「Veloce」セプテンバー5 ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
Veloce
オリンピック会場での選手寮で起きた立てこもり事件を報道する事になったABCテレビの目線からお送りされるドキュメンタリーに近い作りの作品でした。
報道側が伝える事最優先で動いてしまったがために、テロリストたちに警察の動きがモロ見えで状況が悪化の一途を辿るばかりというのもなかなかに滑稽でした。
スポーツ班だからこそリアルタイムのショットを大事にしているというのが裏目に出てしまい、どんどん大事に繋がっていってて目も当てられなかったです。
それと同時に生中継だからこそ慌ただしい中での判断力が光る部分も多くあり、手を替え品を替えが入り乱れながらも生中継を進めていくのは面白かったです。
同時期に公開している「ショウタイムセブン」と同じく生中継ですが、個人的好みで言うと「ショウタイムセブン」の方が大袈裟ではありますが次の展開に興味が持てたのと絵面のインパクトがあったりと、引き込む要素が結構あり、今作はその場面がちと少なかったかなと思いました。
贅沢な悩みですが映画としては淡々としすぎていたかなという印象です。
終わり方はショッキングでしたが、それ込みで現在まで続いている事実なのかなと飲み込まざるを得ないのがもどかしいところです。
役者陣はどなたも素晴らしく、マリアンネ役のレオニー・ベネシュはハツラツとした女性が似合っており、今作でも引っ張ってくれる頼もしさがありました。
最近は映画館で観るべきかどうかというのも評価の一つにいれているので、緊迫感こそあれどTVクルーたちの会話メインだとどうにもスクリーン映えしなかったなという印象に収まっていました。
鑑賞日 2/17
鑑賞時間 18:50〜20:40
座席 E-10