「まずはTVシリーズを観てみたくはなりました」機動戦士Gundam GQuuuuuuX Beginning K2さんの映画レビュー(感想・評価)
まずはTVシリーズを観てみたくはなりました
上映開始時間の都合で、IMAX版を拝見しました。サウンドの迫力はプラスだったかもしれませんが、映像的には特段IMAXで観る必要はない映画かな、という印象です。
ガンダムの構成要素は色々ありますが、ベースというか、ガンダムの基本テーマ(根幹)は、宇宙で生活することで人類はどう変わっていくのか(ニュータイプという生き物は生まれるのか)と、それによって生じるヒトとヒトの争い、つまり戦争( ...大型ロボット=モビルスーツが登場しないといけない都合上)を描くことに尽きると思います。
多少の設定変更はあるものの、前半で1年戦争のストーリーを最初から描きつつ、後半の全く新しい物語に繋げていくという、この映画の構成は今のところ見事にガンダムのストライクゾーンを捉えていると言えそうです。また、そのつなぎ役となるキャラクターに、"あの人"を持ってくるあたりは、なかなかやりますな〜という感じです。
この映画を観終わった時点では、情報不足で後半部分から繋がる本体のストーリー展開が殆ど予測できない訳ですが、とりあえずこれから始まるTVシリーズが観てみたくなりました。そういう意味では、この映画は当初の目的を果たしていると言えるのかもしれません。
このあと、ガンダムの舞台を借りた単なる青春ストーリーや、意味のない戦闘ごっこに終始しない物語になってくれたらいいんですが。後半、垣間見えたやや脱線気味、というか"軽め"の(≒リアリティや必然性に乏しい感じの)世界観やキャラ配置がいい意味で期待を裏切って、"本道"のテーマに繋がってくれることを期待します。
前半から後半へのキャラデザインの不整合は、この映画の構成上やむを得ず確信犯だと思いますが、賛否の分かれるところでしょうね。個人的には、同じ映画、同じ画面の中に違った画風のキャラが混在するのはちょっとやり過ぎかな~と思いますが(美意識的に許容しづらい、というか)。
ファーストガンダムのメカを新解釈でブラッシュアップしたような特に前半のメカデザインはキライではないですが、キャラデザインは正直微妙な感じです。個人の趣味の問題ですが。物語を最後まで観終わったときに、これもアリだったな、と思えたらいいな〜と思います。(途中でリタイアする可能性も十分ありますけどね)