「ホラーを求めるな、これはまさに“白石晃士作品”だ」近畿地方のある場所について もちもち煎餅さんの映画レビュー(感想・評価)
ホラーを求めるな、これはまさに“白石晃士作品”だ
WEB版既読、白石晃士ファンです
映画鑑賞前に再度WEB版を読み直し、確かにモキュメンタリー的な画の出し方やカルト宗教など白石晃士らしい要素があるし期待持って見に行きました
実際に資料映像やカルト宗教シーンなどはいかにもな白石晃士らしさが出ていて思わず笑みが溢れました
原作好き、ホラー好きとしては色々と不満点が上がるのは充分わかりますが白石晃士好きとして見るとちゃんと原作の雰囲気もありつつ新しい白石晃士作品として作られていて大満足です
他の方のレビューを見ると最後に現れる“アレ”がお気に召さないようですが、カルト宗教が崇めているマークがまさにそれのシルエットだったりするので個人的には気にならなかったかな
ただ、白石晃士好きであり原作好きとしては色々と端折られて明かされない謎が多く
点と点が繋がらない、なんとも奇妙なカタチを描いているような映画の作りはちょっと残念。なので総合的に見て星3です
特に謎の絵、赤い女周りはほぼほぼ語られず何故“女”と“了”があるのか、何故動物を飼うと良いのか、何故ましらさまの祠に人形が詰まっているのか、何故“かき”なのか、一切語られません
(“かき”については書き下ろし短編で少し言及されていたので設定が変えられている?)
そして気になったのが、主演が菅野美穂と赤楚衛二であること
原作では語り手である主人公が女性であることが大きな鍵になっており、そこが明かされたとき全部が裏返る展開なんですが映画では最初から女性であることが明かされ、これは映画から逆に原作に行く人、またCMを見て原作が気になった人に対する大きなネタバレになってしまっています
これから読む人は「あ、この主人公は菅野美穂なんだな」と思って読んでしまうのはかなりのディスアドバンテージだな、と思ってしまいました
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