「怒り」シンシン SING SING yukarinさんの映画レビュー(感想・評価)
怒り
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怒り
どう見ても厄介そうなディヴァイン・アイが気づかされる感情、それが怒り
表現するのが簡単だと演出家がいう、その怒りに満ちていたディヴァイン・アイが次第に変わっていく
このRTAの意義を彼を通して分かりやすく見せてくれる
そして、冤罪で投獄されたディヴァインG
彼は穏やかな存在だった
ディヴァイン・アイを良い方に導く存在だった
けれど、友を失い、道が閉ざされ、怒り、失望、悲しみに支配されてしまう
その彼に手を差し伸べるのが、穏やかさを取り戻したディヴァイン・アイ
罪を犯すこと、更生すること、それを語ることは難しい
人間の本質は変わらないとは思う
ただ、なにかの要因で負の方向に向かい、怒りなどの負の感情に支配されてしまったのなら、そこは変えられるのだと本作を通じて思う
ディヴァインGがどれくらいの時を経たのか、冤罪をはらせたのかは分からない
けれど、彼の出獄の日、かつての怒りに満ちていた時とは別人のようなディヴァイン・アイがいる
失意の底に落ちたディヴァインGも晴れやかな表情で再会する
この映画自体はフィクションでもあるけれど、ディヴァインGとディヴァイン・アイと演出家以外で、as himselfの出演者である彼らたちはノンフィクション
ここで描かれたことは決して理想論ではないはず
人の可能性、だ
車の窓を開け、風を受けるディヴァインGを見ながらそんな気持ちでラストを迎えた
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