「所詮他人事」セプテンバー5 かばこさんの映画レビュー(感想・評価)
所詮他人事
世界初の「テロの実況中継」という謳い文句だけど、同じ1972年に起きたあさま山荘事件のほうが早くないかな、と思った。
(あさま山荘事件は、追い詰められた末の立てこもりなので「テロ」の範疇にないのでしょうか)
子供の頃、あの中継を見た記憶がある。
酷寒の環境、警察と犯人との攻防、血まみれで搬送される隊員、そして、あの、見たこともない大きな鉄球の山荘破壊など、結構覚えている。テレビで生中継は、とんでもない視聴率を叩き出し、事件から50年以上経過した現在でも報道特別番組の視聴率日本記録とのこと。
まさか、これを知っていたわけではないですよね。
ほぼ放送局内での出来事で緊迫感はあるがそれほど切羽詰まったところもなく、テレビクルー達が一番気にしているのは視聴率で、所詮は他人事感が漂っているのがリアルで、テレビ人の性が面白かった。それだから犯人がテレビを見ているかも、というところに思いがいかないのだ。
「ショウタイム7」のみなさんと頭の中は同じなんだろう、と推測できる。
写真を現像したり、テロップの入れ方、犯人の顔写真の作り方、当時のアナログなやり方や機材そのものも再現が良かった。
それにしてもドイツが取ったのは悪手だった
空港での警察との銃撃戦と犯人側の自爆で人質全員死亡とは
強硬手段は人質がユダヤ人だったから犠牲が出ても良しとしたのか、と思う向きもでる。ドイツ人への怨恨がさらに拗れることにもなる。
ナチス・ドイツからの、せっかくの汚名返上、新生ドイツを全世界にアピールするはずだった大会が、後世に残る最悪のオリンピックとなり、さらに後まで尾を引く事態を引き起こすことになるとは。
また、人質全員解放、という希望的観測による早まった誤報を、政府高官が流すなんて。お粗末すぎてありえない失態を、全世界に中継してしまった。回復に向かおうとしたドイツの信用は、ここでまた地に落ちたよう。希望を持った分、落胆は深くなります。
奮闘した、クルー中のただ一人のドイツ人、マリアンネの悔しそうな、悲しそうな表情が、ドイツ人の多くの気持ちを代弁していたように思えた。
「ミュンヘンへの道」は昔のバレー関係者は聞いたことはあると思います。猫田さんが胃癌で39才で亡くなったのは本当にショックでした。何人かすでに亡くなっているし、昭和は遠くなりにけり、を実感しますね…あ、映画関係ない話…www
共感ありがとうございます。
あさま山荘事件は強烈でしたね。
大きな鉄球で山荘を壊す映像が印象に残ってます。
日本赤軍が暴れてたそんな時代に起きた事件なんだなぁ。と考えながら観てました。
自爆テロへの対応は難しそうですね。
共感ありがとうございました。現在のように中継放送か当たり前の時代ではないのでそこは割り引いて評価しなくてはなりません。選手村には特別に競技をリアルで見ることのできるTVがありそこにABCの中継が映ってしまいました。そしてそれはTVクルーは知らなかったようです。
ドイツ当局の警備及び対応はお粗末だったですが、まさかオリンピックで、という先入観はあったようです、。それだけ黒い9月は凶悪だったということですね。
こんばんは
私も「あさま山荘事件」は子供心に、強烈な体験でした。
犯人のお母さんが、マイクで投降を呼びかけたら、すぐさま発砲して
(あさま山荘事件の映画を観てるので、記憶は後付けかもしれません)
ミュンヘン五輪の記憶は、新聞で読んだ気がするなぁ、程度で
ピンと来てませんでした。
2月にあった札幌冬季五輪は地元なので、興奮してましたが・・・。
その年の9月と知り、すごく驚きました。