「むむむむ!?」近畿地方のある場所について HGPomeraさんの映画レビュー(感想・評価)
むむむむ!?
本作、……まずは落ち着いて考察してみたい。
ベストセラー作家さんの、一応「フィクション」作品のようですが、物語の根幹「呪われた地や動画」に関してのフェイクドキュメンタリー映像などは、非常に興味深く鑑賞できました。
導入、編集長佐山武史が闇に消えてしまう映像の見せ方により、「パラノーマルアクティビティ」のような現実寄りな見せ方よりも、「リング」「呪怨」「着信アリ」等のような、エンタメの要素に重きを置いた「ホラー映画」なんだなと直感しながら鑑賞を始めました。
①残された映像、一昔前のVHSビデオテープを基礎とした、なんとも粗く古い画像のニュース画像や呪いの画像には恐怖や気持ち悪さを体感でき、物語に引き込まれました。
②また、現在を意識し動画配信を駆使した恐怖画像などの見せ方も、良く出来たフェイクドキュメンタリーであり、見ごたえがありました。
特にバイカー種村栄作や動画配信者ヒトバシラには、無責任・人でなしな行為にとても憤りを感じられたので、より一層リアリティが増して鑑賞できた。
※ヒトバシラの後半映像の見せ方は、あまりにも「ブレアウィッチプロジェクト」に酷似していたので苦笑しましたが。
③「呪いの動画」を鑑賞したため?か、呪いにより次第に危険な状態に落ちつつある小沢悠生の状態や、近畿地方に向けて謎解きに進む行動の映像は、「リング」などの作品と同等の追跡考察を体感出来て良かった。
④飛び降りの瞬間映像や幽霊映像も、見せ方が良く出来ていると感じしっかり怖さも感じました。
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で、以下、マイナス面。
①編集長、なんで生きてた?なんで眼だけで、妻ネコ化?んでなんで自死と飛び降り?
②子供の首つりはなんで?その親子の霊の呪いを受け続ける意味はどこ?首吊り屋敷が現場?でも、絵本作家大森日出子おばあちゃんの説明では木で首つり事故が有ったらしいが、それとの関連性もしくは、別件性はどこに?
③チェーンメール女子高生の死は何の関係が?
④赤い服の女と首折れ子供が行方に立ちふさがった意味は?瀬野千紘に対する恨み?なんで?
んで、赤い服の女、なんで物理的な轢かれ方?
⑤幼女行方不明はなぜ?まさるさまだとして、なんで眼に穴?
⑥まさるさま、なんで某アニメ(個人的に、もの〇〇姫)の妖精みたいな姿?んで、パワーストーンのような物の意味は?
何のためのいけにえ?
だって、何かを得ていた人いない。赤ちゃんが転生したわけでもないから。
ゆえに、瀬野千紘を騙して人を喰らってるだけの化け物なのかとの解釈しかないし、そういう事だと思うのだが。
⑦「生き物」が身代わりになってくれるのは良いとして、なんで定期的な感じ?そういうシステム?と、苦笑に落ちる。しかも、編集長は最後には妻が犠牲になったっぽいが、何で獣化?
⑧結局、結論としては、宗教団体に祭られているパワーストーンは化け物の「罠」で、その化け物が、さまよう幽霊を従えて近づいた人間を片っ端から喰らっているという物語、ですよね。
⑨で、「呪い」を追跡する途中経過や呪いの電波具合、また瀬野千紘だけが何の被害も受けない理由。
多分化け物の奴隷と化していると思うのだが、その存在感と選ばれた感が全く意味がつながらないまま終幕。
最後の、赤ん坊じゃなくて化け物の触手?の終わり方、絶望で終わるためだけを見せたかったのか、今までのリアリティが有るかもしれない幽霊や呪いを全消去。
張りぼての様な石を使った特撮CG化け物物語で終結。
唖然。
……こんな映画ですが、フェイク画像などの映像は非常に良かった。
だが、こんな「流れ」と「ただの化け物」の作品になってしまったのが残念でならないし、結局不明しか残していない伏線回収破綻の作品に、なぜ落ち着いたのか気になるのも実感。
もしかして原作がこんな感じの化け物の、完全エンタメ物語なんでしょうか?
原作を知っていれば理解ができた作品なんでしょうか?
私個人としても、冒頭でエンタメ作品だと直感はしましたが、それでもあの回収はびっくり。
途中経過の物語が、まるで「夢オチ」のように関係性が薄弱。
「リング」などのフェイクドキュメンタリー的な要素を繋いでいっての呪いホラー物語の期待感も圧倒的だったため、残念すぎた映画でした。
……原作を読むことに興味を持てないので……再度最後に。
原作もこんな感じなんでしょうか?
blacken67さん。
コメントありがとうございます。
うわー、そうなんですね。
……原作ご存知の方の心情、お察しします。
了解しました!もう忘れます(笑)
トモヒロさん。
コメントありがとうございます。
ホント、見応えは途中まで有ったんですよねぇ。
ある意味で、あの木霊ちゃんの出現のお陰でその後は楽しくなりました。
悪い意味ですが(笑)
触手の下りはリアルに笑わせて貰いました(-_-;)
あのラストは映画オリジナルの改変です。小説のラストにはあんなモンスターは出ませんよ。あと映画ではいくつもの伏線を省略してるのでいくら考察しても話が繋がらないので考えるだけ無駄だと思います。

