「センス無っ!」近畿地方のある場所について ドラゴンミズホさんの映画レビュー(感想・評価)
センス無っ!
いろいろセンスの無さに呆れた。
●そもそも原作も面白くない。似たような怪談話の寄せ集めて並べただけでしかない。映画も当然それにならってソレでしかない。ストーリーに広がりや創造性がないのだ。
●それぞれの怪異が結びついていない。首の曲がった男の子、赤い女、貼られた奇妙な絵…その謎が回収されないまま互いに機能しない。ただ近畿ってだけ。謎解きサスペンスになっていない。映画にもなった小野不由美の「残穢」は同じようにライターが怪異を追うものだが、まるで違う。それぞれの怪異を追ううちにそれらが徐々に結びつき、呪いの正体に迫っていくドラマが良くできている。ただ怪談を並べるだけで一本の映画としては入りこめない。怪談を並べるだけなら同じく小野不由美・原作の「鬼談百景」の方がひとつひとつの怪談の語り口の完成度をとってもレベルが違う。
●お化けの見せ方も紋切り型。ぼんやり後ろに立ってるとか散々やってきたことしかやっていない。意外な登場の仕方がまるでない。
●雑な描写が多い。同僚が地下の資料室で変になってるのに翌朝までほったらかす、人が目の前で死んだのに通報もせず行ってしまう、なぜかわざわざ夜になって呪いの祠に行く(隣の席の人も言ってた)…。ホラー舐めてると言われても仕方ない。
●最後のクリーチャーが極め付き。笑ってしまった。心霊系ホラーでソレ出したら負けじゃないか?「イット」のパクリ。ちなみに「イット」の化け物の正体は宇宙生物。もう幽霊とか関係ない。
内容のない原作に無理くり何か足した感じ。
今、ホラー見るなら「ドール・ハウス」が面白い。
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