「原作ファンは呆れる内容」近畿地方のある場所について しめ鯖さんの映画レビュー(感想・評価)
原作ファンは呆れる内容
起承転…まではしっかり作っていたという部分は多くの方も既に述べているので端折る。
出演者の演技もまあよかったと思う。
やはりラストが大問題だと思う。
そもそも原作のラストの話のまとめは「怪異などは存在せず、人が作り上げた産物なのだ」
という昨今のオカルトに対する姿勢に対して見事な結論でもあった。
それなのに何故映画版では「全ての原因はバケモノ(石)だった」になってしまったのか?
「原作者の背筋氏は白石監督のファンであり、白石要素をもっと出してほしい」
という要望もあった…というインタビューの記載もあったが正直真偽がわからない。
何よりも本作が好きで盛り上げていった原作ファンがこのラストを見てどう思うか?
という事を製作委員会の誰も想像しなかったのか?という部分だ。
正直なところ白石節を出したいなら原作ありの作品には関わってほしくない。
ノロイでもコワすぎでも自分のテリトリ内でやってほしい。
いち消費者の願いである。
もしも今後
「幽霊ミミズが怖かった」
「幽霊を物理で攻撃するのがおもろかった」
そんなチープな内容で作品が賛美されて行ってしまうのであれば、
今後、原作ありのホラー映画はどうなってしまうのか?心配でならない。
補足
原作との差異をこの際目をつむり、ラストの結末(ミミズではなく生贄の話)を前提で視聴するならストーリーの仕込みは丁寧だと思う。
・生贄役の小沢にしっかり飯食わせようとしたり野菜も食べろと栄養バランスの配慮
・了&母親の赤い女に小沢を横取りされないよう、一人で暴走しないように注意したり、電話で小沢の所在を確認。
・鳥居の意味を霊能者に見せたら千紘の背後に白い手が…というのも
既にバケモノの手先になってた暗示…etc。
千紘の一つ一つの行動やシーンにちゃんと意味が伺える。
そういう前提で見れば2度目の視聴or思い返しでまた違った楽しみ方は出来ると思う…が、それでもやっぱ無いわー…という結論。
特撮や白石節が見たくてこの映画見たわけじゃないので。
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