「緊迫感が続く90分」セプテンバー5 まだまだぼのぼのさんの映画レビュー(感想・評価)
緊迫感が続く90分
突然勃発したテロ事件を報道することになったスポーツ番組の放送クルー達が、即断即決を強いられながらも、ジャーナリズムや人権に直面する様が、終始緊張感の続くスピーディーな展開で描かれていました。
慣れないニュース番組の報道であり世界が注目する特大スクープ。それぞれのプロフェッショナルを発揮して今起きていることをカメラに映し出す。その機敏な仕事っぷりは観ていて気持ちが良く、1970年代のアナログな放送手法だからこその切り抜け方なども見応えがありました。
テロの発生から数時間が経ち、テロリスト側もテレビを見れることで情報を得てしまうことが分かったりと次第に難しい立場に立たされていく。そして、事実確認が仕切れていない速報が届き…。
「噂によると」「事実確認はまだですが」そんな保険をはっても結局他社が追従し、事実のように扱われてしまう。フェイクニュースに踊らされる現代にも通じるラストの後味の悪さは何とも言えないものがありました。
エンタメとしても、歴史の一片を知る機会としても、メディアの受取手としても、とても面白かったです。
コメントする