劇場公開日 2025年11月28日

消滅世界のレビュー・感想・評価

全33件中、21~33件目を表示

2.5近親相姦??それ、他の言語に訳しても通じますかね?

2025年12月1日
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鑑賞方法:映画館

本日は、多くの映画館がサービスデイとしている毎月の“ファーストデイ”の中でも特別な「映画の日」。このアニバーサリーにチョイスしたのは、来年1月12日での閉館が発表されている新宿シネマカリテで今週公開の『消滅世界』です。元々、事前に公開スケジュールを確認した際に、“蒔田彩珠さん主演”と言うことのみで鑑賞候補にしてありましたが、今回もトレーラーやあらすじは目にすることを避けての鑑賞です。
本作は“パラレルワールドの日本”が舞台となるSF作品。近年における情報量、そしてその伝達速度が爆発的に上がったことで、“過去の常識”に対する書き換えへのハードルが格段に下がり、或いは「こんなこと起こるはずがない、、とは言い切れない?」と錯覚してしまいそうな世界観で語られます。ただ一方、作中において語り手たちの主語に用いられがちな「人」や「世界」などの馬鹿デカい分母で、どうやら政府や自治体が主導し“政策”とされているようですが、さすがにそこまで裏付けて映像化できるほどの予算も(或いはアイデアも?)ないためか、殆どが建物内か屋外であっても当たり障りのない場所で、基本、メインキャラクター達による会話劇。そのため、残念ながらそこには人種や宗教、政治イデオロギー、そして格差などの多様性は“存在していない”としか考えられない世界観でもあり、その辺りのリアリティとの距離感は村田沙耶香さんの原作で確認したいところ。少なくとも映画としては、あまり巧いとは感じませんでしたし、ストーリーも私には残念ながらつまらないと感じました。
勿論、私と違う意見をお持ちの方も多いでしょうし、元々、想像力の乏しい私には不向きなだけかもしれませんが、この手の邦画、最近の作品でいうと『徒花 ADABANA』とか『本心』とかも同様、画期的な技術革新に対して外国人の存在が一切感じられないガラパゴス状態もまた、都合がよくて軽薄に見えてしまうところかと感じます。
とまぁ、苦言ばかりになってしまいましたが、少なくともそれぞれのキャラクターを違和感なく見せるキャスティングと、役者たちの演技はしっくりきてハマっていると思います。中でも朔役の栁俊太郎さん、雫役の霧島れいかさんは既視感すら感じるほどの自然さでしたし、雨音役・蒔田彩珠さんは今作でも大変印象に残る演技で期待に応えてくれています。
それにしても、その関係性における行為を“近親相姦”と称することに違和感を感じないって、、、とこれは、芥川賞作家の原作そのままの表現なようなので受け入れるべきなのか。。やはり原作(河出書房新社)もいずれ手に取らなきゃだな。いやはや、何だか疲れました。。

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TWDera

4.5村田沙耶香のこの小説は着目してたから、少し楽しみでもあった。蒔田が...

2025年12月1日
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鑑賞方法:映画館

村田沙耶香のこの小説は着目してたから、少し楽しみでもあった。蒔田が良かった。眞島などの脇も良かった。お母さん役はミスキャストか。
恋愛を家庭の外にという話は、どんどん社会と親和性を持っている。とは言え、性愛は別にしても、恋愛感情は愛情と切り離せるものではないから、やはり無理がある。

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Emiri

3.0刺さらなかった世界観

2025年11月30日
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鑑賞方法:映画館

少子化の末、夫婦間での性交渉がタブーとされ婚外恋愛が常識とされた世界。淡々と進行していく物語に前のめりになることなく引きながら鑑賞しましたが物語世界の設定に疑問があり消化出来ずに見終わってしまいました。性がタブーならわざわざ恋愛しないで良いんじゃないの?とおじさんは思う訳でタブーならタブーとなった裏付けが見たかったが、淡々と文学的に終わります。個人的には好きな女優さんが出てるので見ましたが淡々と進む物語のテンポがしんどかったです。

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シバースDT11

5.0価値観の崩壊

2025年11月30日
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鑑賞方法:映画館

原作の世界観を見事に映像美へと変換した完成度の高さに、川村監督の技量と原作者へのリスペクトを強く感じた。
徐々に引き込まれていく主演の蒔田彩珠さんの演技は素晴らしく、この映画を再度観たいと思わせる魅力がある。

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mtry

3.5蒔田さんの、ラストの表情変化が圧巻。

2025年11月28日
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鑑賞方法:映画館

驚く

ドキドキ

注目の蒔田さん主演ということで、封切り初日に観に行った。

アラカンの爺には世界観が飛躍しすぎてて、雨音の母雫の言うことに同意してしまう。エデンの世界の漂白された感じとか、監督が映像畑出身という感じの映画だった。

蒔田さんのラストの表情の微妙に変化していくとこは
「やっぱり蒔田さん、才能あるなあ」
と感心した。
あの表情変化を見れただけでも、この映画を見る価値があると思った。

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にっく

3.0興味深い設定ながらも少し忍耐を・・・

2025年11月28日
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鑑賞方法:映画館

斬新

どうしても映像そのものの質が弱く見えたので、現実世界のようなロケーションでディストピア?のような設定がいきなり始まるので、何となく空々しい印象を受けてしまって、なかなかその世界観に入り込むことができませんでしたが、それでも頑なに曲げない設定・世界観に徐々に慣れていき、後半は白を基調とした空間表現が結構魅力的だったので、本当に色恋沙汰などを超越した人間関係を咀嚼できた気がしますが、ぶっちゃけそんな面白い作品ではなかったかなというのが正直なところ。
興味深い作品ではありましたが、質もそれほどそしてあまりに面白みも・・・といった感じです。

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SH

3.0不思議な作品

2025年11月28日
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鑑賞方法:映画館
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かん

1.0概念と言葉遊び

2025年11月28日
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難しい

驚く

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Bacchus

3.0女性らしい視点。

2025年11月28日
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俺だけじゃない。
男の子の息子に人格は無い。
自分の意思とは全く関係ないところで元気100倍!アンパンマン!になってしまうのだ(笑)

昨今の少子化問題にちょっと斜めからの視点で問題提起した本作。
外でSEXして家庭ではSEXレスって…マンネリ化した老夫婦ならいざ知らず若い夫婦であり得ないだろ(笑)って。
外でもしない家でもしない。
性欲全く無い!って言うのならわかるんだけどさ。

ちょっと夢物語が女性だなぁって。
映像ではイマイチ伝わって来なかった。
やはり文学的な作品を映画化するのは難しいね。

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REGZA521

正常という名の異常

2025年11月27日
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冒頭から、いつまでも解消される事ない違和感。
政府やマスコミに押さえつけられてるわけではなく、抵抗せず、漂白された無機質の世界で、感情を出さず清潔な会話をする。
とてつもない違和感。
そして、それが常識であり、正常だと言わんばかりに、当たり前の様に受け入れる。

正常という名の異常。
この異常さは、物語後半の実験都市エデンに向かうに連れ、加速度を増してゆく。

ジョージオーウェルの「1984」や、テリーギリアムの「未来世紀ブラジル」と同じディストピアではあるが、無機質であるはずなのに滑り気
があり、もっと苦痛度が高い。

だが、この映画の住人も、観ている我々も何故かこの世界に魅了されている。

まるで心地良い拷問のようだ。

それはきっと原作の村田沙耶香のイノセントで生々しい世界観と、それを映像に落とし込んだ川村監督の力ではないだろうか。

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ゾンビ

3.0解釈は人それぞれ。その先にあるのとは…。

Kさん
2025年11月24日
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鑑賞方法:試写会

《試写会にて鑑賞》

村田沙耶香さん原作。
村田文学の無機質な美しさを映像にて堪能。

自分の価値観が何度も試されました。
何が「異常」で何が「正常」か。

近い未来こうなっていくだろうな…と思う
描写もあって納得と共感した部分あり。

いちばん恐ろしく感じたのは
夫婦が子どもちゃんたちと初対面したシーン。

そして、家族の崩壊がリアル。
主人公がグラデーションに洗脳されていく様子が見事です。

キャストの皆様の演技も素晴らしくて
眞島秀和さんと霧島れいかさんの演技が
個人的に強く響きました。

ラストの狂気は冒頭を思い出し唸る…!

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K

5.0完成披露試写会

2025年10月23日
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鑑賞方法:映画館

楽しい

怖い

難しい

人工授精で子どもを産み、夫婦のセックスが近親相姦とされる世界。
原作を読んだときは例に漏れず「実写化は無理だろう」と思いましたが、まさか本当に形になるとは。
性描写はあえて直接描かず、余白の中で感じさせるような演出になっていて、どこまでも清潔で美しい世界が完成していました。
家族という概念すらなくなり、何が正常で何が異常なのか、人としての境界がだんだん曖昧になっていく。
観ていて苦しくなる瞬間もあったけど惹き込まれていきました。
原作へのリスペクトをすごく感じたしラストはやっぱり衝撃。
観終わったあともしばらく余韻が残って、いろんなことを考えさせられました。

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TheE

4.5文学的表現の最上級映像作品

2025年10月22日
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鑑賞方法:試写会

知的

斬新

ドキドキ

先日、映画『消滅世界』の試写会に参加しました。
上映前には川村監督と主要キャストによる挨拶とトークが行われ、
和やかな空気の中にも作品への確かな熱量が感じられました。
印象的だったのは、監督が俳優たちに演技プランを提示する際、
音楽担当・D.A.N.による主題歌を聴かせたというエピソード。
音から物語のトーンを共有する——
その手法に、この作品の繊細な世界観の根源を垣間見た気がしました。

そして、いよいよ本編へ。
原作を既読の身としては、やはり映像化のバランスが気になるところでしたが、
結果は見事。
115分があっという間に感じられるほどの完成度でした。
原作に忠実でありながら、単なる再現に留まらない。
性的な描写をあえて直接描写せず、
観るものに想像の余地を残し、あとは各自それぞれの情動に託す——
監督の手腕と映像的センスを垣間見るようでした。

何より圧巻だったのは、蒔田彩珠の演技。
彼女が体現する「消滅」と「生」の境界には、息を呑むようなリアリティがありました。
ラストシーンは、静かな絶望と美しさが同居し、まさに鳥肌ものの瞬間です。

映像は端正で、どのカットにも意識的な構図が感じられる。
原作の印象的な台詞や世界観を損なうことなく抽出し、
読者でなくともこの異質な世界に自然と引き込まれるでしょう。
最後まで一切の冗長さがなく、緊張感を保ったまま着地する作品でした。

公開日が待ち遠しい。
静謐でありながら確かな余韻を残す、今年屈指の文学的映像体験です。

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きりこ