劇場公開日 2025年6月6日

「悪さをする者が根っからの悪とは限らない」リロ&スティッチ おきらくさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5悪さをする者が根っからの悪とは限らない

2025年6月11日
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この映画、よくある異生物との共同生活もの。
物語の展開自体、正直、新鮮味に欠けると感じた。

しかし、スティッチとのコミカルな交流以外の人間ドラマの部分は、予想外にシリアスで引き込まれる。
両親を亡くした6歳の妹を18歳の姉が養育する困難さがリアルに描かれ、深く考えさせられた。

物語の序盤、おてんばな妹リロと、彼女に手を焼く姉ナニの日常が描かれる。
その後、リロがスティッチの世話をする様子が、前半のナニとリロの関係にそっくりに見えるのは、非常に巧みな演出。

この映画が他のキャラクター映画と一線を画すのは、スティッチが「見た目は可愛いけれど、中身は悪ガキ」という設定。
彼のいたずらは、バイトテロが可愛く見えるほど過激。
しかし、この映画はその設定を最大限に活用し、素晴らしいメッセージを伝えている。
それは、「悪さをする者が根っからの悪とは限らない」ということ。
そしてさらに、「悪さをする相手に対し、冷たく突き放すのではなく、見捨てずに親身になって正しい道を教えていけば、いつか変わることができる」というもの。
このような深いテーマが、子供向け映画として見事に昇華されており、そこの部分は非常に感動した。

おきらく
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