雪風 YUKIKAZEのレビュー・感想・評価
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いつものNHKスペシャルかな
40年ほど前の「連合艦隊」、あるいは20年前の「男たちの大和」の形を変えたやつ・・・?
NHKスペシャル(ドラマ)として放送しても良かったレベル。
「ゴジラ-1.0」であれだけのことがやれるのかと思い、今作も期待していたのだが・・・
「連合艦隊」と同じ頃に上映された西ドイツ映画の「Uボート」、こちらは潜水艦の内部に特化した映像作品で、彼我の力量の差をまざまざと見せつけられたように感じたが・・・40年後にまだ「連合艦隊」かい、と言いたくなるほど(中井貴一のデビュー作、今作で伊藤誠一大将役だったのは、感慨無量の感もあったが)。
駆逐艦「雪風」と言う、特定された艦を題材にしているなら、もうちょっとやりようがあっただろうに・・・・
構成として、先任伍長(最古参の下士官)、伝説の?寺内艦長、ミッドウェイから生還し配属された新兵、邦画に付き物?銃後の女の子等・・・
もうこれだけで、いつものやつだなと・・・
最期は・・・これまた40年近く前の層雲峡SOS事件のカセットテープかなと・・・
題材はいいのに、残念な印象。
後はグチでしかないが・・・・
冒頭のミッドウェイ・・・雪風が題材なら、雪風視点で描きましょうよ。
なんでいつも航空機目線なのか。しかも数年前に見た米映画「ミッドウェイ(2019)」より見劣りする描写?
(ミッドウェイも褒められたものでもなかったが、勘所は抑えてある)
そもそも、三隈乗員の救助、(朝潮型駆逐艦の記憶だったので)雪風はいたっけ?と思い、調べると荒潮、朝潮とある。作劇上のフィクションか?
最期に艦上での相撲のシーンを入れていたようだが・・・・
あれは、駆逐艦の日常風景として本編で描くべきものでは?
そもそも、「雪風」と銘打ちながら、具体的な艦隊生活が希薄のような。
魚雷発射管もアップ過ぎて、駆逐艦の中での位置関係、装置の全容もよく分からず・・・・
「タイタニック」なんて見せるべきところは全部見せているのに、少しは見習ったらどうか。
なので、不幸な出来事があっても、まったく感情移入ができないと言う・・・
しかもえらく、ファンタジックな演出で・・・・
対日戦を描いた米国ドラマの「ザ・パシフィック」など、ちょっとしたエピソードと数発の銃撃戦で、あっと思わせる演出があり、これまた雲泥の差を感じるところ。
時系列がよく分からなかったが、確か戦闘中?なんとも緊迫感のないシーンで、邦画ならしょうがないか、と諦めの境地・・・
戦局をあれこれ地図で説明する割には、個々の戦闘がなんなのかが、よく分からない。
みんな知ってる栗田長官など出す暇があるなら、横須賀から呉へ退避させる空母信濃の護衛で、ひと悶着あったエピソードをやるべきではなかったか。
あれこそ「雪風」にとって身近なエピソードに思うのだが・・・・
一駆逐艦長が連合艦隊司令部が考えるような戦略を口にするのに、ちょっと違和感が。
空母の護衛でさえ、(歴戦の駆逐艦長の意見が重用されず)空母艦長の指示を受けているくらいなのに。
そのサマール沖海戦(レイテ沖海戦)
戦闘の経緯がまったく描かれておらず・・・再現する予算がなかったのか?
帝国海軍戦艦部隊の最初にして最後、最大の見せ場なのに(山崎監督なら、色付けてくれたかも)。
また、止め画のような空母が横を向いていたが、追撃戦なのに、あんなふうに見えるのか?(雪風視点だとどうか分からないが)
何かにつけて雑な感じが否めない・・・
ヤマ場のはずの?天一号作戦
大和の沈没シーンが・・・
もうちょっと工夫できないものか。これも雪風視点で作るべきと思うのだが。
映画「アルキメデスの大戦」もいいとは言えなかったが、新しく作ったのにあの映像・・・
実写で大和の映像なんて数多く残っているのに、あれをAIで合成したほうが、面白いものができそうな気も。
燃料片道分で・・・は、「またかよ」と思ったが、追加で往復分になっていたのは良かった。
さらに、あの時は沈没艦の乗員救助は行わずに雪風一隻でも沖縄に突っ込む算段だったらしいので、その辺の葛藤もなく救助活動となっているのが、戦闘艦たる振る舞いもなく終わった感じ。
そのほか、前の大阪万博を出す意図がよく分からない唐突感。
戦後の復興を表すものらしいが、世代じゃないので全くピンと来ず・・・
これまた、今作の最初と最後で似たような映像の繰り返しで、本編同様に退屈する。
戦闘シーンも同じアングルの機銃掃射。
「ミッドウェイ(2019版)」のほうが、上手く描写されていたような?
「男たちの大和」より、若干マシかもしれないが。
作戦参謀絡みの描写は蛇足もいいところ。
駆逐艦は「何でも屋」として酷使されているのだから、それを描写すればいいのに、いつまで上から目線のシーンを入れ続けるのか。
そのくせ、本質的な大本営の話までは言及せず(上級将校たちの無能さ加減は描かず)。
こういう時に限って、マスコミがいいだけ煽ってきたことは、頬かむりだったりする。
(他の邦画ではマスコミ関連がちょくちょく出てくるが)
艦長は、ゴジラ-1.0に出ていた雪風艦長のほうがピッタリに思えたが・・・・
(今作では、大和艦長?)
呉に帰投している雪風の画が、いつも同じなのはいかがなものか(呉じゃない場合もあったが)。アニメ「この世界の片隅に」に出てくる、重巡青葉の帰投シーンなんて数秒のモノでしかなかったが、印象的な画だったなぁ・・・
復員船時代も雪風には必要なのだろうが、これまた取ってつけたようなシーンで・・・
兵隊のほかに一般人もいるなら、なにか説明を付けても良かったような。
個人的には、戦後パートは説明画像で終わらせても良いと思えた。
またフィクション混じりのためか、歴代艦長の肖像を出すような演出もなく・・・
2回目観て気づいたが、この時に艦長、唐突に亡くなっていたのね・・・
中井貴一・松田聖子共演の「プルメリアの伝説」を思い出す(?)
観終わって思ったのは、学芸会「雪風」 (ラストシーンで確定)
観たくもない「ミッドウェイ(2019版)」で口直ししたくなってきた・・・
良ければ数回でも観るつもりだったが2回目以降を観るのはツライ・・・
とりあえず2回目(8/21)を鑑賞(中盤の眠くなるシーンは寝ていた)
・三隈の沈没シーン、本当は頑張ったところなのかも。
(ミッドウェイ海戦での、三隈の部隊の話はあまり出てこない・・・これも栗田艦隊)
・中井貴一の出てくるシーンは緊迫感があり、これは中井貴一成長の物語なのだと思えば、腹も立たない?
・雪風を多少でも見られる点で良しとしましょう?
・エンドロールは、「海ゆかば」が流れるのが、何より一番しっくりくると思うのだが。
(まぁ、絶対やらないと思うが・・・)
雪風の活躍は運だけで生命繋いだ神様からの使命感
竹野内豊が演じる艦長の寺澤一利(実際の「雪風」艦長は寺内正道)、兵士らを束ねる先任伍長・早瀬幸平(玉木宏)、若い兵士、井上壮太(奥平大兼)らの働きぶりからは、
「雪風」の活躍は運だけではなく、乗員たちの能力に負うところが大きかったことがうかがえた。前略寺澤一利艦長今の世は普通以上で、貴方が繋いだ生命は明日へ繋がっていますありがとう貴方に見せたかった普通以上の今の世日本をと貴方へお手紙を認めたい戦後80年8月15日終戦日より。
元魚雷発射管射手の軌跡
へいつか行って見たい感じました!!
普通がいい…本当にそう思います
世界をみれば今も戦争が行われており、そうでなくても最近は災害、事件のニュースも多くなっている感じがして、艦長の思いは世界共通だと思います。改めて普通の大切さを痛感しました。俳優さん皆さん良かったです!
ただ、ラストの戦後(現代)がとってつけたような感じで残念。ないとありきたりになったのかもしれませんが、それならばもっと丁寧に描いて欲しかった。
超個人的にはエンディングもUruさんの歌のまま終わって欲しかった。
貧乏臭い
全体的にVFXがショボくて苛烈な戦闘を潜り抜け、大日本帝国海軍の終末を見届けた「雪風」の凄まじい勇戦敢闘ぶりが感じられなかった。
山崎貴監督とVFX集団の白組が制作してくれたらと思わずにいられなかった。
「雪風」の名誉のために言っておくと最期は台風で破損したのであって「沈ん」ではいません。尚、潜水艦は「潜る」のであって「沈む」のではありません。
艦長が過労で亡くなるのは過労社会日本を批判しているのだろうか・・艦長のセリフ「普通がいいな」はロスジェネ世代の自分には無茶苦茶刺さった。失われた30年で日本の国力は大きく衰退しましたよ。
俳優陣がいい演技してくれているのにもったいない。その俳優陣のバストアップショット
と「顔芸」に頼りきりのVFXがショボい貧乏臭い映画という印象
対空戦闘用意→九六式二十五粍機銃の連射シーン→ラッセルネットで手を伸ばして救助シーンの繰り返し、カメラを振れない引けないのが素人目でも丸分かりで厳しい台所事情が察せされる。
実写が金銭的にキツイからVFXが進歩したのに実写>VFX>顔芸というコスト管理が
見えてしまって落胆してしまった。「雪風」の視点から見れば僚艦が次々とやられていくのを見届けた側面が蔑ろにされてしまった。ここは無茶苦茶VFXを多用しても構わないのだ。
最後の「雪風」を擬人化した視点が見つめている先は現代日本なのか1970年の日本なのか曖昧で、最後のラストメッセージに席からズッコケ落ちそうだった。しかし、日本の安全保障は厳しい。海軍力では中国に凌駕されてしまって、将来の台湾有事では苦戦を強いられるのは必定で、終生の地台湾で解体された「雪風」が心配になるのも無理はない。ただ、映画は貧乏臭くても構わないが現実の自衛隊が貧乏では困るのだ。国債を発行して戦備を整え来るべき有事に備える必要がある。観る人が違えば映画の反戦雰囲気を全く無視して、現実の有事を想像して暗澹たる気分になる人もいるのだ。
あの時代、悲しいかな人って一瞬に死んでしまうのね。
オイラは単純だから、素直に思った事は、あの時代に生まれてなくてほんとに良かった。あの忠誠心は、オイラも含めて今の人達には悲しいかな理解できないかと。
CGがしょぼいとかいう意見もあるが、これらの制作陣たちは、そんな事に比重を置いているわけではないだろうので、そこは目をつぶっていいと思う。
玉木宏が死に海に流されるとこはなんとも切ないわ。
見やすい反戦映画
ツッコミどころは多いけど戦後80年の節目に10〜20代が戦争の愚かさを知るためには程良い映画だったと思う。残念ながら観に来てた年齢層は高めだったけど。本当ならもっと上下関係は厳しく、盲目的に日本の勝利を信じる兵士がいたり、死傷者がいてもおかしくない。でもそういう目を背けたくなる要素をできる限り排除して、あの戦争がいかに愚かだったかをわかりやすくしている。もう少しやりすぎたらプロパガンダ映画だったかも。
ミッドウェイ海戦とかレイテ沖海戦とか、それが戦局にどう影響したかはわかりやすかった。そして司令部が立てる作戦が愚かで無謀なことも理解できて腹立たしかった。一億総玉砕とか特攻とかそんな作戦とも呼べない捨て身の作戦でどうする気だったのか。暴挙としか言いようがない。
中井貴一の伊藤艦長が死地へ向かうことを受け入れるシーンは悔しいけど恰好良かった。でも唐突な登場が残念。もっと序盤から居るべきキャストだし、もうちょっとその生き様を見せて欲しかったな。玉木宏の早瀬先任伍長が死ぬシーンもそれが戦争の現実ではあるんだろうけどあっさりだし、この艦はほかに戦死者いなかったのか?まるで先任伍長だけが亡くなったかのようで不自然に思う。竹野内豊の寺澤艦長も武士道を貫き常に冷静沈着な海軍将校として素晴らしいけど最期はそれで良いのか?というか死なせないといけないキャラだった?一番要らないと思ったのは最後のシーン。雪風の乗組員全員からの呼びかけは最もこの映画で伝えたいメッセージではあったと思うが蛇足のように思えて冷めた。
反戦映画としては見やすいし満足度は高いけど戦争映画としては物足りなさを感じた。
【”生きて帰る。生かして故郷に還す。”今作は第二次世界大戦時、浮沈艦と言われた駆逐艦雪風の冷静沈着な判断を続けた船長、船員達の生き様を描いた、右傾化する現代だからこそ観たい映画である。】
■日本帝国による真珠湾奇襲攻撃で幕を開けた日米の戦い。
転換点となったミッドウェー海戦、ガダルカナル島沖海戦で、駆逐艦雪風は、撃沈され、海に投げ出された多くの仲間を救い、日本に還して来た。
それは、新任艦長寺沢(竹野内豊)の三角定規を使い敵の爆撃の軌道を読み、的確な操船の指示と、船内の人間関係の潤滑油となり纏めて来た先任伍長早瀬(玉木宏)とも共通する”人命重視”の考えによるものであった。
そして、雪風はレイテ沖海戦へ向かうのである。
◆感想<Caution!内容にやや触れています。>
・今作では、海戦描写と、雪風艦長寺沢と先任伍長早瀬の帰りを待つ家族の姿とが交互に描かれる。所謂、戦争大作ではない。
だが、それ故に雪風艦長寺沢と先任伍長早瀬の人物描写と、彼らを待つ故郷の家族の画が観ていて心に響くのである。
【そして、今作では、戦争の中、生き抜く大切さを前面に出している点が、従来の戦争映画とは大きく異なる点だと思う。】
・レイテ沖海戦で、先頭を行く雪風は反転する戦艦武蔵との無線連絡が取れず、一隻で敵の中に突き進む。幸いにもスコールの雲の中に入り助かるシーン。雪風の砲弾が米国艦を撃沈した際に、救命ボートで流れ着いた米兵5名に銃を向ける部下たちに対し、寺沢が言った言葉。
”相手は丸腰だぞ。”
彼の愛読書、新渡戸稲造の”武士道”を正しく実践する姿である。
又、零戦が爆弾を抱えて飛ぶ姿を見て言う言葉。
”九死に一生はあれど、十死に零勝はない。”
彼が帝国軍の高官たちが打ち出した特攻作戦を糾弾する言葉である。
劇中で、彼は米国に留学経験があり、米国との開戦には反対の立場であった事が上長から告げられるシーンも、寺沢の思想形成を物語っているであろう。
・先任伍長早瀬の明るい、兄貴分の様な性格。そんな兄の帰りを待つ妹(當間亜美)の姿。
だが、彼は且つて助けた若き船員井上(奥平)を庇い、米国機の機銃掃射で撃ち殺されてしまう。彼の水葬シーンは哀しい。だが、寺沢は妹あてに彼の人柄を丁寧に手紙に認めるのである。その手書きを読み涙する妹の横顔。
・寺沢も自宅に帰ると妻(田中麗奈)と幼い娘が待っている。彼は娘には桐の箱に入った簪を誕生日の贈り物として持ち帰り、義理の兄(益岡徹)とは、瀬戸内の魚で酒を呑み、再び雪風に戻るのである。
■そんな寺沢が、最後の会場決戦である沖縄戦に出る時に上長(石丸幹二)から”燃料は片道・・”と言われた際に他の艦長と共に言う言葉。
”我々は、大和の船員の命を救う役割も持っている。往復の燃料を。”
<だが、彼も連日の戦いで疲弊し、艦長席で息絶えるのである。
それでも、1946年。寺沢の想いを乗せる様に雪風は、復員輸送船となり多くの日本人を内地に生きて還すのである。
今作は第二次世界大戦時、浮沈艦と言われた駆逐艦雪風の冷静沈着な判断を続けた船長、船員達の生き様を描いた、右傾化する現代だからこそ観たい映画なのである。>
臨場感があるし、泣けた!
「真夏のオリオン」の潜水艦に乗っているような臨場感が好きなので、こちらの作品もハマりました。駆逐艦「雪風」の艦長である寺澤一利(竹野内豊)が主人公で、海戦がなかなかリアルで、本当に雪風に乗った気分でした。
寺澤の武士道の精神に共感です。逆に米軍の鬼畜の所業で、中盤に悲劇が起こります。ここが一番泣けます。
今後、米中戦争が起こるかもしれませんが、日本は雪風のように人命救助のみで、不戦の誓いを守ってほしいです。
最後のUruの歌で、気持ちよくエンディングを迎えることができました。
終戦の日に
こういう映画を観賞するのも悪くない。
徒に反戦を声高に叫ぶのではなく、抑えめのトーンに好感が持てる。
毎日が絡んでいる割にはきちんとした映画になっていると感じた。
竹野内、玉木の現実離れした理想の上官ぶりは見ていて気持ちが良かった。
一方で幹部の姿勢も同様にそれほどひどくはなく、あまり対立構図にはならなかった。
今作の場合最上層部は出てきておらず、戦争責任にはフォーカスしていないのだろう。
それでも老害が前途ある若者を蔑ろにしたことはよく表現できていた。
大きく引っかかった点が2つ。
竹野内を死なせる必要ある?
死ねば泣くだろう的な安易な演出は白ける。
それにも関連するが、有村架純の役は年齢的にも不自然すぎない?
私の計算違い?
任せた〜!
というメッセージが最も訴えたいことだったのかもしれない。
だが、残念ながら私が観賞した回はそれを受け止められる年代はほとんどいなかった。
個人的には戦前同様の国難に瀕しようとしていると感じている。
またしても老害が若者の前途を挫くことがないようにすべき!と強く感じた。
私を含め、老害は身を引くもしくは駆逐されるべき。
戦後80年記念反戦テレビドラマ
テレビ局が終戦記念日に合わせて、よく放送する反戦テレビドラマを想起しました。
戦争映画としてはちょっとスケール感や緊迫感が乏しい気がします。
ここまでマイルドに描くなら玉木宏の腕がもげるシーンも削除して、子供と一緒に安心して観られる映画にすればよかったと思います。
幸運艦雪風のことは日本でもあまり知られていないので、少しでも多くの日本人に観てもらいたい映画です。
私にも雪風の誤解がありました。
沖縄特攻作戦に参加した艦船は片道分の燃料しか積んでいなかったと聞いていたので、沖縄まで片道の半分も行く前に大和が撃沈されて作戦中止になったから、たまたま本土に帰還するまでの燃料が残っていたと思っていました。
しかし、実際には雪風は艦長たちの交渉のおかげで、燃料満タンで出港することができ、これは史実のようです。
エピローグがこれまたテレビドラマ的なんだよなぁ。
映画だから点数辛くなってしまうけど、テレビドラマだったら満点です。
全ての戦争で亡くなった方々のご冥福をお祈りいたします。合掌
手を伸ばせ!…未来へ繋ぐ願い
通常スクリーンで鑑賞。
ノベライズは未読。
「手を伸ばせ!」。「諦めるな!」。このようなセリフが何度も飛び交う戦争映画を観るのは初めてだった。幸運艦と呼ばれた「雪風」が救い、守ろうとした「普通」の未来を生きる私たちに出来ることは何か。それは、彼らの想いを継ぎ、後の世代へ繋いでいくことではないだろうか。散っていった先人たちに顔向け出来るように、託された我々が弛まぬ努力を続けていくことではないだろうか。戦争について知る、考える、そして語り継ぐ。平和を願い、自分の出来ることをしたいと思った。
[余談]
有村架純氏のサプライズ出演に驚かされた。本作のテーマである「継承」を象徴するキャラクターとして登場している。
ここからは少々苦言になるが、この有村氏のシーンと続く現在の江田島の俯瞰映像で終わっておけば良かった、と思う。
最後の最後、「雪風」の乗組員たちが第四の壁を越えて語り掛けて来るシーンに興醒めしてしまった。完全に、蛇足だ。
このようなシーンが無くとも、その想いを観客はしっかり受け取れるはずだ。観客の理解力をナメているとしか思えぬ。
明るく“普通”の未来で生きてます。
過酷な戦いからも必ず人を救い戻ってくることから幸運艦と呼ばれた「雪風」と、その雪風に乗る乗員達の話。
ミッドウェイ沖の戦いで独りの若者を救った先任伍長・早瀬と、その救われた若者・井上が雪風にて再会、「雪風」の新艦長として来た寺澤、雪風の戦中、戦後と見せる。
本作観る前は苦手ジャンルだから評価は☆3~3.5位かなと勝手に予想をしていたが↑の評価。
決して面白いという訳でもない、でも雪風に乗る乗員達、戦員達の絆みたいな物に没入できる。救った救われた2人の関係性、戦いの合間にある乗員達の食事や酒を酌み交わすシーンに少しホッコリできたり。
泣けるシーンは他にもあったけど、艦長・寺澤と先任伍長・早瀬の待つ家族の話と、…寺澤の口から出た「普通がいいな」「孫が出来てそれを喜ぶ」ってセリフには涙。
本作を2度と観ることは無いが雪風という駆逐艦があったことを知れたし心に残った、キャストの画力なのか脚本の力か分からないけど本作没入出来た。
このシーンって必要??
この作品は
あくまで
「史実に基づいたフィクション」
なので
(史実もきちんと知ったうえで)
史実と違うと目くじら立てるのは
個人的に
ちょっと違うと思いますので
普通に作品として
時間を 感じさせない
よい作品だと思います
がしかし
1箇所だけ残念で
この作品の前に
劇場で
某医療戦隊映画を 観ていたせいか
この映画に
「ひとが亡くなり見送るシーン」
は 必要なかった気がして
本当に残念でした
なくてもよかったかなと
思います
今日は終戦記念日
ラストシーンは
少し照れる感じも
ありましたが
先人に恥ずかしくない
世の中であって欲しいと
思いました
残念
予告で期待値が高かったので早速鑑賞。
美術や演技や随所に良い台詞など良いところはあるものの、細かい部分の雑さが気になって全然入り込めなかった。
説名台詞が多い反面、状況がわからないシーンが多い。いや周りぼっ立ちだけど戦闘続いてるんじゃないん?え、緊迫した状況は終わったん?という状況も所々あり、カメラの外の世界が無いと感じた。
戦闘シーンは見せ場もあるのに、シーンの切り貼りが続く感じで流れがわからない。全体的にカメラが近くて状況がわからない。良いところもあるのに、もったいないと感じた。
ラストシーンは完全に蛇足。あれで白けた。
生きて帰って手紙を書くという言葉には、戦争を語る上で大事なものが宿っている
2025.8.15 MOVIX京都
2025年の日本映画(120分、G)
駆逐艦「雪風」の大戦後期の活躍を描いた戦争映画
監督は山田敏久
脚本は長谷川康夫&飯田健三郎
物語は、1970年の大阪万博の映像とともに、雪風の水雷員だった井上壮太(奥平大兼)のモノローグが重なって始まる
井上は「寺澤艦長(竹野内豊)と先任伍長の早瀬(玉木宏)に伝えたいことがあります」と語り、映像は1942年6月に日本海軍がミッドウェー海戦にて敗北した事実を伝えていく
その後、井上が乗っていた艦は被弾し、雪風に救われることになった
気を失いそうになる井上に対して喝を入れた人物、それが早瀬であり、井上にとって彼は命の恩人となっていた
その後、井上は雪風の水雷員となり、早瀬たちと任務を果たす間柄へと成長していった
映画は、主に1943年頃からの雪風を描き、井上とほぼ同時期に寺澤が艦長に就任する様子を描いていく
そこから大戦末期の戦闘が描かれ、主にマリアナ沖海戦、レイテ海戦などが描かれ、最後は「大和」を見届けるところまで描かれていく
基本的に史実ベースのフィクションとして展開されていて、その但し書きが映画の最後に示されるという演出になっていた
日本軍の上層部などは実名で登場するが、雪風乗務員はほぼ全員が架空の人物となっていて、実在した人々をモデルにしているとされている
このあたりは寺澤艦長のモデルは誰なのかといった考察ブログなどが多数存在するので、それを参考にされた方が早いと思う
映画は、戦後80年の節目の終戦の日に公開されるという念の入れようで、そのメッセージは「戦争中でも国を次世代に託そうとする決断」というものが描かれていく
大和が一億総特攻の魁となるシーンがあり、ここでは帝国海軍の司令官・伊藤整一(中井貴一)が登場し、大和の艦長・有賀幸作(田中美央)と将来のために策を講じた様子が描かれる
さらに、寺澤と早瀬が艦長室で語るシーンなどに反戦的なメッセージがたくさん散りばめられている
物語としてはあまり起伏のない作品で、戦闘シーンも控えめとなっていて、当時の日本の状況とその戦時下における市井の人々の声、軍人としての声などが描かれていく
日本全土が焦土となるまで終わらないのではと危惧する人もいるし、それを肯定も否定もしないように感じる
とは言え、雪風が生還したのにも関わらず、広島と長崎に原爆が落とされたことには言及しないので、早瀬の妹・サキ(當間あみ)がどのようにして亡くなったのかの言及もない
早瀬の方が先に殉職しているのでスルーされがちだが、寺澤や他の乗組員たちは早瀬の故郷のことなども知っているので、言及がないまま終わるのは不自然のように思えた
その他にも「特攻」とされた零戦の出撃なども描かれるが、飛び立ってから「実はあれはそうだった」と解説するものの、特攻の映像などは描かれないし、いろんな艦船が沈んではいるものの、その沈没シーンは大和ですら描かれない
このあたりにメッセージ性はわかるが戦争の悲惨さはあまり伝わらないという印象が残った
戦争は始めてしまえば終われないというセリフがあるように、そこに至らないことが重要なのだが、そのために描く内容が乗務員たちの友情とか人間関係、上層部の現場を無視した決断というのは微妙だと思う
誰かが始めたものであっても、個々は国の将来のために何を考えて行動するのか、という部分が強調されていて、そのために雪風がどういった存在だったのか、というのは置き去りにされているように思えた
そもそも駆逐艦として出撃しているのだが、映画では救護船の扱いになっているのが微妙で、雪風の戦果というものは映画内ではほとんどわからない
なので、映画だけを観ると、戦闘で負傷した兵士を引き上げるだけの仕事をしているように見えるので、それで雪風の魅力や実力を描けているとは言えないのだろう
いずれにせよ、若い世代に向けて戦争はダメだよねということを伝えるのも大事なのだが、根っこの部分においては「あの時の決断が今の日本を作っている」という事実をもっと打ち出した方が良かったと思う
雪風が助けた人が戦争を生き延びて子孫を残しているし、伊藤の決断によって、若い人たちが戦死を逃れていた事実がある
そう言った「避けられなかった結末」に対してでも、国の将来のために決断と実行をしてきたということが大事なので、その連鎖が巡って今の国民がいるという事実にクローズアップした方が良いと思う
これは、日本人ならば誰しもが覚えておくことであって、自分が生まれるまでの歴史において、奇跡的に繋がっている命というものが今の自分を存在させているし、生かしているということを忘れてはならない
そう言った側面を考えると、1人残らずに救助をしてきた雪風が救った命が、今の国民にどれだけ波及しているとか、伊藤の決断によって生かされた命がどのように繋がって今の日本を構成しているかをわかりやすく見せた方が良かったのではないだろうか
うんまあ
先行舞台挨拶で見ました。
竹野内豊さん、男から見ても憧れます。
映画はまあ、そのあと雪風を調べたりするいいきっかけにはなったかな。
艦長は実在しないので、複数の艦長の逸話をまとめた感じなのでしょうか。
舞台挨拶で言われていたように、こういった戦争映画で後世に伝えていくのは良いことだと思います。
ただいくつか気になる点もあったのは事実。
私が歳を取りすぎたせいかもしれません。
追記
なぜ1970年の大阪万博?という人が多いですけど、戦後復興を世界にアピールした万博ですよね。
加えて雪風は1970年か71年に解体完了。
そして今年に2度目の大阪万博。
特に個人的には違和感なかったです。
タイトルなし(ネタバレ)
「不沈艦」「幸運艦」と呼ばれた太平洋戦争の駆逐艦・雪風。
かつての乗員が、大阪万博開催の1970年に、乗船時を振り返る。
想いを届ける先は、専任伍長(玉木宏)、艦長(竹野内豊)・・・
といったところからはじまる物語。
艦隊作戦の先陣を切り、撃たれ産み逃げ出された乗員を救出することを任務とする駆逐艦。
幾度となく戦火を掻い潜り、「生き残ること」を主軸にした戦争映画。
テーマ的に、物語化するのが難しい題材だと思う。
難しいのは「戦う英雄譚」にも舵は切れないし、「反戦」「非戦」にも舵を切れないから。
それゆえ、竹野内豊演じる艦長(架空の人物)の人物設定が複雑になった。
その分、興味深くなったのだが。
玉木宏演じる先任伍長との対比が面白い。
映画としては、画面がせせこましい。
ほぼほぼバストアップショットで、登場人物の全身を写すフツショットは甲板上に限られている。
それ以上に引いた画は、CGでの戦闘場面と、予算的にかなり苦しい感じを醸し出している。
物語的には悪くないのだだけれど、戦争に対する怒りが希薄で、個人的には物足りなかったです。
終幕は、やや蛇足感あり。
上映後、拍手があったので、刺さるひとには刺さるでしょう。
手紙
戦後80年も近づいてきている中で、当時の時代背景を描いた作品が多く公開されており、今作は駆逐艦にフォーカスを当てた珍しい作品ということで気になっており、試写会にありがたいことに当選したので鑑賞。
人間ドラマを強く押し出した作品に仕上がっており、当時の雪風についての脚色はかなりされているようでしたが、人命救助をメインに動いていた船があったことに驚きましたし、基本的に良い人ばかり出てくるっていうのもとても好みで良かったです。
風向きを読んで相手方の攻撃への対処をする艦長や、行動が俊敏で頼もしい先任伍長、助けられた恩を返すためにやってきた水兵と、皆生き延びるために、そして助けるために懸命に動いているというのが伝わってきてとても誇らしい気持ちになりました。
国を救うための考えの相違でお偉い様方とぶつかるシーンはありつつも、国をなんとかして助けたい、戦争に勝ちたいと思う心があるからこその葛藤は胸が熱くなりました。
戦争映画なのに良い人たちばかりというのはめちゃくちゃ新鮮で、全員が前を向いて動いているのもとても好感が持てましたし、皆々様笑顔が綺麗なので観ていて気持ちが良かったです。
雪風がメインというのもあり、戦闘シーンはそこまで多くなく、基本的には防御のための攻撃メインなので銃撃戦はあるものの映像はそこまで変わらないので見応えは薄く、魚雷なんかも衝突のシーンをサクッと描かれるだけですし、敵の空中からの攻撃もなんだか流れ作業のような気がして物足りなかったです。
CGも海外の激ヤバ戦争ものを観ているので相対的にクオリティ高いじゃんと思ってしまうのですが、「ゴジラ-1.0.」とかと比べるとどうしても劣ってしまうなとは思ってしまいました。
万博開催が重なっているというのもあって、本作の始まりとエピローグで万博のシーンとモノローグが入るのですが、別にここはなくても良かったんじゃないかなとは思いました。
ただ当時の万博の映像を見てみると行ってみたいなぁと思ったのもまた事実です。
エンドロール後の演出はかなり好みが分かれそうだなと思いました。
意思を受け継いだであろう血縁の女性が台風で遭難している少年を助けるパートだったり、雪風の船上から観客サイドに話しかけてくる第四の壁を超えてくるパートがあったりと、堅実な作りだった雪風のパートとは打って変わって遊び心が出てしまっていたなと思いました。
こっちを応援してきた時はデップーじゃんってなりました笑
戦争というものがあった時代からどんどん遠ざかっていくなというのを強く感じるようになりましたが、こういった戦いとは別の面で戦争に挑んでいた人々もいたんだなと知るきっかけになってとても良かったです。
雪風についても詳しく調べたいなと思いました。
鑑賞日 8/7
鑑賞時間 18:30〜20:30
テーマをもっと絞り込んだほうがよかったのでは?
試写会で観てきました。
ちょっと辛口の評価なんですが、2時間の枠の中であれもこれも詰め込みすぎて、結果どのテーマも上っ面を撫でたような仕上がりになってしまった感が強いですね。
主軸を雪風という船の生涯としたかったのか、館長視点の物語にしたかったのか、先任伍長視点にしたかったのか、とにかく話があちこちに飛んでしまい、余韻が楽しめません。
あと、やはり予算が足りなかったのか、戦闘シーンが少なめ。対空攻撃のシーンも同じ様なシーンばかり。
演技が上手い役者さんが多数出ているが故に、余計演出面の問題が浮き出ている作品だと感じました。
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