劇場公開日 2025年9月26日

「まるで洋画を見ているような迫力でした」沈黙の艦隊 北極海大海戦 はて1984さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5 まるで洋画を見ているような迫力でした

2025年10月25日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

知的

良かった点1
 俳優の皆さんの演技が上手かったです。総理大臣の笹野さんや、影山外務大臣とか渋くて良いですね。上戸彩さんもお綺麗でした。私は、邦画特有の過剰演技がいまいち好きになれないのですが、本作は抑えた演技が良かったです。ハリウッド式に色々な演技パターンで撮って、ポストプロダクションで選ぶ方式だったのでしょうか?

良かった点2
 分かりやすい。本来、暗い海中で、シルエットの似た艦型の潜水艦が、3次元的に位置取りを変えながら、軍事的な知識も必要な戦闘を行う、という、分かりにくい話です。漫画ならページをいったり来たり、じっくり考えたりできるが、映画ではそれも出来ない。これを万人に分かるように、CGを使ったり、専門用語を使わなかったりとか、色々な工夫をしているのが見て取れました。世界映画ってこう作るんですね。選挙に関しても、争点や各リーダーの特色を分かりやすくしていたと思います。

残念な点
 映画オリジナル要素は結構外していると思いました。
 海渡さんは旧態依然とした政治家の代表なのだから男性の方が良かった。やまとが飛ぶシーンは綺麗すぎる。ここは、ひたすら索敵する様子だけでプロっぽさを出して欲しかった。
 他にもあるけど、一番、これは・・と思ったのはルアーです。これが兄弟の絆のアイコンで、やまとを釣り上げるという意思の表れというのは良いアイデアだと思いますが、場所が悪いです。あんなマイクのそばに置いたら、手を怪我したり、袖に引っかかるかも知れない。「そんな細かい事」と思うなら、軍事物はやめた方が良いんじゃないですかね。

総じて言えば、とても面白いし、邦画としては頭一つ抜けた迫力の作品でした。次回、完結編も期待しています。

はて1984