シンパシー・フォー・ザ・デビルのレビュー・感想・評価
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ジョエル・キナマンが良い人の役?
そりゃあ、ないでしょ?絶対に腹に、大きなイチモツがあるに違いなかとです。今までの、キナマンの主演作を知らない人には、いい人に見えるのでしょうか?
カージャックものの金字塔、ヒッチャー、ヒッチャー2、コラテラル、ちょっと違うけど、ロイ・シャイダーのジャッカーなどがあるが、これらに共通するところは、脚本が優れているという事。
この映画の脚本家は、ルーク・パラダイスという名前で、過去に脚本を書いた事は無い。
大体、自分のペンネームを、パラダイスという、微妙なセンスのペンネームをつける奴が、面白い脚本を書けるわけがない。
ニコラス・ケイジがキレまくるのは平常運転。キナマンは何も、出来ない。何も足さない。これら、ボンクラ脚本家の所為である。
大した理由も無く、殺される市井の人々が哀れでならない。
ニコラス・ケイジのファン以外は見る必要がない映画。映画館に行く必要はないぜ?
アノーラにしときなさい!
赤髪のニコラス・ケイジ
最後はまぁそうだろうなと予想がつくけど、結構後半までこれはどっちなんだろうと思いながら観ていた。
全部憶えているうちにもう一度見直して別な見方が出来る映画。
その抵抗の仕方はどうなんだとか気になる点はあるものの、映画館で見て良かった。
人スリラー的な怖さ。
以下ネタバレ
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突然、銃を持った男がデイビッドの運転している車に乗り込んできてハイジャックされる話。
ただのイかれた男のように思うが、話が進むにつれてデイビッドが目的であることが分かる。
しかしデイビッドはそれは別人の話だと否定する。
見ている側は本当に別人なのか、同一人物なのかがなかなか断定できない。
ただ要所要所で抵抗するデイビッドに違和感も感じる。
後半の脅されて認めるシーンでも、ただ話を合わせているだけなのか分からず判断がつかない。
ラストで警官を見事に撃ち殺すところを見ると、ようやく同一人物であったことが伺える。
銃の男がデイビッドを狙った理由となる過ちについては本当に悔やんでいそうで、同情を誘う終わり方だった。
タイトルは直訳すると【悪魔への同情】らしい。
劇中で、銃の男(ニコラス)がデイビッドを『同情を誘うのが上手い』的なことを言っていた。
最初は、銃の男が悪魔のように思え、動機にも同情できる面がある。
最後は、デイビッドが悪魔のように思え、同情を誘いそうな台詞で終えている。
どちらにも当てはまる良いタイトル。
理不尽に人が殺されて胸糞系かと思ったけど、それだけじゃなくて良かった。
銃の男は短い命のラストチャンスで、どうしても目的を遂行したくてやった行動なんだろうな。
女子供に直接危害を加えなかったのは、家族のことがあったからなんだろうね。
そこに人間味を感じて良かった。
だからと言って許されないけど…
最近ドリームシナリオを見たけど、ニコラスは悪い顔や怒っている顔がとてもいい。
ダイナーでブチ切れ始めたシーンと歌っているシーンが好き。
どちらの悪魔にも共感はできないが、憐れなのは乗客の方なのかもしれません
2025.3.3 字幕 TOHOシネマズ二条
2023年のアメリカ映画(90分、G)
出産間近の妻のもとに急ぐ夫が見知らぬ男につき回される様子を描いたスリラー映画
監督はユヴァル・アドラー
脚本はルーク・パラダイス
原題は『Sympathy For The Devil』で、直訳すると「悪魔への共感」という意味
物語の舞台は、アメリカのネバダ州ラスベガス
妻(Racheal Boyd、写真)の出産を控えている夫のデイビッド(ジョエル・キナマン)は、息子(オリヴァー・マッカラム)を妻の母(ナンシー・グッド)に預けて病院を目指すことになった
だが、病院の駐車場に着いたところで、不審な男(ニコラス・ケイジ)が車に乗り込んで来て、銃を突きつけて「車を出せ」と言い出す
「妻の出産が」と言うものの、男はデイビッドの言葉を無視して、高速に乗るように指示を出した
燃料がわずかだと言うことで最寄りのガソスタに寄るものの、近くの客にSOSを出しても気づかれない
仕方なく、そのまま車を走らせたデイビッドはパトカーを確認し、わざとスピードを上げて、取り締まられるように促した
物語は、欲求不明な男の言われるがままに従うデイビッドを描き、男は警官ですら躊躇なく撃ち殺してしまう
どうやら男はデイビッドを誰かと勘違いしているようだった
彼はマフィアの会計士として働いていた過去があり、その際にデイビッドに妻子を殺されたと主張している
さらに、男は自らをエドワード・G・ロビンソンと名乗り、デイビッドのことを「ジェームズ・レイヴン」だと言う
ジェームズはマフィアの何でも屋のような存在で、別の会計士の不正に際して処分を行った際に、エドワードの妻がそれを目撃してしまった、と言う
そして、妻は精神的に不調をきたし、それによって組織がヤバい状態になった
危険を察知したエドワードは妻子ともに逃げようとしたが、妻子はジェームズに殺されていた、というのである
映画は、このエドワードなる人物が言っていることが本当なのかを追っていく流れになっていて、ジェームズ=デイビッドなのかを確認することが目的となっている
一応は、デイビッドの自白によって確定されたように思えるのだが、実際には逃げるために話を合わしただけとも考えられる
ラストでは、「自分はデイビッド・チェンバレン」と何度も呟くシーンがあり、これが「偽名だから」なのか、執拗に男に言われたために混乱しているのかは微妙なラインになっていると感じた
面白いかどうかは何とも言えないが、ニコラス・ケイジが好きな人なら楽しめる内容で、要は「どっちが本当の悪魔なのか」というものを追いかける映画となっている
デイビッド自身にもおかしなことがたくさんあって、救急病院の駐車場に着いたのに入らずに出ようとしているし、彼の息子が作ったアクセサリーのSDは両親のイニシャルではない
Dはデイビッドのことで、Sは妻のことだと言うが、妊娠している女性はマギーという名前だった
なので、Sは前妻のことであり、息子も前妻との子どもであり、妻の母はマギーの母ではないことになる
このあたりの答え合わせはされていないのだが、現在妊娠している女性が妻であるかは何とも言えないように思えた
いずれにせよ、深く考察するタイプの映画ではなく、語り手はどっちも嘘つきというところがあるので、どの話が本当だったのかはわからない
だが、エドワードと名乗る男は「相手が正しいことを言っているときは許す」という判断基準があったので、デイビッドがジェームズであることは間違いないのだと思う
ジェームズがエドワードの妻子を殺した理由が真実かはわからないが、おそらくは想像を超えるような意図的な殺人であった可能性が高い
そのあたりも含めて、どちらの悪魔に憐れみを感じるかを問いかけている作品なのかもしれません
ニコラス・ケイジの顔芸が秀逸!
ニコラス・ケイジの顔芸がおもしろくて思わず吹き出しそうになるくらい。
ファッションもカッコよく、赤い髪色(しかもフッサフサ!)と赤いジャケットで
実に悪魔っぽいいでたちである。
登場シーンも怪しげだし、もうこれだけで本作にはグイグイ引き込まれた。
やはりというか何というか、このタイトルでオチがわかる。
たぶんニコラス・ケイジ演じるクレイジーな男に憐れみを感じる何か背景があるはず。
そういう見方をずっとしていた。
それがわかるのが後半に入ってからの会話とダイナーで事件を起こす場面。
オチは納得感があれど、ちょっとモヤっとするが、これはこれでアリだとは思う。
それにしても基本的にニコラス・ケイジとジョエル・キナマンの2人劇だし会話劇。
そこにダイナーでも悪魔的な振る舞いによるアクション&追走劇。
そしてラストバトル。
実に見事な演技でおもしろく鑑賞できた。
いろいろなジャンルがてんこ盛りになっており、90分でサクッと観れるし、
エンターテインメントとして秀逸。
ニコラス・ケイジは何でもアリだなと思う。
3/14公開の『ログレッグス』も実に楽しみ。
本作は劇場での集客は厳しいだろうけど、配信で人気が出そうな作品だと思った。
すっとぼけ。
妻の出産に立ち会うため病院へ車を走らせるデイビッドの話。
病院駐車場で見知らぬ赤髪の男が後部座席に乗り込んできては銃口を突き付けられ…、車を出せと言われデイビッドの地獄のドライブが 始まる。
周りに座るマナーの悪い鑑賞者のせいでな楽しめない序盤、その後注意をし楽しめる(笑)
何か人違い?!を匂わせ見せ進むストーリー、結局悪いのはデイビッド…、いやっ、ジェームス!!?
話を割られブチギレる赤髪の自己中さと、好きな音楽選曲しては陽気になり踊る姿に何か笑っちゃった。
♪ Let me please allow me to introduce myself ! 夜露死苦!!
“I was number one on the ‘Who’s
Likely To Die’ list for 10 years. I
mean, I was really disappointed
when I fell off the list."
- ロック界で最も悪名高く、魅惑的な伝説を持つ奴の
"snorted father's ashes"より
血液を全て入れ替えた "snorted father's ashes" と語ったコカホリックの古くからの友で、こいつもロック界のレジェンドであり歌い手でもある彼はルシファーの名を借りて傍観者となり、不完全で欠陥だらけの "人" という生き物を眺めている(唯一...Perfect And Complete In Him! コヘレトの言葉より。それと"Nobody's Perfect." 映画『インデペンデンス・デ』も合わせて)
この作品『Sympathy for the Devil』について映画も第四の壁があるために見ている側、すなわち我々観客は常に目の前で起こっている "人" の悪事をただ傍観という見守る立場以上でもそれ以下でもない。だから、ルシファーとは異なり "人" は何も出来やしない。それは... 曲の最後にこんな言葉があるからなのか?
♪ What's my name... なんてね?
オープニングのフィルム・スコアがとにかく映画を印象付けている。
この韻を踏んだようなヴァースの歌い方が
♪ Fears become wishes
I hope that you hear this... etc.
ところでレストランで "NO SUBSTITUTIONS" を見たケイジ演じるジョン・ドウ (John Doe) ことThe Passenger がこんな事を言う。
Can you believe this sh*t?
Does that look right to you?
これだけを読めば何の意味かを理解するのは難しい。でも例えるならファミレスの冷凍で保存されている何時作られたのか分かんないケーキを解凍してお客さんに出すようないい加減な人かな?
いや違う! そんなのを食らうおまえだ! なんてね?(失礼、過激で)
それと今は死語となった「ディスコテック」でかかっていた
アリシア・ブリッヂズが歌う♪I Love The Night Life を
ニコラス・ケイジがジュークボックスから流れる彼女の歌声とハモリながら『サタデー・ナイト・フィーバー』調で踊るあたり彼の人格破壊の演技はイカレている...というか、彼女の歌っているところを見た時、観客の方々が、イカレている。だって誰一人、立ち上がろうともせずに "いい子ちゃん" のように席に着いたままで、真顔でノリノリ(死語?)ではありませんから... ケイジさんの方がノリノリでした!? だから使ったのか?
For the devil may start to envy those
who suffer too deeply and throw them
out into Heaven.
同じような繰り返しのセリフってか⁉
You know, the Japanese say,
the more violent the death,
the higher the heaven you go.
何気ないこのセリフが後にタグラインとしてシノプスの中で効いてきます。
"ありふれたツイスト・エンディング"と吐き捨てるように言うのは簡単でもそれを簡単に片づけることのできないニコラス・ケイジという役者さん。以前、彼は、The Independent(イギリスのオンライン新聞)にこのように語っていた。
“I really don’t like the word actor
because for me it always implies,
‘Oh, he’s a great actor, therefore
he’s a great liar, and [great at]
lying,’” Cage said. “So with the
risk of sounding like a pretentious
a-hole, I like the word ‘thespian’
because ‘thespian’ means you’re
going into your heart.
また彼はシャーマニズムを別の角度から役者との繋がりを語っている。
「初期のシャーマン」は「村を助けるための答えを見つけるために想像力を働かせた」と役者が行うべき道と重ねている。
だからなのか?本作の撮影の前には、いくぶん出血後の血の色に近いダークなエンジがかった赤色の髪の毛とタキシードは彼が撮影前から既に準備していたと聞く...
それに共時性との関連性から『The Hero's Journey』で知られスターウォーズに影響を与え、しかもルーカスのアドバイザー的存在だった神話学者ジョーゼフ・キャンベルのお言葉...
“The psychotic drowns in the same
waters in which the mystic swims
with delight.”
(it means the mystics choose to
believe what the psychotic refuses
to. simply he don't resist the
weirdness of the thought that might
come because it's out of what he
learned.)
(Joseph Campbell, "Psychology of the Future: Lessons from
Modern Consciousness Research" より)
ニコラス・ケイジが唱えるテクニックや物を使って想像力を広げ、自分がそのキャラクターであると信じ込ませる「だまし」を用いた "nouveau shamanic acting" によるとこのキャンベルの世界観は映画『マンディ 地獄のロード・ウォリアー』にもセリフに付け加えられている。
"You don't feel like you're acting,
you feel like you're being" (アクション・スターとクリソツってか?)
普通の俳優とのアプローチの違いは"Western kabuki"になぞらえて語っていた超がつくほどのより自由人で流れに身を任せる “Thespian” に彼はなれるからかもしれない。
I'm David Chamberlain.
- David Chamberlain
- David Chamberlain
このセリフはラストシーンに出てくる。それが意味するところは映画のタイトルとなっている『Sympathy for the Devil』が "史上最も偉大な曲" の一つと知られる♪曲との特異性と共時性を色濃く反映している。そして歌い手は
"It's a very long historical figure
– the figures of evil and figures of
good – so it is a tremendously
long trail he's made as personified
in this piece."
曲の詩では何回も繰り返されている
"Hope you guess my name"
だから...⁉ 何度も何回も言うけど
♪ What's my name... なんてね?
最後に一言
映画の素晴らしいところが一つあるとするなら... 映画全体をシンボライズするBGMであり、映画のシーンを表現しているフィルム・スコア...だから、その歌詞を読み解ければ映画の内容が脳髄を蹴り上げるようにマッチしていることに気づかされてもしまう。
ただし、あんたに "○○○" があればの お話ってか? 失礼繋がりで!?
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