「不気味だが、原作の良さは出ていなかった🐒」近畿地方のある場所について 𝖒𝖚𝖓𝖆𝖈𝖞さんの映画レビュー(感想・評価)
不気味だが、原作の良さは出ていなかった🐒
脚本の大石哲也さんは「それ。がいる森」や「スマホを落としただけなのに」3部作等、数々の微妙作品に長年関わっていて不安でしたが、やはり構成がイマイチに感じました。個々のVTRは白石監督の持ち味で不気味な作りですが、それぞれが事件や都市伝説、ネットホラーとして単体で面白い訳では無く、原作の醍醐味である話が1つに繋がっていく面白さも感じませんでした。また昔から菅野美穂さんの籠る様な喋り方が苦手でしたが、本作の役柄も初めから信用できず、楽しめませんでした。終盤、車で特攻したりギャーギャー喚くシーンは要るのでしょうか。ラストで「近畿地方のどこかはどうでも良い。大事なのは(観客に)呪いを拡める事。(本作を)見付けて下さってありがとうございます」と自己責任系ホラーで締めるには、演技力が弱いと感じました。同年公開「#真相をお話しします」ラストの大森元貴さんの方がまだ、観客に問う感じが出ていたと思います。小沢も頼りないですし、黒い岩(マサル)はまあ若い嫁を欲しているので、生贄は若い女性が良かったです。村人に迫害されたマサルが、黒い岩に頭を打ち付けて死ぬ過去シーンと、「柿食い問答」の簡単な説明(柿を「ちぎる」と男女の「契る」を掛けて、マサルが性交の相手を探している)は欲しかったです。佐山の妻が奇声を発しながら、バタバタ走り回るシーンは不気味で良かったです。特にファンでは無かったのですが、原作の凝り具合や良さが改めて分かって良かったです。マサルだけでも描ききれていないので、赤い女とアキラは限りなく省略で良かった気がします。(追記:入場特典の小説に宇宙人の記載がある様で、私は見当違いの事を書いていて笑えました。それまで宇宙人の伏線無しに、最後だけ弄るのは雑に感じます)
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