取ったり、途中で感染者の出産を見たりと衝撃的な絵面もあったりしますが、全てがスパイクの成長に繋がっているもんですから大したもんです。
医者の元についてからの弔いもこれまた素敵なものに仕上がっており、旅の途中で出会ったもの、ずっと連れ添ってきたものと、スパイクの価値観が反映されているようなシーンがとても美しかったです。
あんだけ壮大に感動させて終わっておいて最後の最後にヒャッハー!するのは景気が良すぎます。
次回作では彼ら彼女らが関わってきて、スパイクの更なる成長に携わってくれるのかな?と思うとワクワクが止まりません。
一風変わったゾンビものも突き詰めていけばあらゆるジャンルを巻き込んだ大作になるんだなと思いました。
是非とも続きを!そして現地に行ってみたい…。
海外への聖地巡礼を行いたいよ…。
鑑賞日 7/6
鑑賞時間 21:25〜23:35
感染者の怖さを表現しつつ、現実だったらこんな感じなのかな...とい...
ボルトも真っ青
ゾンビは早歩きで逃げられるが、これは全力疾走でも無理です。しかも、ゾンビは噛むだけ。これは、唖然となる程の惨たらしさ。怪獣映画で初めて人間を食べたガイラを観て以来の衝撃でした。
あの赤ちゃん、次作の主人公の予感が。
アーサーと円卓の騎士
思ったより集中できた!👍
A304 見ている方の期待が上がると
2025年公開
前2作ってもっと面白かったよなー、と思ってしまう。
ワタシなんぞ浅はかなので
別に哲学的なものは入れんでいいんでね?
大人の階段登る君はまだ♪とか
千のかーぜーに 千のかーぜにのーって♪とかは
要るの?
もっとバンバンいけー
俺はお母ちゃんを助けるんや!こいつも浅はかやなあ。
だいたい赤ん坊が罹患していない、ってどうしてわかるんや?
赤ちゃんがゾンビやったのもあるやん!
俺は奴らの嫌いな汁を塗ってるから大丈夫って安直やなあ
こんなグダグダで終わらせるつもりか?
え?終わらせるつもりはないって?
あーそうですか
60点
鑑賞 2025年7月8日 MOVIX京都
配給 SONY
評価が難しい
一応このシリーズは全部見てたはずなんだけど、あんまり覚えてなくて雰囲気だけでも思い出せるかと思ったのですが、最後までこんな感じだっけ?と言う疑問符が。
序盤の父と子の冒険から帰還、そして中盤から後半の訣別と 愛するものとの別れ、成長物語としては王道な感じで、映像も内容も芸術的な感じで、期待してたものとは違ったもののなかなか良い感じで、最後は一人旅を決意し、成長を見せ感動のラストだと思ったところでの最後のオチ。
いや、凄い面白いのだけど、その面白さが欲しかったわけじゃないんだよなぁ。おかげで後味スッキリ目になったと言えばなったのですが……。いや、嫌いじゃないですけど、ですけどー。
世界観を考える
新たなゾンビが出てきてどう戦って生き残るか、という単純な話ではなかった。この作品を観るに、自分の価値観で観てはならないと感じた。少し具合が悪ければ体温計で熱も測れるし、薬局で様々な薬も買える。病院も科ごとにあってすぐに罹る事もできる。私たちは死から遠い場所で生きていると言えるのではないか。しかし劇中の彼らは違う。ゾンビに殺られなくても病気や怪我、飢えで死ぬことも日常茶飯事だろう。死が身近にある世界で生まれた息子からしてみれば、たとえ病気持ちの母親を連れて途中死ぬかもしれないなかでも先生という希望にすがるのは当たり前ではないか。なぜわざわざ村を出て子どもを訓練するのか、母を連れて行くのか、安楽死をすんなり受け入れたのか疑問に感じるのは世界と考え方や価値観が違うからだと思う。村に閉じこもっても食料や物資もいずれ尽きるから本土に調達に行くだろう(もののけ姫みたいに周辺は取り尽くしたのだろう)し、遠征のたびに誰か犠牲になるから進撃の巨人みたいに早く新兵を育てる必要があるのかも。病気で苦しんで死ぬ人もきっと村にはいて息子は見ていたのかもしれないから、安楽死ならと受け入れたのかもしれない。そう考えると劇中の言動もだいたい理解できるから、私はけっこう楽しめた。こういった世界で人はどうあるべきなのか。最後の集団も時計じかけのオレンジみたいな狂った感じで次回も気になります。ただ麻痺させたアルファを殺さなかったり、出産のくだりはちょっと良くわからない。
どこか似ている・・・
アイ・アム・レジェンドと偶然と思うが重なる。
事前に観ていた予告では、てっきりカルト要素の強い
ストーリーかと思っていたが、そこは良い意味で裏切られて
カルト集団の話では無く安心した。でも仮面の意味は?
冒頭の神父の息子が少年の父に成長したって事?
28日後、週後、年後の意味は、ほぼ無い本当の時間経過。
28週後のような娯楽作かと思ったが、家族ドラマ感が強い作品。
話は変にシリアスなんだけど、ストーリーに今一説得力が欠けるので
何でかな~と感じる部分が多々有る。
28年経ったら衣服が破れて無くなるのは理解出来るが、別に全裸で
無くても・・・目のやり場に困るブラブラしてた様な・・・気持ち悪い。
身を守る道具が弓だけ?槍は無いのか?槍が有ったらかなりの安心感。
少数の敵にはかなり有効的で必然的に話しが面白く無くなるが。
一時期テレビなどで聞いた「メメント・モリ」死を想え。
レイフ・ファインズが演じるドクターが仙人みたい。
母を想う切実な主人公の気持ちは切ない、あれだけ恐ろしい
おもいをして逃げ帰ったのに、そこに母を連れ出す行動は信じられないが
何としても母を助けたい一心なのだろう。助けられない事を宣告されても
尚、懇願し頼むスパイクが非常に切ない。そして母は一瞬で骸に・・・
スパイクは母の頭蓋骨をモニュメントの頂点に据える。
なんか詩的だ・・・
死を覚悟した母アイラが助けた赤ん坊の行く末は、
最後に現れた謎の男ジミーとスパイクが、どう関わって行くのか、
28分後は作られるのか?28秒後か?
これは単なるゾンビ映画ではない・・
”ホラー”=”低俗”なるイメージを完全に排したオスカー監督に拍手!!
この路線で行くのか
走るゾンビという歴史を変える改変をした作品にも関わらず、そのゾンビを背景として人間の本質を描いた問題作、「28日後…」。
感染拡大後、復興を目指す英国に再び地獄の悪魔がやって来るサバイバルスリラーの「28週後…」。第1作と2作ではまるで風貌の違うシリーズだが、2作目は興行的に下落気味だった影響で「28月後…」が幻の脚本となってしまったという事は有名な話だろうか。
そして満を持してダニー・ボイルが自らメガホンを取った最新作、これは観るしかないだろう。コロナ経験後、レイジウイルスの本件も絵空事ではなくなったが、その背景を踏まえ、ダニー・ボイルはどう描くのかと気になっていた。
それが、意外にも王道な路線であり、一見肩透かしに思えるも、そこからダニー・ボイルらしさ全開の作風に仕上がっており、彼のファンは歓喜する様な作品になっていた。「クレイヴン:ザ・ハンター」が失速に終わったアーロン=テイラー・ジョンソンが主演の様に扱われているが、本作ではかなり端役な印象だ。恐らくシリーズ3部作構成とされる本作において、これから活躍する立場なのだろう。本作でスポットライトが当たるのは、その弟である。感染者が蔓延る本土から少し離れた離島で穏やかに暮らす一方、イギリスには出ることも入ることも出来ない国ごと隔離された状態の暮らしであり、そのギャップにぶるっとするが、その安全とされる離島では、ある程度の年齢になると本土にゾンビ狩りに行く風習がある様で(劇中では深く語られないが、主食となる野生動物を狩りするために本土に行く必要があり、その為の訓練、度胸試し的立場なのかも知れない)いよいよ初めて本土に行く形になる所から幕が上がるのだが、そこで行った本土でトラブルに見舞われ、その最中に見つけたある事実から、病気の母を連れて単身で本土上陸を試みてしまうのだ。そのある事実というのが予告編でも登場した頭蓋骨を山積みしたあのオブジェと、一見血を塗りたぐった様にも見えたレイフ・ファインズである。
本作でもやはり感染者は背景に留まるのだが、アルファと呼ばれるレイジウイルスの変異で身体能力が上がった超人類の様なモンスターがおり、アルファ率いる感染者集団がメインで襲ってくる為、きちんとモンスターとして印象強く出て来ているが、ひたすらレイジ(凶暴性)を露わにし、何を考えているのかも分からない血だらけの感染者とはタイプが異なる為、近付きたくないゾンビ特有の怖さが無く、人間をどう欺いてくるのかというそちらの怖さが押し出された印象である。ディストピア的世界観でサバイバルするホラーに見える様な予告だったが、一筋縄ではいかせないのはダニー・ボイル監督×アレックス・ガーランド脚本の最強タッグのせいだろう。 キャラクターも個性的な人物が多く、特に最後に絡む連中は恐らく今後のシリーズに影響するだろうが、終末世界とは思えない豪華な格好であり、(何故か全員派手なジャージ)愉快にゾンビの首をギコギコ切り刻む姿には感服させられた。良い意味でも悪い意味でも予想を裏切る形で世に放たれた本作だが、恐らくこれからが本番なのだろう。興行的には続編製作には問題なさそうだが、これで終わってしまったら非常に残念でしかない。
タイトルなし
オープニングの感染者襲撃、最も過去作品っぽさを感じるシーケンスだったけれど前作から劣化している感じを受けて不安になった。また教会で神父さんが喜んで死んでいく姿を観て作品のテーマにも不安を感じた。
いよいよ本編が始まるけれど序盤で世界観に納得できなかったから、観るもの全て素直に入ってこない。
巨人が追ってくる姿はギャグっぽく、妊婦感染者が徘徊している姿を見た時に少し期待したが、母ちゃんが出産に立ち会って台無し。1作目の印象だと感染力が超強いってイメージなんだけど、あんなに血だらけになって本当に大丈夫なの?ずっと1人で逞しく生きていたドクターも客人がいなければ退場寸前の大ピンチだし。
当分の間、町に戻らない決意をした少年の姿を観て少し盛り返したところで終わりかなと思った直後に戦隊モノバトルが始まってゲンナリした。次回作は評判を調べてから観るか判断する。
大御所監督にコレを言ってしまうのは忍びないが才能を全く感じなかった。
全210件中、21~40件目を表示