「納得いかない」名探偵コナン 隻眼の残像(フラッシュバック) chemicalsweetさんの映画レビュー(感想・評価)
納得いかない
ストーリー、ガンファイト、バイクチェイス、いずれもアクションムービーとして及第点。
実写では出来ない、合成では不自然なスタントも、コナンアニメでは「待ってました」なもの。
リベンジドラマとしても楽しめ、映画自体の良さは感じた。
減点としたのは
1 物語の核となった「目撃情報」が、人を殺してまで隠すべきものではなかった。
目撃情報って、冒頭の「誰だ?あいつ」の所だと思いますが、それだけですよね。
それが思い出せない大和と、顔ばれを恐れる林。
実は機密情報漏洩に関する何かをやっていたようですが、あの「チラ見」では何も理解出来ないような目撃情報だった。
普通は様子見といったところだが、面会に来ただけの刑事は狙撃するわ、雪崩を起こして全員埋める、みたいになるわ、あまりに行動がぶっ飛び過ぎている。理解できない。
2 司法取引への不満と、政府脅迫がうまくつながらない。
何であいつの刑が軽いの?は、様々な事件で、感じる人も多いでしょう。それが司法取引で大きく減刑になるのであれば、それに対する不満もわかります。
ただなぜそれが「機密情報盗んで政府を脅迫する」になるのか。
因みに外患誘致罪未遂は死刑が妥当。
強盗傷害とは比較にならない。
しかもそんな超重大な犯罪が、物語の終盤で、謎解きの一部としてポロっと言われてもね。
ついて行けなかった。
3 犯人が強い理由の裏付けがない
であり、後から思いなおすとやはり納得がいかない。
私達は「養蜂家が実は政府の極秘プログラムで育成された暗殺者だった」とか、「嫁の尻に敷かれるショボいおっさんが実はCIAの特殊工作員だった」とか「スーパーの警備員が実は海兵隊で恐れられたエリートだった」とか、そういう映画を見過ぎていて、それを期待するふしがどうしてもある。
強いのには理由がいるのだ。
1対多で銃撃戦を圧倒し、蘭姉ちゃんと近接戦闘で五分であり、ニーハンのバイクで平次とコナンをぶっちぎるという、ジェイソンボーンクラスの活躍をするとなると、黒頭巾に対して「こいつ何物?」という期待が嫌が上にも高まるというものだ。
その説明が全くないともなると、裏切られた期待は宙ぶらりんとなり、鑑賞後もいつまでも、疑問符ばかりが漂った。
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