「ラストシーンは謎のままで!」近畿地方のある場所について kou★★★★★★さんの映画レビュー(感想・評価)
ラストシーンは謎のままで!
この作品は、単なるホラー小説という枠を超えて、読者や映画を観た方に能動的に謎を解き明かしていくような、ユニークな体験を提供することで多くの読者や映画を観た方に強い印象を与えています。
・巻き込む仕掛け
登場する断片的な情報(ブログ記事、動画、論文など)を読み解いていくうちに、自分自身が物語の調査者になったかのような感覚を味わいます。特に、作品内に散りばめられた小さな違和感やヒントが、最終的に大きな恐怖につながっていく構成は秀逸です。自身が「見つけてしまった」と感じた瞬間に、作品の怖さが一気に増します。
・日常に潜む恐怖
特殊な超常現象ではなく、一見するとありふれた日常の風景やインターネットの断片から恐怖が生まれる点が特徴です。例えば、とある場所の風習や、インターネット上の掲示板のやり取りなど、身近なものが少しずつ不気味なものへと変質していく様子が、リアルな怖さを引き立てます。
・「見つけてくださってありがとうございます」の衝撃。
この作品を語る上で欠かせないのが、キーフレーズである「見つけてくださってありがとうございます」です。物語の真相にたどり着いた方にに対して、作品内の怪異が語りかけるこの言葉は、現実の恐怖に引きずり込むような衝撃的な効果を持っています。このフレーズ自体が、作品の最大の魅力であり、多くのファンに語り継がれる理由の一つです。
「近畿地方のある場所について」は、単に怖いだけでなく、想像力や考察力を刺激する、新しい形のホラー体験を提供してくれる作品と言えるでしょう。
※最後の最後に心の中で
「そっち側なの菅野美穂さん、そりゃダメでしょう!」と叫びました(笑)
