「様々なジャンルの「恐怖」が詰まったエンタメ作品。赤楚衛二キャスティングに隠された意図」近畿地方のある場所について チョコミントさんの映画レビュー(感想・評価)
様々なジャンルの「恐怖」が詰まったエンタメ作品。赤楚衛二キャスティングに隠された意図
原作未読、白石監督作品も見たことがなかったですが、ホラー系大丈夫なこともあり鑑賞。
中盤までは、隣町で起きているような身近にありそうな恐怖、本当に呪われそうな恐怖、謎解きがどんどん繋がっていくことでひたひたと元凶に近づいていくような恐怖…がテンコ盛りでメチャメチャ怖い。
赤楚衛二さんのナチュラルな演技で、自分も小沢くんと一緒にその怖さに引き込まれていってしまいます。
小沢くんが取り憑かれてしまったときの演技が上手すぎて、、、あの後ろ姿めちゃ怖かった。
(ちなみに、この小沢くんを置いて普通に帰宅して翌朝普通に出社してくる同僚の女性社員もある意味怖すぎる。笑)
菅野美穂さんも、千紘が豹変してからの演技が圧巻でした。
この二人のキャスティング、間違いないですね。
終盤は予想外な、SF的なUFOとかUMAとか未知なものに対するコワさに一気にチェンジ!
この終わり方は賛否両論ありそうだけど、私はこの終わり方だからジメッとした作品にならずに、「怖さ」を楽しめるエンタメ作品として完成してるのかなと思いました。
何度も観に行ける。私は好きです。
そして最後、千紘が亡くした息子を再生させるために小沢くんを「自分のための生け贄」にしようとして、赤い女に取られないように守っていたり、たくさん食べさせて太らせようとしてたと知ってゾッとしました。
小沢を演じる赤楚衛二さんが可愛い過ぎて、千紘は普通の年上女性として小沢くんを庇護してあげたいと思っていただけだと考えて観ていたから。。。
小沢悠生役に赤楚衛二さんをキャスティングしたのがウマすぎて、最後まで千紘の意図に気づけませんでした。
エンドロールに流れる「白日のもと」の歌詞も子を亡くした千紘の気持ちとリンクして、こちらもゾクッとしました。
(歌詞に出てくる地名が東京じゃなくて近畿地方の地名だったら完璧だったかも…)
色々な「怖い」を楽しめましたが、時系列や伏線などの繋がりを理解するのは一回観ただけじゃ無理。何度も観ないとダメですね。
3回観ましたが、まだ千紘の「情報をお持ちの方はご連絡ください」の動画3種類(?)がそれぞれいつの時点のものなのか理解できてません。
また、観に行きたいと思います。
あれ?取り憑かれたかな??
