「最初の一撃からエンドロールの最後の一音一文字まで、、、」シネマティックコンサートツアー Chageのずっと細道 東西南北 せんぺい亭コキンヌ(C)さんの映画レビュー(感想・評価)
最初の一撃からエンドロールの最後の一音一文字まで、、、
この映画は私にとって、自分の中の
Chageさんの存在を肯定してくれる、
Chageさんの存在に寄り添ってくれる、
Chageさんの存在ごと新しいChageさんで
そっと包み込んでくれる
Chageさんの心にちょっとだけ触れた気に
させてくれる、、、そんな映画でした。
そして、
Chageさんが、どれだけひたむきに音楽と遊び楽しんでいるのか
Chageさんの想いが込められて生まれる楽曲を、ステージ(人前)で歌い、みんなで笑顔になるという、Chageさんの消えない情熱を、何度となく伝え届けてくれる、最高の2時間でした。
予告編で、「柴田秀之なのかChageなのか」「Chageはどこに向かっていってるんだろう」とあったので、映画を見る前は、「ちゃげっていうひと」、その答えがこの映画を見れば分かるんだ!と、ちょっと肩に力入って、意気込むような感じになってました。実際、観終わって出た答えは、、、分からない(汗)と書くと身も蓋もないですが、つまりは、正解がないと思いました。向かう方向は定まっていて、突き進まれています。これは、そうかな、、、と思える節がたくさんありました。が、そこに辿り着くまでに、どの「道」「路」なのか、はたまた「筋」「通」なのか。デコボコ、乱高下、くねくね、ぬかるみ、砂、いくつもの道程があります。今は、その何処をどのように楽しんで進んで行っているのか…という過程を観せて頂けてるのかなと。その日その場所でChageさんが何を感じ、何を伝えたいのか。「ちゃげっていうひと」は変幻自在、創造的進化。その時その時、その場その場で「ちゃげっていうひと」は違うから。だからこそ、細道でのあの距離感。バリカタのパワフルでけしからん感。Billboardでの豪華絢爛。ライブで何回も聴いている曲たちに、やっぱりグッとくるし、イイなぁと思うし、好きだなぁってなるんだと思います。そして、全ては何事にも代え難い多幸感へ繋がり、何回もChageさんのライブに行きたくなります。映画館で聴けるこれらの曲も然りでした。Chageのずっと細道が始まってから、変わらず定位置に君臨する Silver / Musician〜オープニングのインスト〜Chageさん登場〜遠い街から。もうこれだけで、感情のバロメーターは振り切れんばかりになります。それは、さっきも書いたように、毎回「ちゃげっていうひと」が違うから。これから始まる、Chageさんと行く歌旅行の発車ベルにドキドキするからです。まさに「一期一会」。細道のテーマ。この事の証明です。どんな
Chageさんに出会えるかは愛縁奇縁なんです。こんな分かりきったことを、今更ながら、ハッとなって観ていた私はモグリです、、、ね。(沈)
これは、ChageさんがChageさんである為に基本的な事をストイックにされてるからという事も分かりました。ご自身としっかり対峙され管理されてるからこそできること。激動の中にある音楽業界で、Chageさんの考え方は柔軟であり続け、変わりゆくもの、変わらないもの。それが、割とはっきりされていると思いました。その中でも「ライブが大切、ライブが大好き」これはずっと言い続けられてる事。不変です。「ステージからの景色が好き」「お客さんの笑顔が好き」今更ですが、Chageさんの変わらない事は、こういうシンプルな事なのだ!と改めて思いました。細道で、Chageさんが歌う旅人ならば、それを観に行く私たちは、茶屋で一緒になったお客さんのような感覚です(笑)
沖縄のインタビューでは、周りのざわめきがいい感じに演出し、その場に居て、一緒にインタビューを聴いてる感覚でした。Chageさんのお話しされてる内容も「飾りのない言葉」たちで伝わり易く、自分自身に響いてきました。自然の音に溶け込む「終章 エピローグ」はこの映画を観なければ聴けなかったものではないでしょうか。街頭インタビュー、関係者さん、スタッフさんのお話しでは、あぁーやっぱりそう思いますよね!分かります!同じです!と激しく同意したくなるものばかりで、Chageさんに対する皆さんの想いを、きちんと知る事ができました。そこには、確固たるChageさん愛が溢れていました。Chageさんと細道で音楽で繋がった方々が、どんどんChageさんに惹かれて「Chageさんの為に何かしたい!」と心動いていくさまは、本当に心満たされました。そして、初めて知るChageさんの顔や想いには、いい意味で裏切られ、バラバラだった自分の中のChageさんのイメージを繋げてくれました。譜面の中身を観られるのは恥ずかしい…というような事を、以前何処かで言われてたような気がします。が、それもお構い無しに、あんなに大胆に。ここまで、Chageさんが心許してしまえる坂本監督の熱意と存在に本当に感謝と尊敬です。ありがとうございます。
ひとたびライブシーンになると、平面のはずのスクリーンが、急に奥行感を出してきて、まるで、ライブ会場にいるような錯覚が起きました。横から後ろから、音が回る感覚で、座席を通して伝わる音振に映画館という事を忘れそうでした。こんなにも大画面でChageさんを観られてライブそのものに近い音が聴けて、何回も観たくなる映画です。
最初の一撃からエンドロールの最後の一音一文字まで、とても美しく愛おしくパワーを感じる時間でした。最高の作品をありがとうございます。今すぐにでも、Chageさんのライブへ行き、Chageさんの音楽を皆さんと共有したいです。あの唯一無二の一体感を感じたいです。