北の食景のレビュー・感想・評価

冒頭の羊のシーンで「どうせ道新だから」と観てるものの罪悪感を煽るようなもんだろうと想像したのだが、どうもそれだけではなかった。
そういう政治的なテーマというより単純に札幌あたりの一風変わった高級レストランの密着取材をまとめたやつ。
いずれの店も見た目もコンセプトも高級店でチャンスがあれば訪れたくなるような魅力がある。
実は他のTVなどでも感じることがだが、どこの店なのかもっとわかりやすくしてほしい。マスコミのエゴだと思うのだが店名がちゃんと認識できるのが一瞬出てくるアルファベット表記を見逃すとエンドロールまでないという不親切構造。
もっと店の名前出してやれと・・・

あと、気になったのは、客がカメラに囲まれながらも発声よく、活舌よく、気の利いたコメントしてるのが逆に違和感だが、創作物だとすれば演出だし、ドキュメントだとすると新聞にヤラセはつきものなので目をつぶるか
（どうみても演技してたが）

逆に共感できる点は多く
・東京でダウン来てる奴はアホ
・北大の野球部の良い慣習
・ゼンマイは揉んだほうが良い
など結構あった。

食べることは生きること
生きることは食べること。

そんな言葉がパッと頭に浮かぶほど、食べることの意味と大切さ、命を育み命をいただくことへの感謝と料理人へのリスペクトが心に刻まれるすんばらしい映像と映画でした👏👏👏👏

2週間前に味道広路さんへ
ひと月前にアグリスケープさんへ
訪れていたからこそ心に深く刻まれたかもしれませんが、また訪れる理由が増えました✨️

札幌に産まれて札幌で育った人
北海道に産まれて道外で暮らす人
縁あって今北海道で暮らす人
北の大地に縁のある人すべての人、より多くの人たちにも観てもらいたい素晴らしい映画

ナレーションも解説もない見慣れないドキュメンタリー映画とのことでしたが、料理人の皆さんのダイレクトな声と真摯な姿勢とお客様との会話が大切な事すべてを語っていました！！

上杉監督さんが次回以降どんな作品を撮っていくのかも興味深いです!

以前 家の近くにあり 何度か訪れた
レストランが出てくるとのことで
見に行った。

札幌近郊のレストランを取り上げ
通常 ナレーターが 語る内容を
オーナーシェフと顧客に語らせる。

映像・音声・編集も素晴らしく
冒頭の羊や自然、
微かな店内BGM
顧客の吐息と感嘆
料理人の語りの間。

単なる 観光プロモーションに終らず
料理人や、顧客の人生を覗かせつつ
ドキュメンタリーとして完結させている。

この監督の作品、もっと見たい。